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エンチャントクウィブル  作者: アークティック
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第5話 真の力

どうもこんにちは!アークティックです!今回で脱出することができたのか、ぜひ読んでみてください!

ガガガガガガガガガガ!突然地面から石の柱が出てきた。50センチくらいの高さで上に球体ののっている不思議な柱だ。

「フハハハハ!決まったぞ!これでもう貴様らはここから逃げることはできない!私の勝ちだ!フハハハハ!」

「な、なんだこれ?封じたまえとか言うから封印されるのかと思って警戒してたんだけど、、、。」

「これは封印とは少し違うのだ。この魔法はこの場所、つまりこの施設を封印したのだ。これでここには誰も入れず、誰も出れない。よって貴様らを捕らえることができたわけだ!」

「出られないんじゃ捕まえる意味なくないか?」

「あ、、、そんなことはなんとでもなるさ。たぶん。」

絶対何も考えてなかったなあれは。

「さて、察するにあの石の柱が核なんだろうな。あれを壊せば解除されるのかな。」

「そのとうりだ!よくわかったな!」

「あのさ俺が言うのもあれだけど、そんなに簡単に弱点言っちゃっていいの?」

「問題ない。貴様が弱点を知ろうが知るまいがこの魔法は解除できないからな。」

「な、どういうことだ!」

「簡単な話だ。この魔法は人間には解除できないのさ。そういう風に作られた魔法だからな。」

マジかよ。なんだよそのチートな魔法。

「ねぇ仁人。とりあえず攻撃してみたら?ご先祖様の血筋のおかげでなんとかなるかもよ?」

「たしかに。よし!剣技、桜吹雪!」

「フハハハハ!そんなものが効くわけがなかろうが!」

ヘルダクの言う通り、柱には傷1つつかなかった。

「ごめん彩香。ダメだったよ。」

「ど、どうすんのよ。私は攻撃系の魔法知らないのよ?」

「たぶん攻撃系の魔法知っててもなんともならないと思うよ。」

「え、じゃぁこれって、、、」

「うん。詰んだね。人間には解除できないってことは、あいつを脅迫して解除させることもできないだろうしね。」

「フハハハハ!だから言ったろう!私の勝ちだと!」

(クソ、どうしたらいい?他のもっと強力な剣技を使うか?いや、おそらく無駄だろう。攻撃力の問題ではなく、そもそも効いていなかった。霊力の無駄遣いだ。ほかに俺に出来ることは?何もないのか?クソ!俺は今まで何を学んできたんだ!ここに来るまで何も考えなかったのか!いや、まてよ?ここに来るまでに1つだけあったぞ。

「本当に困ったら心の中で私の名前を呼んでね。もしかしたらなんとかなるかもしれないから。」

そうだ!あの人が、いや、あの女神様がいるじゃないか!しかも女神様なら人間じゃない!いける、いけるぞ!)

「彩香、今から1つ試したいことがあるんだ。」

「なに?」

「俺はこの世界に来る前に、メリスっていう女神様に会ったんだ。」

「女神様?私は会わなかったけど?」

「あぁ、あの女神様はついさっきまで寝てたらしいよ。それでね、その時に教えてもらったんだ。困ったら心の中で名前を呼んでくれればなんとかしてあげるって。」

「え、それって。」

「そう、女神メリス様がなんとかしてくれるってことさ!女神様なら人間じゃないし、なんとかなるかもしれない!」

「やったじゃない!じゃ、早速呼んでみてよ!」

「わかった。」

(メリス様!女神メリス様!どうか俺と彩香を助けてください!お願いします!)

「お願いしてみたよ。」

「何も起こらないけど?」

「そんなにすぐにはなんともならないよ。神様だって万能じゃないんだから。ちょっと待ってればなんとかしてくれるよきっと。」

「そうだね。」

しかしそれから1時間たっても何も変化が起こらないのであった。

「ね、ねぇ仁人?何も起こらないんだけど?」

「う、うん。起こらないね。」

「もしかして。ねぇ。」

「あの女神様!どうせまた寝てんだろ!クソ!使えねぇ女神様だぜまったく!」

「ど、どうしようか。人間になんともできないならもうどうしようもないのよ?」

(どうする?最後の望みだったメリス様も不発に終わった。人間がダメなら他の種族にしかなんともできない。しかし、他の種族に知り合いなんていないし、、、。それこそ女神様しかいなかったんだが、、、。あの女神様さえ来てくれれば!もういっそ誰でもいいから神様来てくれないかな。絶対の信仰を捧げるからさ!ん?そういえば地球の神様の力は信仰に依存するんだよな。ここはどうなんだろう。)

「なぁ、彩香。ここの神様の力は信仰に依存するのか?」

「え?えぇ、そうらしいわよ。でも少し地球と考え方が違ってね、信者の数じゃなくて信仰の質で神様の力は決まるんだって。要するに全信者の平均の信仰がその神様の力になるそうよ。」

