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Case 20「薬草+魔法 未青くん元気になぁれ!」

聖堂の男子トイレであと一歩間に合わず小便器の目の前におもらしをしてしまった未青。

その次の日も未青は尿意を催せばほぼ際限なく漏らしてしまう状態。


そんな未青にフレインは見せたいものがあると、キッチンに連れて行きます。

聖堂の男子トイレでの大惨事から一夜が明けた。


(ぐしょ…)

「あ…」

下半身が冷たい感覚がする。パンツとパジャマのズボンはパンツの中につけていた吸収ライナーが吸収しきれずに溢れてしまったおしっこで濡れていた。


「あらら。溢れちゃったのね。」

(未青が無言で頷く)


ボクはセンセイに付き添われながらシャワーを浴びに行った。着替えはセンセイが持ってきてくれていた、テニスのスコートっぽいスカイブルーのミニスカートだ。


しかしその後の朝ごはんの最中…

「んっ… あっ…」

「未青くん?」

(チョロ… ジョロロロロロ…)

初発尿意からほんの10秒。膀胱括約筋を閉じようとしたが耐えられることも叶わず、ボクは朝ごはんの席上でおもらしをしてしまった。

(ビチャビチャビチャビチャ…)


「ううっ…」

「未青くん…」

「センセイ… 出ちゃった…」

「ねえ未青くん、『おしっこしたい』って思ったのっていつ頃?」

「たった今…」

「そうなんだ… だとしたら未青くんの膀胱さん、まだ元気になってないみたいね…」

と、センセイは言った。


おもらしの後、ボクはセンセイに付き添われてシャワーを浴びに行き、また着替え直した。

リビングに戻って朝ごはんの続きを食べ終えた後部屋に戻った。


「センセイ…」

「なぁに?未青くん?」

「今日ボク、何度もおもらししちゃうのかな…?」

「心配?」

「うん…」

「あっ…」

(チョロロロロロロロ…)

まただ。ついさっき着替えたばかりなのに。不安になったボクはまたおもらしをしてしまった。朝起きてからまだ1時間も経ってないのに、これで2回目だ。

今回は立っていたから、スカートは無事だったけど。


「未青くん…」

「ボクの膀胱… 壊れちゃったのかな…?」(涙声)

ボクは泣き出した。

「大丈夫だからね。無理に長い間我慢しちゃっただけだから、きっと元に戻るよ。」

と、センセイが優しく慰める。確かに昨日のレンタルカーペットの上以降の連発ぶりに比べたら、おもらしの頻度は格段に減っている。


泣き止んだ後、ボクはまたしばらく本を読んでいた。

すると…

「フレイン?ちょっと来てー。」

「はーい。」

シャピアさんがセンセイを呼ぶ声が聞こえてきた。買い物から帰って来たのだろう。センセイは1階へ向かう。


ふと時計を見れば10時半の少し前。ボクは部屋で一人本を読み続けていると…

「未青くん。ちょっとキッチンに来て。」

センセイが部屋に来てそう言った。

「どうしたの?」

「ちょっと見せたいものがあるの。」

とセンセイは言う。


1階のキッチン。

「薬草?」

キッチンの調理台の上には3種類の薬草があった。シャピアさんがさっき買い物に出かけたときに近くの八百屋さんで買ってきたものだという。この世界の八百屋さんやスーパーの青果コーナーには、野菜や果物とともに薬草も売られていることはボクも見たことがあるから知っている。

「そうよ。未青くんのおしっこ溜めるところを治してあげようと思って買ってきたの。薬草を使ってお茶を作るわよ。」

とシャピアさんは言う。「薬草茶」自体、ボクが前いた世界にあって、おまけにかつお母さんがめちゃくちゃハマっていたから知っている。

「シャピアさん… センセイ…」

ボクは嬉しくなった。涙すら込み上げてくる。

ついでに尿意を込み上げてきて、ボクは2人の前で嬉し泣きをしながらおもらしをしてしまった。

(ビチャビチャビチャビチャ…)

「あらら(笑)シャワー浴びて着替えたらね。」

(無言で頷く)


