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Case 35「残暑と冷房、VS尿意」

今回は、前回初登場した若菜ちゃんのその後も明らかに!

ラバルム「今日も本当に暑いね~。」


10月までもう少しだというのに、今日も本当に暑い。30℃越えだ。

そんなボクたちは今日、ルキちゃんのお母さんの友達の娘さんで、ルキちゃんにとってもお姉さん代わりの存在であるラバルムさんが切り盛りしているお寿司屋さんで食事をしている。

メンバーはボク・センセイ・ルキちゃん・ルキちゃんのお母さんの4人だ。


〜回想・店に着いた時〜

ラバルム「未青くんのことはルキちゃんから聞いているよ。トイレはあっちだからね。」

未青「ありがとうございます… でもなんかちょっぴり恥ずかしい…」

〜回想終わり〜


ラバルムさんはボクのことを、トイレが近くて日常的におもらしをしてしまうところも含めてルキちゃん()()で分かっていたようだ。

男子の格好でルキちゃんと一緒に行動するのは、今回が初めてだ。


フルーツ寿司も売りのこの店。ボクはフルーツ寿司の盛り合わせを頼んだ。フルーツ寿司は人生で初めてだ。


ラバルム「お待ちどうさまでした。」

未青「ありがとうございます。」

ルキ「未青ちゃん。すごく綺麗だね。」

軍艦だったらイクラの代わりに皮を剥いたクリムゾンデラウェア(この世界にしかない、皮も中身も真っ赤なデラウェア)が乗っかっているもの、握り寿司なら玉子の代わりに角切りのパイナップル、数の子の代わりに梨、サーモンの代わりに薄く切ったオレンジキャンディメロンが握られているもの、巻き寿司ならかつら剥きのりんごでシャリを巻いた感じのものが、かれこれさまざま11貫だ。


フルーツを使っているだけあって、みずみずしくて美味しい。普通の寿司を頼んだルキちゃんも、フルーツ寿司の3貫セットを追加で頼んだほどだ。


食事をしながらいろいろおしゃべりをしている最中のこと。


冷房と果物で体が冷えてしまったのだろうか。急に強い尿意がボクの体を襲った。注文を待っている最中にトイレに行ってから、まだ40分も経っていない。センセイはトイレに行っていてこの場にはいない。


「(脚をモジモジさせながら)ルキちゃん…」

「未青ちゃん?」

「ボク、トイレ行ってくるね。」

「分かった。」


ボクは席を立ちトイレに急ぐ。トイレが近づくごとに尿意と膀胱の痛みは強くなっている。「寝る前の果物はトイレが近くなるからNGだったっけ」ということを思いながらトイレに急ぐボク。

男子トイレの入口に着いた。ボクは入口のドアを開けると、トイレ内にかかっている冷房がボクの尿意を一気に高めさせた。

そんなボクは、おぼつかなくなりつつある脚と悲鳴を上げつつある膀胱括約筋に必死に力を込めながら、小便器を前まで最後のスパートをかけ―







間に合わなかった。

(ジョロロロロロロロロ…)

「待って… 後少しなのに…」ということを思いながら、小便器の目の前で膀胱が力尽きたボクはそこに立ち尽くしたままおもらしをしていた。



(どうしようこれ…)

目に涙がうっすら浮かんでいるのが自分でも分かる。小便器の前に水たまりが広がっているトイレ。とりあえず入口の外まで出たボク。


「未青ちゃん。」

そこにはルキちゃんがいた。

「ルキちゃん… ごめん… 心配でボクのこと待ってたの?」

「未青ちゃん… フレインさん呼んでくるね。」


ルキちゃんはズボンのシミを見て、ボクが(場所まで分かったかどうかは分からないけれど)間に合わずトイレでおもらしをしてしまったことをセンセイに知らせに行った。


センセイが来たのはその直後だ。その場でセンセイが転送してくれた替えの短パン・パンツ・靴下に履き替えた。


トイレに立ってから着替え終わって席に戻るまで、この間わずか10分くらい。


席に戻るとテーブルの上には普通の寿司が3マグロ・イクラ・タコ乗った寿司下駄があった。ルキちゃんによると、事態を察したラバルムさんがサービスしてくれたんだそう。


「ごめんね。冷房、効きすぎちゃったかな?」

とラバルムさんが言っていた。

「ぼ、ボクは大丈夫です。間に合わないの、いつものことだから…(恥)」


その後はまたしばらく食事を続ける。普通のお寿司も4貫(サーモン・いなり寿司・クラーケン(イカの上位種。イカよりも身がしまっていて美味しい)・うなぎ)追加で頼んだボク。

