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Case 22「学習机を買いに行こう」

センセイの誕生日から数日が経った。


(ビチャビチャビチャビチャ…)

「うぅっ…。」

「あらら…(苦笑)」


クルルスさんとの魔法の授業も始まってから1ヶ月が過ぎた。

今回で28回目の授業。ボクが授業の場でおもらしをしてしまったのはこれで10回目だ。


着替えを済ませてその続きをやること、およそ30分。

「じゃあ今日はここまでにしようかしら。ご飯にしましょう。」

「はーい。」


センセイは癒師の仕事で家にはいない。授業の後はクルルスさんとシャピアさんとボクの3人で昼ご飯だ。

「いただきまーす。」


食事の最中のこと。

「ねえ()()くん。()()くんっていつも家…っていうか私がいない時はどこで勉強してるの?」


クルルスさんは、ボクはいつもどこで勉強しているかを聞いてきた。


「ええと… リビングといつもの部屋かな。」

「いつもの部屋?学習机って持ってる?」


学習机。そういえばまだ持ってない。

「学習机… 持ってない…よ。」

「そうなの?そろそろ持っておいた方がいいんじゃないかな。部屋にいる方が集中して勉強しやすいでしょ?」


というクルルスさん。そういえばリビングで勉強している最中、ネット通販のお届けとかで家のチャイムが鳴った時に、そっちに意識が向いてしまったことも少ないけどあった。


「ごめんね(汗)せっかくだから、明日一緒に見に行こう。」

とシャピアさん。シャピアさんは続けて、

「私と同じ料理教室の人がやっている良い家具屋があるの。(舞嗣遠(まいしおん))駅のすぐ側よ。」

と言った。

「分かった。」

こうして、明日ボクの学習机を買いに行くことがすんなりと決まった。


次の日。

「ここよ。」

舞嗣遠駅南口。ボクたちの家とは反対側の出入り口から徒歩4分ほどのところにある「シャンウェー家具」。これが今回学習机を買う店だ。行く途中でシャピアさんに教えてもらったことによると舞嗣遠駅周辺ではかなり名の知れた家具屋さんで、テレビ(それも全国ネット)で取り上げられたこともあるんだとか。


「こんにちはー。」


店の自動ドアをくぐると、

「いらっしゃい。あ!スノーウィーさん!」

店の入り口近くの受付にはセンセイよりも年上くらいの男の人がいた。物腰は柔らかくて、男子と話すのは苦手なボクでも大丈夫そうな印象を感じる。それでいてかなりのイケメンだ。


「シャンウェーさん。うちに来てくれるのは久しぶりですね。」

「そうですね(笑)」

「(笑)。そうだシャンウェーさん。その子が娘さんが引き取ったっていう転生者の子ですか?」

「はい。今日はこの子の学習机を買おうと思って来たんです。」

「そうだったんですか。はじめまして。」


「はじめまして… 赤(さご)()()…です…」

「僕は『ショラノス・シャンウェー』。このお店の店主だ。よろしくね。」

ショラノスさんは本当に優しくて、物腰の柔らかい人だと改めて感じた。


売り場スペースはそこそこ広め。でも平日の午前中だからかお客さんはまばらだ。

「学習机はこっちですね。」


売り場スペース中ほど窓際のところに、学習机の売り場はあった。

売り場にある学習机。どれもテレビのCMでも見たようなものだ。

()()くんは魔法の勉強をしているって聞いたけど、いつもどこで勉強してるの?」

「あ。家のリビングです。」

「家のリビングか。じゃあ… これなんかどうかな?」


ショラノスさんが紹介したものは、面は目に優しそうな木目調、奥行きは50cmほどあって、幅は150cmあるものだ。前には筆記用具などを置いておくスペースもあって、コンセント付きのライトや本棚もついている。椅子は付いていない。高さはリビングのテーブルと同じくらいだ。

「結構、机の上にも色々置いておけるものなんだけど。どうかな?」


ショラノスさんが紹介してくれたこの机。落ち着いて勉強ができる上に、自分のものをいろいろ置いておけて便利そうな感じがした。本棚も3段あるため、前いた世界のように本のジャンルによって置いておく段を分けることもできる。

