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Case 65「若菜ちゃんのバイト先に行ってみた」

「ハミンちゃん!早くして!ボクもう漏れちゃうよお!」

「ごめん未青ちゃん!もうちょっと我慢できる!?」


ある日のバイト中、ボクは急に強烈な尿意に襲われた。しかし駆け込もうと思ったトイレにはハミンちゃんが入っていた。


(トイレのドアが開く音)

「未青ちゃん!」

「ありがとうハミ… あっ… ああっ…」

(ジュウウウウウウウウウウウウウ…)


しかしハミンちゃんが出てきたと同時にボクの膀胱はタイムリミットを迎え、ハミンちゃんに見られながら便器を目の前にしておしっこを漏らしてしまった。


「ううっ…」

「ごめんね未青ちゃん。シャワー浴びに行こう。マリーユさんには私が話しておくから。」

「うん…」


ボクはその後シャワーを浴びに行き、替えのパンツとストッキングに履き替えて仕事に戻る。


仕事に戻ったボク。すると…

「あ!未青ちゃーん!」(未青に向かって手を振る)

「あ!若菜ちゃん。」


若菜ちゃんが店に来ていた。どうやらバイトが終わって時間が空いたからここに来たという。

「注文いい?ベーコンとチェダーチーズのホットサンドと、アイスコーヒー。」

「了解。」


若菜ちゃんに注文したものを運びに行く。

「お待たせ。ベーコンとチェダーチーズのホットサンドと、アイスコーヒーです。」

「ありがとう。いただきます。」


若菜ちゃんはホットサンドを食べ始める。すると…

「あ、そうだ未青ちゃん。」

「ん?若菜ちゃんどうしたの?」

「未青ちゃんって私のバイト先行ったことある?」

「ん~ないなー。あの町役場の本屋さんでしょ?」

「うん。」

若菜ちゃんはそう言うと一枚のメモを渡してきた。そのメモには、あさってから1週間の若菜ちゃんのシフトの時間が書いてあった。


「あ、ボクあさってバイトもクルルスさんの授業もないよ。」

「ほんと?じゃあさ、お店に来てよ。」

「うん!あの本屋さんこの辺ではとても広いとこなんでしょ?」

「そうだよ。この間私と未青ちゃんとで行った図書館みたいに魔導書とかもあるよ。今魔法学習本フェアもやってるんだ。」

「魔法学習本フェア!?待ってめっちゃ楽しみなんだけど!」


魔法学習本のフェアと聞いて、ボクの興味は一気にあさっての本屋さんに向いた。


「なんだかめっちゃ楽しみになってきた!絶対行くよ!」

「本当!?楽しみだな。」

「うん!」

「待ってるね!」


2日後。

未青「ここか。」

フレイン「私も魔法専門学校通ってた頃が何度も行ったなぁ…」

ボクはその町役場の本屋さんに来たセンセイも一緒だ。なんでもボクが本屋さんに誘われたと聞いて、センセイも一緒に行きたいと言ってきたからだ。


~回想~

「町役場の本屋さんってあそこでしょ?未青くんが行くなら私も行きたい!ねえ、私も行っていい?」

「そうなの?いいよ。センセイ。」

~回想終わり~


魔法で動く自動ドアを通るボクたち

「すごい広い…」

「久しぶりだわここ来るの。」

とても広い本屋さんだ。


若菜ちゃんはというと、スポーツ雑誌のコーナーで売っている雑誌の補充をしていた。

未青「若菜ちゃん。」

フレイン「こんにちは。」

若菜「あ。未青ちゃん。フレインさん。こんにちは。」

未青「ここすごく広いね。若菜ちゃん。」

若菜「でしょ?」

未青「もう若菜ちゃん見つけるまでに3分もかかっちゃったよ。」

若菜「そうなの(笑)そうだ、未青ちゃんはどんな本読みたいの…?」

未青「やっぱり、今は魔法学習本かな。フェアやってるじゃん。」