「お待ちどうさまでした。」

「ありがとうございます。」


そうして食事を続けていると…

「ねえ未青ちゃん。」

「ん?ルキちゃん?」

「今度の休みの日、私たちとショッピング行こうよ。セレちゃんと若菜ちゃんも誘ったよ。」

「うん。若菜さんも一緒なんだ。」


ボクはルキちゃんからショッピングに誘われた。センセイもOKしている以上、断らないわけがない。若菜さんも一緒だと言うのも本当に嬉しい。



そして6日後。ショッピング当日。

未青「行ってきまーす!」

フレイン「行ってらっしゃい(微笑む)」


カレンデュラの前で待ち合わせ。目的地は初めて服を買いに行った、あのショッピングモールだ。

「よろしくね。ルキちゃんと、えーっと… 若菜さん。」

ボクは一瞬。若菜さんのことを『若菜さん』か『若菜ちゃん』どちらで呼ぼうか迷ってしまった。若菜さんは15歳。年齢的には完全に中学校の先輩と後輩の構図だ。


若菜「あ、『若菜ちゃん』でいいよ。未青ちゃん。」

未青「いい…の?」

若菜「うん!」


カレンデュラの近くにあるレンタルカーペットポートから、レンタルカーペットを使って移動する。友達だけでどこかに出かけるのは、本当に何年ぶりだろうか。


そのレンタルカーペットの上で、2人といろいろおしゃべりをした。

あれから何度か若菜ちゃんの家に遊びに行っていたルキちゃん。そのおかげで、ルキちゃんと若菜ちゃんはすっかり友達になっていた。若菜ちゃんにとってこの世界に転生して初めてできた友達がルキちゃんと言うのも、なんだかボクも嬉しい。


町役場の近くのマンションでマイカさんと一緒に暮らしている若菜ちゃん。そんな若菜ちゃんは、最近町役場内の本屋さんでアルバイトを始めたという。町役場の本屋さん。この辺ではとても規模の大きな本屋さんで、この辺では有名な場所だ。


未青「町役場の本屋さんって、あの?」

ルキ「私も知ってるー!そこだったなら言ってよ〜。」

若菜「えへへ。たまたま近くだったから。もともと高校上がったら、本屋さんでバイトしようかなって思ってたんだ。」


若菜ちゃんはボクは本当は男であることもルキちゃんからちゃんと聞いていたようだ。しかしそのことを聞かされるまで、若菜ちゃんはボクのことを女子だと(やっぱり)思っていたらしい。


「本当に似合ってるよ。未青ちゃん。」

「ありがとう若菜ちゃん。」


いろいろおしゃべりしている間に、ショッピングモールに着いた。


ルキ「若菜ちゃんもここ来た事ある?」

若菜「うん。マイカさんの買い物の手伝いで何回か。あ、もちろん本屋さんにも行ったこともあるよ。未青ちゃんも行ったことある?」

未青「うん。こっち来て何日か経った後に初めて来たんだ。」

このショッピングモールに何度か来たことがあるボク。そういえば初めて来た時もそうだったけど、ここでボクは何度おもらしをしてしまっていただろうか。スカート姿で来た時にどうしても限界になり、わざわざ店員用の女子トイレを貸してもらった挙句、あと一歩間に合わず個室の便器の前でおもらしをしてしまったことだってあった。


~回想・7月のある日~

~店員用女子トイレの個室内~

未青「あっ… あああっ―!!」

(ピチャピチャピチャピチャ…)


