Case 64「お世話係」
ある日、センセイと一緒に買い物に行った帰り道のこと。
「あ、お兄ちゃーん!」
商店街近くの道を通りがかったところで、ルイーザちゃんがやってきた。
未青「ルイーザちゃん。」
カリン「こんにちは未青くん。ほらほらルイーザ。こんにちはは?」
ルイーザ「こんにちは!お兄ちゃんおしっこ大丈夫?」
未青「だ、大丈夫だよ…(恥)」
カリン「こらこらルイーザ、そんなこと言わないの。(苦笑)もう6歳でしょ?」
先月6歳になったというルイーザちゃん。
「そうだ。せっかくだから2人に頼みたいことがあるんでした。」
というカリンさん。
カリン「あさっての日曜日、私と夫がそろって遠くの街に仕事に行かなければならなくなりまして…」
フレイン「ええ…」
カリン「それでなんですが、フレインちゃんと未青くんにぜひルイーザのお世話をお願いしたんですが…」
フレイン「いいんですか?」
ルイーザ「え?お兄ちゃんたちあたしのおうち来てくれるの?」
日曜日両親が揃って家を留守にするルイーザちゃんの家。それでカリンさんはボクたちにルイーザちゃんのお世話を頼んできた。それを聞いたルイーザちゃんは日曜日、ボクたちが家に来てくれる気満々だ。
フレイン「未青くん、たしか今度の日曜日バイトはあった?」
未青「ないよ。」
フレイン「じゃあ、一緒にルイーザちゃんの家に行っても大丈夫?」
未青「うん。いいよ。」
ルイーザ「やったあ!」
カリン「すいませんお二人とも。よかったわね。ルイーザ。」
ルイーザ「うん!ルイーザ楽しみ!」
日曜日ルイーザちゃんに会える。ボクはそれが一番楽しみだった。
そして迎えた日曜日。
(玄関のチャイムを鳴らす音)
カリン「はーい。」
(カリンが玄関のドアを開ける音)
フレイン「こんにちは。」
未青「こんにちはー!」
カリン「あら2人ともいらっしゃい。」
カリンさんが出迎えてくれた。家に上がるボクたち。
「ルイーザ。未青くんたち来たわよ。」
「本当?お兄ちゃん来たの?」
「そうよ。」
「わーい!お兄ちゃ~ん!」
「えへへ。来たよ。」
ボクの元に駆け寄ってくるルイーザちゃん。ルイーザちゃんはとても嬉しそうだ。
「お兄ちゃん可愛い。なんだか女の子みたい。」
「ありがとうルイーザちゃん。」
ボクは今日太ももが半分以上露出するデニムのショートパンツを履いてきた。
手洗いうがいを済ませた後、
カリン「では、行ってきます。未青くんたちの言うこと、ちゃんと聞くのよ。」
カリンの夫(ルイーザの父)「ルイーザのこと、よろしくお願いします。」
未青・フレイン「分かりました。任せて下さい。」
ご飯の準備まではまだ時間がある。ボクたちはルイーザちゃんの部屋で一緒にぬいぐるみで遊ぶ。
(ぬいぐるみを動かしながら)未青「どう?おいしい?」
ルイーザ「おいしいー!」
フレイン「よかったわ。うさぎさん嬉しいな。」
久しぶりに2人以上でぬいぐるみで遊んだ。この感じ久しぶりだ。
そうこうしている間に、時間は11時半だ。
「じゃあルイーザちゃん、ご飯の支度しようか。ルイーザちゃんお手伝いできる?」
「うん。」
「じゃあお片付けしたらキッチンに集合ね。」
「はーい。」
「じゃあ未青くん、部屋の片付けのお手伝いよろしくね。」
「はーい。」
ボクはルイーザちゃんと一緒に部屋の片づけをする。その後はキッチンへ行く。当然、ルイーザちゃんと一緒だ。
「じゃあルイーザちゃん、キッチンに行こう。」
「うん。一緒に行こう。お兄ちゃん。」
「お姉さん。今日何作るの?」
「うふふ。カレーライスよ。」