ボクはこの机を一発で気に入った。


「これ、いいかも(笑)」

「そう?」

「はい。」

()()くん、気に入ったみたいね。(笑)」


机が決まったところで、

「椅子はどんな感じする?」

とショラノスさんは言った。ボクはそれにちょっとドキッとしてしまった。

「うん。座面が水を吸っちゃわない材質の方がいいわね…」

とシャピアさんは言う。


言わなくても分かる。昨日もそうだったように、椅子に座った状態でおもらしをしてしまうことを見越してのことだ。


「座面が水を吸わないやつ…?」

とショラノスさん。そんなショラノスさんに、シャピアさんはひそひそ話で何かを話した。


「そういうことね… 大丈夫。それもあるよ。」

「本当ですか?」

「うん。ちょっと倉庫から持ってくるから待っててね。」

と言って、ショラノスさんは店の倉庫に椅子を取りに行った。


〜倉庫〜

「えーとあの座面が水を吸わない素材のか… ビニールレザーの方がいいかな。」

(探索魔法でビニールレザーの椅子を探している)

「そこか。」


ボクたちはショラノスさんが椅子を持ってくるのを待っていた。

しかしその最中だった。

(あっ…)

ボクはトイレに行きたくなった。でもショラノスさんはいつ戻ってくるか分からない。

(ショラノスさんが戻ってくるまで我慢しなくちゃ…)

と思って、ボクは我慢することにした。


「お待たせー。」

しばらくして、ショラノスさんが革っぽい座面の椅子を持ってきた。木製で、座面の色はオリーブグリーン色だった。

()()くん。これなんかどうかな?」

背もたれもあって、高さ調整も可能な椅子だ。聞くところによると、リビングの椅子と同じところが作っているという。


「座ってみる?」

「うん。」

ショラノスさんが持ってきた椅子に座ってみるボク。座り心地も良い。

「どうかな?」

「椅子もこれがいい。」

「よかった。」

椅子も机もすんなりと決まった。でも、そんなボクの尿意はいつの間にか最高潮にまでなっていた。膀胱もかなり痛んでいる。


「シャピアさん。」

()()くん?」

「トイレ行きたい…」

と、シャピアさんのところに戻って言うボク。そんなボクはズボンの股間のあたりに手を添えていた。

「トイレ?()()くんここ初めてだから分からないわよね。」

「うん…」


「トイレですね。分かりました。」

とショラノスさんは言った後に続けて、

「ブレナリー?ちょっと来て欲しいんだけど。ああ。学習机のコーナー。」

と、通信魔法で誰かを呼び出した。

「もうすぐ来るから。」

と言うショラノスさん。それから1分も経たない間に女の人がやって来た。


「どうしたのお兄ちゃん?あ、スノーウィーさん。」

「ブレナリーちゃん。久しぶりー。」

その人はショラノスさんの妹のブレナリーさんだった。ショラノスさんと一緒にこの店で働いているという。

「ブレナリー。ちょっとこの子トイレ行きたいみたいだから、連れてってくれる?」

「了解。私が案内するわ。」


と、ボクをトイレに連れていこうとするブレナリーさん。

(やっとトイレに行ける…)

とボクが安心したその時だった。


「あっ…!」

「どうしたの?」

張り詰めていた我慢の糸がプツンと切れ、膀胱に込めていた力がフッと抜けたような感じがした。

ボクは慌てて膀胱に力を入れ直そうとした。でも、一度緩んでしまった膀胱括約筋を閉じることはできない。


「あああ…」

(チョロロロロロロ…)


ボクは膀胱括約筋にまた力を入れようと抗おうとするが、それと裏腹にパンツとズボンがどんどん濡れていく感じがする。


(ピチャピチャピチャピチャ…)

みんなに見られている中で、ボクはおもらしをしてしまった。


「あらら。」

と、水溜りの上に立ち尽くすボクの元にシャピアさんが歩み寄ってきた。


「『やっとトイレ行ける』って安心したら出ちゃったのかな?」

()()が無言で頷く)