~店員用女子トイレのドアの外~

(俯いた未青がトイレから出てくる)

未青をトイレを連れて行った店員「おかえり。」

未青「(涙声で)間に合わなかった…」

~回想終わり~


そのことをふと思い出したボクはちょっぴり恥ずかしくなっていた。

未青「うっ…」

若菜「どうしたの?未青ちゃん。」

未青「ううん。なんでもない。」


その後はいろいろ3人でいろんなお店を見て回った。下着コーナーなどボクは見て回れないところは、ルキちゃんと若菜ちゃんがそこにいる間はボクは近くにある別のコーナーを見ていた。


ルキ・通信魔法(テレパシー)で「未青ちゃんこっち終わったよ。レジに来て。」

未青・通信魔法で「はーい。ボクも今お会計しているから、終わったらすぐ行くよ。」

店員「こちらで340苑になります。」


お会計の後、探索魔法でルキちゃん若菜ちゃんを見つけ、そこに向かうボク。

「お待たせー。」

若菜ちゃんは何かを後ろ手に隠していた。


若菜「ねえ未青ちゃん。」

と若菜ちゃんが一言言うとボクのところに近づいてきて、前髪のあたりに何かをつけた。


ルキちゃんから渡された携帯鏡を開けて見てみると、リボンがついた光沢がかったピンクのヘアピンがボクの前髪についていた。


「思った通り!未青ちゃん、やっぱり可愛い!」

「うん!」

「ありがとう若菜ちゃん。」


ヘアピンをつけてボクたちはまだまだショッピングを楽しむ。途中、ハンバーガー屋さんで食事もした。


食事を終えた後はまだまだショッピングを楽しむ。この区画は初めて来るところだ。


ルキ「未青ちゃんはここでちょっと待っててね。」(ゴメン!という感じで手を合わせる)


ルキちゃんと若菜ちゃんがブランドの下着屋さんを見ている。ボクはその2つ隣の店の前で2人を待っていた。


しかしその最中のことだった。


(んっ… あっ…)

ボクの体に尿意が走った。さっきコーラを飲んだからか強めだ。

しかもその尿意は、ショッピングモールの冷房が効いているのとミニスカートで脚が冷えてしまったせいなのかで、急速に高まったいった。

ボクの膀胱がすっかり限界だ。2人がいるお店のところまで移動して声をかけることもできなくはないか、そこは女性向けの下着屋さん。もともと女子っぽい顔つき体つきな上に女子の服装をしているから、せいぜい「自分のことを『ボク』って呼ぶ女の子」という印象を抱かれるくらいで怪しまれたり誤解されたりするリスクはあまりないかもしれないけど、ボクは男子だ。そんなことは全くできなかった。


でも2人が戻ってくるまで、ボクはそこにいることしかできなかった。


ルキ・若菜「お待たせー。」(若菜の方がワンテンポ遅い)


2人が戻ってきた頃には、おしっこは少しパンツに滲み出てしまっていた。


若菜「ごめんね待たせちゃって。未青ちゃん次どこ行く?」


若菜ちゃんからどこに行きたいかを尋ねられた。なんて答えるかは言うまでもない。

未青「トイレ… 2人ともこの辺で一番近いトイレ分かる?」

若菜「うん。ここ私も何回から来てるから分かるけど… どうしたの?」

未青「ボク… もうダメ… ヤバい…」

ルキ「大変。急がないと。私この辺で一番近いところ知っているからついて来て!」


ボクはルキちゃんと若菜ちゃんと案内の元、大急ぎでトイレに急ぐ。

幸いトイレの看板が見えてきたけど、間に合うかどうかもヤバいくらいだ。


そんな中、電気屋さんの前を通っている途中だった。


未青「あっ…!」


ヒエッとする感覚がボクの体を襲った。その拍子に尿意がさらに急速に高まり、膀胱の痛みも跳ね上がるように高まっていった。

脚もすくんでしまった。この間お寿司やさんのトイレであろうことか小便器の一歩手前で力尽きてしまったボクの膀胱が、これに持ち堪えられるわけもなく…


未青「あっ… ああっ―」

若菜「未青ちゃん?」

未青「もう… ダメ…」

機械が急にシャットダウンするように、膀胱括約筋の力が抜けた。


(ジュウウウウウウウ… ピチャピチャピチャピチャ…)