「カレー!?ルイーザね、カレー大好き!」
「うふふ。知ってるわよ。」
今日の昼ご飯はルイーザちゃんの大好きなカレーだ。今日カリンさん達が出かける前、ルイーザちゃんお気に入りのカレーのレシピを書き残しておいたのだ。ボクもキッチンにメモが置いてあったのを見た。
カレー作りを手伝うボクら。
「ルイーザちゃん、あそこのお皿取れる?」
「うーん… 届かない…」
「じゃあボクが取るね。ルイーザちゃんは床に置いてある野菜をお願い。」
「はーい。」
カレー皿を取るボク。ルイーザちゃんの家のキッチンは、ボクたちの家のキッチンよりも広い。
「なんだかうちのキッチンより動きやすいわね(苦笑)」
なんてことをセンセイは言っていた。
12時過ぎにカレーとレタスのサラダが出来上がった。
未青「いただきます。」
フレイン「いただきます。」
ルイーザ「いっただっきまーす!」
ルイーザちゃんはとても元気そうに食事をする。ルイーザちゃん向けに辛さが調節されているからか、辛い物が苦手なボクでも食べやすい。
「センセイ。このカレーボクも食べやすいよ。」
「そう?ルイーザちゃん向けに辛さを調整したんだけど、未青くんも気に入るなんて(笑)」
「うん!とっても美味しい!ちょうどいい辛さだよ!」
「お兄ちゃんもルイーザのおうちのカレー気に入ったの?ルイーザも嬉しい!」
自分の家のカレーを気に入ってくれたからか、ルイーザちゃんもとても嬉しそうだった。
食事のあとは歯磨きをして、またルイーザちゃんと遊ぶ。次は勉強用パソコンで遊ぶ。
「今日は何やるの?」
「算数!」
算数のモードになる。
キャラクター「りんごの数を足してみよう。」
3+5のこの問題。正解は8だ。
「4、5、6、7、8… 分かった!正解は8だ!」
そう言ってルイーザちゃんは、入力スペースに「8」と入力する。
「正解!」
「わーい!できたできたー!」
4月に6歳の誕生日を迎えたルイーザちゃん。勉強用パソコンその時に買ってもらったものだという。ルイーザちゃんはその勉強用パソコンをとても気に入り、ほぼ毎日それで遊びながら勉強しているのだという。
するとその時だった。
(あっ…)
ボクの体に、急に強い尿意が襲ってきた。
(どうしようトイレ行きたい…)
未青「分かるかな~?」
問題を解くルイーザちゃん。たまに難しい問題に苦戦することもあるが、ルイーザちゃんはとても楽しそうに問題を解く。それと比例して尿意と膀胱の痛みも強くなっていくのだが、問題を解いている様子のルイーザちゃんと一緒にいるのがボクもなんだか楽しくて、トイレに行くタイミングを完全に逃してしまった。
「今日はここまで?」
「うん。パソコンって長く遊びすぎると目が悪くなるってお母さん言ってたから。」
「偉いねルイーザちゃん。」
「えへへ。」
勉強用パソコンで遊び終わったルイーザちゃん。もう完全にボクの膀胱は限界だ。パンツにも少し滲み出てしまった。ルイーザちゃんと初めて出会った時、最後までトイレを言い出すことができずルイーザちゃんの前でおもらしをしてしまった時の記憶がフラッシュバックする。
ボクは意を決して…
「ねえルイーザちゃん…」
「ん?お兄ちゃんどうしたの?」
「ボク… トイレ行きたい… ルイーザちゃん、トイレの場所分かる?」
ルイーザちゃんの家は2階立て。ボクは2階のトイレの場所が分からないのだ。
「分かるけど… お兄ちゃんどうしたの?」
「実は… おしっこ漏れちゃう…」
「漏れちゃいそうなの?大変。ルイーザが一緒に行くね。」
「ありがとう…」
