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エンチャントクウィブル  作者: アークティック
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第8話 仲間

こんにちはアークティックです。しばらく忙しくて更新が遅れてましたがこれからもよろしくお願いします。

「陛下、アッシャード区にいるナイガル騎士団のヘルダクがしくじったようです。」

「そうか。ついに脱走者が出たか。さて、どうしたものか。そやつは今どこにいるのだ?」

「現在はまだ施設の近くにいるようです。」

「そうか。なら、あやつらを向かわせるとしようか。このままでは危険かもしれんしな。」

「あやつら、、、まさかまたあの素性もよくわからない暗殺者どもを使うのですか!」

「なんだ?何か問題でもあるのか?」

「あやつらを完全に信用するのは危険です!今まで3回の仕事を与え、全てやり遂げたとはいえいつ裏切るかわからないのですよ?」

「そんなことはわかっている。だが、あやつらの力は本物なのだ。もしあの施設、魔女の砦跡から本当に脱出したのなら相当の猛者のはず。そんな輩を相手に立ち回れるのはやはりあやつらしかおらんだろう。」

「か、かしこまりました。ではすぐに出発させます。」


メリスが巨大な火の玉を生み出し、フェミルに投げつける。フェミルは目の前に防御魔法を発動し、これを防ぐ。すかさずメリスは大量の水をフェミルに向けて発射し、さらにその上から雷を落とした。しかし、それらは全て最初に作られた防御魔法によって防がれた。

「なんなのよあなたは!なんで私の魔法が1つも効かないのよ!」

「そんなことを言われましても、、、私の防御魔法よりもメリス様の攻撃魔法の方がその、、、」

「はっきり言ってあげてくださいよ。フェミル様。メリスの方が弱いんだって。」

「な、仁人!あなたはこの私を呼び捨てにしたわね!」

「自分が先に呼び捨てにしたくせに何を言っているんですか?それに俺の信じる神様はフェミル様だけなので問題はありませんよね?それとも信仰してない人でも敬語を使わなきゃいけないという決まりでもあるんですか?」

「あらそう。そういうこと言うのね。わかったわ。先にあなたから決着をつけてあげますよ。あとで謝っても許しませんからね!」

そう言ってメリスは右手を仁人に向けて巨大な青い火の塊を飛ばした。

(、、、さすがにこれはヤバくないか?)

しかし火の塊は仁人に到達する少し前に消え去った。

(ん?消えた?なんだ?どうなったんだ?)

「メリス様。私は今、私の信者を傷つけようとされた気がするのですが気のせいでしょうか?」

そこにはかなり真面目な顔をしているフェミルが立っていた。

「今の攻撃は人が消し飛ぶには十分な威力だったと思うのですけれど?」

「ふん、無礼な輩に礼儀というものを教えようとしただけよ。」

「なるほど。謝る気は無いと?」

「あるわけないでしょ。逆に謝ってほしいくらいだわ!」

「わかりました。では、先に謝っておきましょう。申し訳ありません。私、手加減というものをまだ知らないのですよ。」

「あなたは何を言ってるのかしら?私があなたのようなぽっと出の女神なんかにやられるわけないじゃない!」

女神同士の空中戦が始まった。言い終わった瞬間メリスは大規模な風と炎の魔法を発動させさらにそこへ電撃まで加えて放った。が、それらは全てフェミルの近くに届いたとたんに消え失せた。

「あら、こんなものですか。最初に発動した防御魔法だけでまだ事足りたようですね。でも困りましたね。私には攻撃系の魔法が使えないのですよ。そろそろ降参して頂けませんかね?」

「誰があなたなんかに降参なんてするもんですか!こうなったらやむを得なません。防御特化に攻撃しても仕方ありませんしね。元凶である仁人を先にやらせてもらいましょう。」

「させるものですか!」

「あなたは少し引っ込んでいて下さい。たとえ防がれても妨害くらいはできるのよ。」

フェミルの前に無数の火球を生み出し、それらを放った。フェミルは防御魔法で防いでいるがゆえに爆発で前に進めなくなった。

(結局、俺は攻撃されるのかよ。とりあえず今できる最大限の防御は、、、。簡易結界ごときじゃ女神の一撃なんて防げるわけないし、しかしそれ以外に防御方法なんてないし、、、。これ詰んでね?ど、どうしよう。)

「手加減はしないからね。消し飛びなさい。イニシエルティブライス!」

巨大な赤と白の球が現れ、仁人に向かってとても少しずつ近づき始めた。

(ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。これは本気でヤバイやつだ。どうしよう、どうしよう。)

「お前は我に何を求める?」

(、、、え?今、知らない声が聞こえた気が、、、いや、気のせいだよな。)

「早く答えないか。時間が無いのだ。」

(んん?やっぱ聞こえるような。でもここに俺たち以外の人なんて、、、)

「どこから話しているのかまだわからんのか。お前が手に持っている刀だ。さぁ、早く答えないか。お前は我に何を求める?」

(え、刀って。この木刀のことか?いや、そんなことはどうでもいい。)

「何を求めるとはどういう意味だ?」

「我を木刀扱いするとはまだまだ未熟だな。まぁ、今はいい。お前は我をどう使うのかということだ。敵を斬り伏せるもよし。魔物や魔族などの類いを討伐するもよし。お前は我を何のために使うのかと聞いているのだ。」

「なぁ、それ今じゃなきゃダメか?」

「今じゃなきゃダメなのだ。本来ならまだ早いのだが、そんなことより早く答えないか。もう時間が無い。」

「そんなこと言われてもな、急すぎて何といえばいいか、、、。でもね、これだけは言っておく。俺は仲間を傷付けられる事だけは許さない。もしそんなことをする輩がいればすぐに殲滅する。だから、俺はお前を俺の周りにいるやつらを守るために使うよ。」

「なるほど。ありきたりだが、仲間のためか。悪くは無い。今なら真の力を少しは出せるやもしれん。あの魔法を我を使って切り裂くのだ。」

「無茶言ってくれるぜ。だが、やらねぇといけないって感じの雰囲気だね。」

「わかったらさっさとやりな。」

「秘技、大和大乱舞!」

目の前まで近づいてきていた球体を切り始めた。そして、空間の歪みが発生し球体は吸い込まれていった。

「え、嘘でしょ!あの魔法を無効化した?いったいどうやって、、、」

「メリス様、もうよろしいのではないですか?」

「そうねフェミル。」

「さて、どういうことか説明してもらおうか。」


読んでいただきありがとうございます。次で主人公の秘密が少し明かされる予定です。次も読んでいただけると嬉しいです。

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