若菜「やっぱり(笑)案内するね。」


若菜ちゃんはそう言って、魔法学習本のコーナーにボクたちを案内する。そこに着くまでは1分近くかかった。


「ここだよ。」

「ありがとう若菜ちゃん。」

「じゃあ私はさっきの場所に戻るね。分からないことあったら通信魔法で相談して。」

「うん。」


棚に並ぶ魔法学習本。すでに家にあって読んだことがあるものもあれば、初めて見るものもある。


「『完全攻略!水魔法のススメ -Updated Edition-』…?」

初めて読む本だが、聞き覚えのあるタイトルだ。

「あ!私これのアップデート?される前のやつ持ってるよ。」

とセンセイは言う。


センセイと一緒に本を開く。その本にはさまざまな水魔法のやり方がとても詳しく書いてあった。名前・特徴・念じ方・術式・効率的な体の動かし方などなど…


「本当にいろいろな水魔法についてまとめられているんだよこの本。」

と言うセンセイ。するとセンセイは

「ちょっと目次に戻ってもいい?」

と言った。


「うん。別にいいけど…?」

そう言うとセンセイは目次に戻る。

「あ!これとこれ前にはなかったやつだやっぱり!」

「そうなの?」

「うん!新しい魔法いろいろ出てきてるんだねー。」


センセイは本の前の方に掲載されていた3つの魔法の本を指さして言った。魔法の数はいろいろと増えていることはセンセイやクルルスさんから聞いてはいる。実際新しい魔法が発見されたというニュースが世間に賑わせていたが、こうして本で見てみるとどんどん興味がわく。


「もっと読みたい!」

「そうね。じゃあこれ買うのは決定だね。これまだうちにはなかったから。」

「うん!」


この本屋さんには本当にさまざまな本がある。魔法学習本も他にもいくつか買ったし、センセイはいつも買っているファッション誌も買っていた。


「あ!DVDもあるよ!」

「見てみようか。」

「うん!」

DVDも豊富なその本屋さん。映画やドラマはもちろんのことアニメのDVDもある。

「あったよ。『ハングアウト14(フォーティーン)40(フォーティー)』のDVD。」

「マジで!?欲しい欲しい!見てみたかったんだ!」


当然、ボクがハマっている漫画『ハングアウト14(フォーティーン)40(フォーティー)』のアニメのDVDもあった。もう一度見たいと思っていた『ハングアウト14(フォーティーン)40(フォーティー)』のアニメ。アスムールではアニメの再放送は良く行われているのだがいわゆる「裏世界アニメ」の人気に押されて再放送の機会には恵まれていなかっただけに、ボクはこのDVDに出会えたのがとても嬉しかった。


ボクは1期全12話分、Vol.1~4までの4枚を全部手に取る。

「未青くんまた見たがってたよね。『ハングアウト14(フォーティーン)40(フォーティー)』のアニメ。」

「うん!」

「未青くん原作何巻まで読破した?」

「(10巻中)4巻の途中まで。」

「じゃあ1期でアニメ化された部分は全部読んだんだね。」

「うん!」

「たしか3巻の中盤までだったから1期。」

「そうなんだ。調べたんだけど来年2期あるよね。」

「そうそう!楽しみだね。未青くん。」

「うん!」


ボクはこの後もセンセイと一緒に本屋さんのさまざまなコーナーを回った。受験の本、資格の本、パソコン関係の本、テレビ・ラジオ雑誌、アニメ雑誌…


「じゃあ、お会計しようか。」

「そうだね。」


ボクたちは会計へ向かう。

(レジの操作音)


その会計の最中だった。

(あっ…)

ボクの体に急に強烈な尿意が降りかかってきた。


(どうしよう…)