「あらあら(笑)。」

シャピアさんはそう言って、ボクの頭を優しく撫でてくれた。


「ブレナリーはとりあえず()()くんをスタッフルームに避難させて。僕はこれ(()()が漏らしたおしっこの水溜り)を片付けておくから。」

「はーい。」

「私も行きます。」


ボクはブレナリーさんとシャピアさんの3人で、お店のスタッフルームに行った。その後ボクはシャピアさんに家から転送された着替えの服を渡されるとともに迷彩魔法をかけられ、それに着替えた。


着替えた後は学習机のコーナーに戻る。ボクが漏らしたおしっこの水溜りは片付いていた。


「2つは明日には家に届きますので。」

「分かりました。()()くん。楽しみだね。」

「うん!」


その後会計を済ませ、ボクたちは店を後にした。

ショラノス「また来てねー!」

「はーい!」


帰る途中のこと。

「お母さん!()()くーん!」

後ろからセンセイがやってきた。

「フレイン。おかえりなさい。」

「センセイ。」

「ただいま。()()くんの学習机買えた?」

「うん。明日家に届くって。」

「よかったね。()()くん。」

「うん!」

「でも()()くんったら、その後お店でおもらししちゃったのよ。(苦笑)ブレナリーちゃんがトイレに連れていこうとしたところで、安心したところで出ちゃったみたい。」

()()が恥ずかしがりながら頷く)

「もうお母さんったら何言ってるの〜(汗)」


突然店の中でのおもらしのことを言われて、ボクは恥ずかしくなった。

そして…

(チョロロッ…)

おしっこが少し出てしまった。

フレイン「()()くん。どうしたの?」

「ちょっぴり… 出ちゃった…」

シャピアフェ「あらあら思い出しおちびりなんかしちゃって(笑)おうち着いたらパンツ替えなきゃね。」

「うん…」

フレイン「お母さんがあんなこと言うからだよ(汗)」


次の日、ボクがいつものようにリビングで勉強をしていると…

(ドアのチャイムが鳴る音)

「はーい。」

シャピアさんが玄関へ向かった。


()()くーん!机と椅子届いたわよー!」

昨日買った机と椅子が届いた。配達員のお兄さんも含めた4人で自分の部屋まで運び入れ、その後はセンセイと一緒に机の組み立てをした。


取扱説明書を見ながら、組み立ては大体20分ほどで終わった。

「魔法の勉強、もっともっと頑張れるわね。」

「うん!」


センセイの言う通り、魔法の勉強が今までよりももっと頑張れそうな気がした。

-新しい設定付き登場人物-

ショラノス・シャンウェー(Shoranos=Shanway)

「シャンウェー家具」を営む男性。33歳。魔法使い・癒師でもあり、癒師歴は25年。

シャピアフェとは同じ料理教室の友人同士。魔法の技術力も高め。

性格:物腰が柔らかく落ち着いていて、その上で筋の通った性格。

身長:約192cm

誕生日:7月30日

得意属性:木・風

趣味・特技:料理・ラジオ鑑賞・将棋

得意料理:スパゲティー全般

好きな食べ物:うどん・天ぷら

苦手なもの:ブランデー・クレーマー

一人称:私・僕

トピックス:行きつけの天ぷら屋の店主は実は日本人の転生者。

トピックス2:かなりのイケメンで、店がテレビで取り上げられた際にはSNSが大盛り上がりしたほど。

トピックス3:アスムール民主国内全国ネットの人気深夜ラジオ番組のハガキ職人でもある。


ブレナリー・シャンウェー(Brenary=Shanway)

ショラノスの妹。27歳。

普段はショラノスとともに店番をしている。魔法使い・癒師でもあり、癒師歴は12年。

性格:おしゃべり好きだがおっちょこちょいな一面も。また兄に対してはかなりの甘えん坊で、いわゆる根っからのブラコン。

身長:約179cm

バスト:CとDの中間くらい

誕生日:4月9日

得意属性:花・光

趣味・特技:料理・ダーツ

得意料理:シーフードカレー

好きな食べ物:さつまいもデニッシュ・ハンバーガー

好きなもの:お酒

苦手なもの:勉強全般・クレーマー

一人称:私

トピックス:お酒はお世辞にも強いとは言えない方で、飲むとショラノスに対する甘えっぷりが格段に高くなる。彼の膝の上でおもらしをしてしまったことも。

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