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episode.007 旋律ーノイズー



屋敷の内部に入ったククル達は、憲兵や傭兵が居ない事を確認すると直ぐ様に地下2階にあるとされる地下牢屋へと急ぐ。



(流石、レーヴェだね)


(憲兵や傭兵を惹き付けてくれているから、この辺の番人さえも居なくなっているじゃん)



憲兵や傭兵は全て正面にて、暴れているレーヴェが引き受けてくれているようでククル達は簡単に、地下牢屋に迎えている。



「地図で見た感じやと、この先にある地下牢屋やで」


「ん、わかった」


「面識は、あるん?」


「んー、二回か三回ぐらいかな?カナタが、紹介してくれて昔は品物を提供していたぐらいかな?」



ククル達は奥にある地下牢屋へと到着すると、其処には鎖に繋がれた青紫色の髪色でセミロングで軽く束ねてあり頭にはゴーグルを身に付けていて、ややツリ目をした青色の瞳をした青年が居た。



「ガレスさん」


「………」


「ガレスさん」


「んー……、何なん?」



ガレスが顔を上げてククルを見ては、少し驚いた表情をしてから牢屋の鉄柵へと近寄り鉄柵を掴む。



「えっ、ククルさん?」


「はい、ククルです」


「なんで、こんな所にっ?ってか、無事だったんっ!?」


「まぁ、なんというか……それについては、後程ね?ちゃんと、説明をするので今は此処から脱出しましょ?ヴェニタス」


「おん、分かってるで」



ククルに言われてヴェニタスは、身の丈もある大きな鋏を空間から出しては鉄柵を斬り壊して開ける。



「ガレスさん、行きましょう」



ククル達がガレスと共に、地下を出るために動き出すと同時にレジスタンスが仕掛けた爆発させる魔導具が発動したのか突如として、何回かの爆発の音が地下まで聞こえてくる。



「これは、レーヴェの奴ではないで」


「レーヴェなら、もっと派手に爆発が起きているだろうからね」


「多分ねー、レーヴェの情報に書いてあったレジスタンスじゃないかしら?」


「なら、急いで外に出た方がいいかもしれないね」



ククル達が一階へと戻ってくると、廊下では青黒い髪色に左アシメの少し長めのショートに、銀色の眼鏡を掛けていて少し細目にややツリ目をした海色のような瞳をしている青年と、血塗れのロイドと青年に首を掴まれているマレーネがいる。



「っ…う」


「アイツっ!!」


「おや~?久方ぶりだねぇー、ククルちゃーん?ふふっ」


「ラムダっ」



ラムダはマレーネを手離してククルの方を向いては、ゆったりとした歩みでククルに近寄ろうとしたがヴェニタスが大きな鋏を手にして、ククルの前に立つとラムダは立ち止まる。



「相変わらず、ガードマンは賢いねぇー?大丈夫、今は彼女に会えただけでボクは嬉しいからねぇ」


「それは、信用出来へんな」


「ふふっ、こわーいなぁ♪でも、ボクの仕事は“この女”を連れてくる事だけなんでねぇー?残念だけどぉ」



ラムダは長めのハルバードを出しては、逃げようとしたマレーネの目の前に投げるとマレーネは座り込み失禁してしまう。



「ひいっ……!?」


「ダメだよー?キミは、これからボクと共に“帝国”に来てくれないと困るんだからぁ」


「い、いやっ……!て、帝国なんてっ」



ラムダはマレーネへと歩みより、妖しい笑みを浮かべながらも長めのハルバードを柄を掴んで壁から抜くと、マレーネの頭頂部の髪を掴み上げる。



「そーいう事だから~?また、会おうねぇー?ククルちゃーん♪その時には、ククルを奪うからぁ」


「はぁ?いや、アンタの目的はカナタじゃ……」


「ふふっ、それは違うよぉ?ボクの目的は、何よりも誰よりも………ククルちゃん、だけだよ」



ラムダは微笑むが目が笑っていなくて、どことなく瞳のハイライトが少ない気がする笑みを浮かべていてククルは寒気を感じていた。



「ふふっ、じゃーバイバイ~♪」



ラムダは黒い霧と共にマレーネを連れて、その場から音もさせずに消え失せていて其処には、血塗れのロイドだけが残っているだけである。



「どういう、事……?」



ククルはラムダの発言に、今までの出来事を思い出しては辻褄が合わないのとカナタが最後に言っていた“道連れにする”という言葉を思い出していた。



「マスター、とりあえずガレスの治療をせーへん?」


「あ、うんっ」



ククル達が正面へと来ると、憲兵や傭兵は気絶して倒れているだけの状態になっていた。

どうやら、レーヴェが手加減してくれていたようである。



「お!主~♪ちゃんと、手加減しておいたでっ!!」


「え、あ、うん」


「主、どうしたん?」


「“例の奴”や」


「………へぇ」



レーヴェはヴェニタスから、“例の奴”という言葉を聞いては軽く殺気を出していたが直ぐに引っ込めさせた。



「ガレスさん!」


「ん?あれ、リィフルさん?」



リィフルは民衆の中から出て来て直ぐに、ガレスへと駆け寄ってくるとガレスはリィフルに気付いて顔を上げる。



「良かったっ、無事で」


「すんませんね、心配かけたみたいで」


「ううんっ、ちゃんとカナタさんに連絡入れてね?」


「え、カナタ?」



ククルは思わない人の名前を聞いて驚いていると、ガレスは苦笑いを浮かべては頭を軽く掻いている。



「カナタなら、“神皇国”の皇太子として居ますよ」


「えっ!?嘘っ!!?」







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