いろいろ買ったからか会計には時間がかかっている。ボクはすぐにでもトイレに行きたいのに。

トイレに行きたいという不安も相まって、会計が済んだ頃にはボクの尿意は限界レベルになっていた。


会計が済んだ直後。

「センセイ…」

ボクは意を決してセンセイにトイレを訴えた。

「トイレ行きたい… 出ちゃう…」

「出ちゃいそうなの?でも困ったなあここトイレどこにあったかな…?」

「うん…」


ここの本屋はとても広くて、トイレもあるにはあるけどあまり目立たない場所にある。ボクはトイレに間に合うか。そもそもトイレを見つけられるか自体が不安だった。その不安感が、ただでさえ強烈な尿意をさらに強めていく。


「あ、若菜ちゃんいたよ。」

するとセンセイは若菜ちゃんを見かけた。


フレイン「若菜ちゃーん。」

若菜「フレインさん。未青ちゃん。」

フレイン「ねえ若菜ちゃん、トイレの場所分かる?未青くんおもらししちゃいそうなの…。」

未青「漏れちゃう、漏れちゃう…」

若菜「分かった。急いで案内するね。未青ちゃん今ズボンだから男子トイレでいいね。」

未青「うん…」


今履いているズボンはセンセイのお下がりである本来女子用のズボンとはいえ、ズボンはズボン。ボクは男子トイレに行くことになった。


トイレに急ぐボクたち。しかしトイレに近づくにつれ膀胱の痛みが激しさを増し、パンツにおしっこが少し少し滲み出てき始めてしまった。


「未青ちゃん、もうすぐだよ。」

「うん…」


そうこうしている間に男子トイレに着いた。


「未青ちゃん、トイレ着いたよ。」

「…」

「未青ちゃん?」

「… もう… ダメ…」


しかしその時点でボクは、これ以上動くことができなくなっていた。動いたらその瞬間に膀胱が決壊していしまうからだ。


(ジュウウ… ジュウウ… ジュウウウウウウウウ…)


トイレに入ることなく、ボクはトイレの入口ドアの側でタイムリミットを迎えた。


おもらしを終えたボク。

フレイン「大丈夫?おしっこ全部出た?」

未青「ううっ…」(目に涙が浮かんでいる)

フレイン「大丈夫だよ。」

センセイは優しくボクを抱きしめる。

若菜「掃除のスタッフさん呼んでくるね。」

未青「ありがとう… 若菜ちゃん… センセイ…」


ボクはその後トイレに入り、センセイが家から転送してくれた替えのズボンとパンツに履き替えた。

着替えが済んでトイレから出た頃には、ボクがおしっこを漏らした地点の掃除は終わっていた。


フレイン「じゃあ帰ろう。帰って買った本でも読もう。」

未青「うん…」

フレイン「じゃあね。若菜ちゃん。」

若菜「はい…」


その後ボクたちは家に帰った。

フレイン「ただいまー。」

未青「ただいまー…」


ボクの気持ちは家に帰ってもいまいち回復しなかった。

「一緒に読もう。」

「うん…」


センセイは買った本のうち、『完全攻略!水魔法のススメ -Updated Edition-』をボクに見せた。


一緒に本を読むボクたち。初めて聞く水魔法の名前やら特徴やら術式やらがあって、読んでいて楽しい。


「ねえセンセイ。」

「未青くん。」

「ボクもこの本に載っている魔法マスターしたいな。」

「いいじゃない!クルルスにも伝えておくわね。」


最後はあれだったが、とても有意義な一日だったとボクは思う。


晩ご飯の時。

『ハングアウト14(フォーティーン)40(フォーティー)』の主人公「うおおおお俺なめんなー!」


ワクワクしながら見た『ハングアウト14(フォーティーン)40(フォーティー)』の1話もとても面白かった。


未青「明日2話見ようかな。」

フレイン「あらあら。アニメの方もすっかりハマっちゃったね。」

「裏世界アニメ」の意味についてはCase 26をご確認ください。


次回はカレンデュラで、未青にとってはかなり厄介な事件が起こります… お楽しみに。

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