タイムリミットまでもうすぐな状態のボクの膀胱。ルイーザちゃんに申し訳ないと思いながら、ボクはルイーザちゃんと一緒にトイレに急ぐ。
「お兄ちゃん、おトイレ着いたよ。」
「ありがとうルイーザちゃん。」
トイレに着いた。
しかし、ドアノブに手をかけようとしたところで、ボクの膀胱に限界値を超える痛みが走った。
「あっ… ああっ… あああああっ…!」
そして、膀胱に込めていた力が一気に抜け、大事なところから一気におしっこが溢れだした。
(ジュウウウウウウウウウウウウウウウウ…)
「お兄ちゃん…!」
「ごめんルイーザちゃん…」
まただ。またルイーザちゃんの前でおもらしをしてしまった。しかも今度はあと少し間に合わなくて。
(目に涙を浮かべる未青)
ボクは通信魔法でセンセイを呼んだ。
それからしばらくして、センセイが来た。
「未青くーん。大丈夫?」
「お姉さんお姉さん。お兄ちゃんおトイレ間に合わなかったー。」
「ルイーザちゃんもありがとう。お兄ちゃん、おしっこを我慢するところが弱いみたいで、実はなんだけどよく我慢できなくておもらししちゃうの。」
「そうなの?お兄ちゃん。」
未青「うん…」
「ルイーザちゃん。お風呂場借りるわね。」
「うん…」
シャワーを浴びるボク。その後ボクはセンセイが転送魔法で家から転送してくれた替えのパンツとスパッツ、浅葱色のミニスカートに履き替え、部屋に戻る。
部屋ではルイーザちゃんが待っていた。
「ただいま。ルイーザちゃん。さっきは急におもらししちゃってごめんね。セン…お姉さんから聞いてたと思うけど、ボクにはよくあることなんだ。」
「ルイーザこそごめんね。お兄ちゃん。お兄ちゃんがおしっこしたいの気づいてあげられなくて。」
(ルイーザちゃん、なんて良い子なんだろう。ボクはそう思っていた。)
「お兄ちゃん、スカート可愛いね。」
「えへへ。ありがとう。」
ルイーザちゃんにミニスカートを褒められたボク。ボクはそれが何だか嬉しかった。
「ルイーザ知ってるよ… お兄ちゃんおうちではスカート履くってこと…」
遊び疲れたからなのか、ルイーザちゃんは眠ってしまった。
~回想・去年のクリスマス~
「お兄ちゃん…?お母さん、お兄ちゃんがスカート履いてるよ。」
~回想終わり~
なんだかボクも眠くなってきた。
(ルイーザちゃんを… 見守ら… なきゃ…)
ボクも眠ってしまっていた。
それからどれくらい時間が経っただろうか。
「起きて…未青くん起きて…」
ボクはセンセイに起こされた。
「センセイ。ルイーザちゃん。」
「ルイーザちゃんのご両親が帰って来たわよ。ほらこれ、未青くんのおやつよ。」
ルイーザちゃんの両親が帰って来たようだ。センセイから渡されたおやつのビスケットを食べるボク、すると…
「お兄ちゃんの寝てる顔、可愛かったよ。」
(むせる未青)「ルイーザちゃん… ちょっと恥ずかしいよ…」
ルイーザちゃんから寝顔が可愛いと言われたボク。それが恥ずかしかったボクはむせてしまった。
カリン「本日はどうもありがとうございました。」
カリンの夫(ルイーザの父)「また、お願いしようかなと思います。」
未青・フレイン(フレインの方が未青よりもワンテンポ遅れて)「どういたしまして。」
ルイーザ「お兄ちゃん、またね。」
未青「ばいばい。また遊ぼうね。」
家に帰るボクたち。
「次ルイーザちゃんといつ遊べるかな?」
ボクは次ルイーザちゃんと遊べるか楽しみになっていた。
「いつか楽しみね。でも、今度は遊んでる途中にトイレ行きたくなったらちゃんと『トイレ行きたい』って言えるようになれたらいいね。」
「も~センセイ~。(恥)」