スカートを押さえている手がドンドン濡れていく。

ショッピングモールでボクは、ルキちゃんと若菜ちゃんも見ている状態で「おもらし」をしてしまった。


スカートの上から大事なところを押さえていたから、スカートもびしょ濡れだ。普通に人が行き交うところでもらしをしてしまったから、あたりは騒然としている。


若菜「未青ちゃん…」

未青「んんっ…」

ルキ「店員さん呼んでくるね。」

若菜「お願い。未青ちゃん、大丈夫?」

未青(目にうっすらと涙を浮かばせながら、無言で頷く)

若菜「私もこの間、やっちゃったことあるんだ。」


若菜ちゃんは自分が前にもおもらしをしてしまったことを打ち明けた。いじめのことについて担任の先生と若菜ちゃんのお母さんとの3人で相談している最中トイレに行きたくなったのだがトイレに行きたいと言い出せずそのまま相談の席上でおもらしをしてしまったこと、自分をいじめていた同級生からの襲撃を恐れながら帰宅している最中トイレに行きたくなり我慢しながら帰った末、マンションのエレベーターで限界を迎えおもらしをしてしまったこと。


駆けつけてくれた店員さんに店員用スペースに案内された後、マリーユさん経由で話を聞いたシャピアさんが転送してくれた、パンツとスカートと靴下に着替えた。スカートは緑色のプリーツのミニスカートだ。


若菜「未青ちゃん。このスカートも可愛いよ。」

未青「ありがとう… うっ… うぅ…」


ボクは若菜ちゃんに頭を撫でられながらしばらく泣いた。


泣き止んでしばらくした後は1階に移動し、3人でワッフルを買って食べた。


ルキ「バイバイ。未青ちゃんは明日ね。」

未青「うん!若菜ちゃんもじゃあね。」

若菜「うん!」


ショッピングモールからレンタルカーペットでカレンデュラまで移動し、そこで別れた。


「ただいまー。」

家に着いたボク。時間は3時半くらいだ。センセイは先に仕事を終えて帰ってきていた。

「おかえり。今日は楽しかった?」

「うん!(満面の笑み)


次の日。今日はバイトだ。せっかくだから、昨日若菜ちゃんからもらったヘアピンをつけて行く。

未青「おはよー。」


更衣室でカフェの制服に着替えた後、

「おはよう。」

ルキちゃんから挨拶されたボク。ルキちゃんの前髪に昨日ボクが若菜ちゃんからもらったヘアピンと同じものがついていた。


「若菜ちゃん実は私たちのも買ってたんだ。後でみんなにも渡すよ。」

「じゃあさ、今日はこれつけて仕事しようよ。」

「いいねそれ!」


-新しい設定付き登場人物-

ラバルム・ペアンリー(Labarum=Peanlee)

寿司屋「鮮の実すし」を1人で切り盛りする22歳の女性。1年前の春。寿司好きが高じて自宅の斜向かいの空き家を買い取って店を始めた。

癒師でもあり、癒師歴は10年。魔法の実力も高め。

ルキとは私学校時代に先輩後輩として出会い、その時からの仲。

性格:気さくでおしゃべり好き。

身長:約158cm

得意属性:水

誕生日:4月30日

趣味・特技:ローラースケート・かつら剝き・簿記全般・資産運用

好きな食べ物:果物全般・寿司全般・カボチャの素揚げ

苦手なこと:魚の活き締めと活け造り・人の血

一人称:私

トピックス:最近は「フルーツ釜飯」なるものに挑戦しているらしい。

トピックス2:実はルキは彼女の前でおもらしをしたことが5回ある。

トピックス3:普段使っている銀行口座とは別に、資産運用専用の銀行口座があるらしい。


-作者より-

オレンジキャンディメロンは、実在する皮が黄色いメロンなんです。もっと知りたいという方は各自検索してみて下さい。

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