ボクはシャワーを浴びて着替えた。

エメラルドグリーンの短いスカートを履いたボク。フリルが3段重なったやつだ。パンツの中には吸収ライナーをつけてある。

「薬草ってことで、せっかくだからそれっぽい色にしてみたんだ。」

とセンセイは言う。


さあ、薬草茶作りの始まりだ。

(いずれも乾燥されて色が変わった状態にはなっているけど)赤い葉っぱの「ファイムー」・青磁色(せいじいろ)のような青い葉っぱの「ノチール」・緑色の葉っぱの「ヴェラッカ」の3種類。いずれも体の調子を治したり精神のリラックス効果もあって、様々なものに効くものだ。苦味も緑茶と同じくらいで、初心者にはうってつけのものだという。

薬草の葉っぱを枝から千切って手で握る。乾燥しているからか枯れ葉同然にすぐに粉々になる。枝も細かく折る。ボクもセンセイもその作業をしばらく続ける。


シャピアさんはお茶葉のように細かくなった薬草を急須の中にいれ、そこにお湯を注ぐ。

急須から出てきた薄くて赤いお湯。ファイムーの薬草茶だ。暖かみのあるいい香りだ。

「薬草茶はね、香りを嗅ぐだけでも効果があるのよ。」

とシャピアさんは言う。たしかに、気持ちがリラックスするような感じがする。

その後に続けてノチールとヴェラッカの薬草茶もできた。ノチールは清涼感があるけど落ち着く香り、ヴェラッカはミントのような透き通った香りだ。


2種類のお茶を飲み比べてみると、香りに近い味がする。

「どうかな?」

「うん!」

ヴェラッカのお茶を飲もうとするボク。すると…

「そうだ未青くん。ヴェラッカのお茶はね、自分が今一番治したいところを念じる… 『どこどこが治りますように』って願いながら飲むと効果が増幅されるのよ。気持ちも」

「そうなの? じゃあ…」

シャピアさんのアドバイスに従い、「ボクの膀胱が、いつも通りに戻りますように。」という願いを込めて、ヴェラッカのお茶を飲んだ。

飲み終わってみて、昨日からふさぎ込み気味だった気持ちが晴れていくような気がした。

そのことをシャピアさんに言うと、

「やっぱり?後が楽しみね。」


そうこうしているうちに時刻はもうすぐ11時半。そのままご飯の支度だ。

お昼ご飯を食べた後はいろいろ魔法の本を読んだり、レプリンと遊んだりしてのんびり過ごした。


そして午後3時半ごろ…

「あっ…」

「未青くん。トイレ?」

「うん…!」

ボクの体に尿意が降りかかってくる。強めで膀胱が急に痛んでくる。ボクは立ち上がってトイレに急いだ。

スカートの上から大事なところを押さえてトイレに急ぐ。トイレに近づくごとに高まっていく尿意と膀胱の痛み。廊下を駆け抜け、トイレのドアを開けて―











また、間に合わなかった。洋式の便器の一歩手前で、ボクはおもらしをしてしまった。


「センセイ…」

パンツもスカートもスパッツもぐっしょりなボクは、部屋に戻って間に合わなかったことをセンセイに報告した。

「あらら。間に合わなかったの?」

「うん… それもね、トイレのドアを開けて…」

「そうなんだ…」

「でもねセンセイ。」

「ん?」

「なんだか、昨日ほど悲しくはない気がするんだ。行きたくなってからすぐ直後にトイレに行けたからかもしれないけど。」

「そうなの。あ、しかもね未青くん、お茶作る前にしちゃってから今まで、おもらししてなかったんだよ。」

「えっ?」

センセイに言われて思い出す。そういえばお茶を作り始めてから今までのおよそ5時間の間、おもらしをしていなかったということに。昨日は家に帰ってからは、尿意を催せばすぐ漏らしてしまうという有様だった。


「じゃあ、もう、ボクの膀胱…」

「うん! 元に戻ったみたい!」

「よかった… よかったー!」

「未青くん、元気になれてよかったわね。」

「うん…!」

ボクは下半身がぐしょぐしょのまま、センセイに抱き着いた。ボクの膀胱がいつも通りの調子に戻ったことが、本当に嬉しかったからだ。


明日はクルルスさんとの授業だ。もう今のボクに心配なことは全然ない。そんな気すらしてくる。


~未青がシャワーを浴びている間、リビング~

「お母さんお母さん、お茶の効果あったみたい。」

「よかったわ。未青くん、これで元通りね。」

「うん(笑)」

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