「なるほどね。じゃ、今から俺がメリス様に絶対の信仰を捧げればメリス様来てくれるかもしれないかな。」

「でも、メリス様に他の信者がいてその人が大した信仰をしていなければ変わらないと思うよ。」

「そうか、、、。てか、よくそこまで知ってるね。」

「だって暇だったんだもん。騎士さんたちとおしゃべりしてたら教えてもらった。」

「そ、そうなんだ。」

向こうであいつら後で鍛え直さねばとヘルダクがつぶやいているが今はそれどころではない。

(信仰の割合が高いほど神様の力が強くなる。それならより、信仰の強い神様を呼ぶのがいいが、ここの神様なんてメリス様以外知らない。ならばどうすればいいのだろうか。)

「、、、みと。仁人!」

「は、はい!」

「もう、こんな時にぼーっとしないでよね。」

「ご、ごめん。」

「まったく、こういう時こそあんたの無駄に働く悪知恵の使いどころでしょ?なんか考えなさいよ。」

「悪知恵って言わないでくれるかな。」

「じゃぁ、なんて言ったらいいのよ。ズル賢いとでも言って欲しいの?」

「どっちもかわんねぇや。」

「とにかく、なんか考えなさいよ。抜け道探すのは得意でしょ?」

「抜け道?あぁ、そうか。抜け道か!なんで気付かなかったんだ!ありがとう彩香!」

「え、あ、うん。役に立ててよかったわ。」

「とはいえ、こんな無理ゲーな設定の抜け道かぁ。難しいねぇ。」

「何言ってるのよ。難しいほど燃えるんでしょ?」

「もちろんさ!ちょっとだけ考えるから少し待っててくれ。」

(この無理ゲーをクリアするには人間以外の種族が必要。この世界で接点があるのは女神様だけ。ここまではさっき考えた。さて、ここからが問題だ。メリス様はもう使えないと仮定しておこう。ならば別の女神様を呼ぶしかないな。でも、別の女神様は知らないと。詰んでるなぁ。こういう時はちょっと本質からずれてみるに限る。そもそも女神様ってどんな存在なんだろうか。もともとは身近にあるものが崇め奉られることによって神や、女神になるはず。最近では物ではなく概念の神様なんかもいるんだしなんでもアリなんだろう。メリス様は安堵だったな。他にもいろいろいるはず。ん?なんでもアリ?神様の力が信仰の強さに依存する。その神様は人間の信仰で作り出されたものも多い。人間の信仰、、、。もしかしたら神様は信仰さえあれば誕生できるんじゃないか?もしそうなら、、、。)

「彩香。見つけたよ。この無理ゲーの抜け道。ちょっと賭けの要素があるけどね。」

「本当?今度は失敗しないわよね?」

「それはなんとも言えないな。でも、どうせ何も出来ないんだからやってみる価値はあるよきっと。」

「そうね。で、どうするの?」

「それはね、、、。」

仁人は一通り彩香に説明した。

「えぇぇぇぇぇ! 仁人、それ本当にできるの?」

「わからない。でも、できる気がする。」

「まぁ、やるだけやってみるしかないもんね。」

「あぁ。さて、そろそろやってみますか!」

「何をするつもりか知らんが無駄な抵抗はやめるんだな。疲れるだけだ。」

「少し黙っててくれないかな?雑魚い人。」

「な、雑魚いというな!」

「ふぅ、神よ。俺の全てをかけて信仰を捧げる。この信仰はいかなる時も緩むことはなく、決して無くなることが無いと誓う。俺の全ての信仰を捧げる神が司るのは友情なり。誰であろうと友や仲間を傷付けることを許さぬ。この祈りを受け止めてくれる神よ今ここに舞い降りたまえ!」

仁人の右の手の甲が光り輝いた。

「はっ!血迷ったか!友情の神など聞いたこともないわ!無駄なことばかりしてバカな奴め。フハハハハ!」

「まぁ、見てなって。きっとなんとかなるはずさ。」

「なんとかなるはずがなかろうが。だいたい神がたった1人の人間のために舞い降りるわけなかろうが。どれだけの信者がいると思っているんだ。1人だけ特別扱いなどするはずがない。そんなことも知らなぁぁぁぁぁ!なんだこれは!」

ヘルダクが珍しくまともなことを言っている間に仁人の前に白く眩い光が現れていた。それはどんどん大きくなり、そしてはじけるようにして消えていった。そして、消えた光の中に1人の人影があった。

「私は友情の女神です。私を生み出してくれたのはあなたですか?」

「あぁ、そうだよ。俺は山中仁人。よろしくね。」

「よろしくお願いします。神は生み出した者に名を与えてもらうのです。私に名前をつけてくれませんか?」

「そんな決まりがあったのか。そうだなぁ、フェミルで、どうかな。」

「フェミル、、、優しそうないい名前ですね。ありがとうございます。これから私はフェミルと名乗らせてもらいます。」

「うん。ところでフェミル、今とっても困ってるんだ。あのヘルダクっていうやつのせいでここから出られないんだよ。あの石の柱を壊せば出られるみたいなんだけど、人間にはなんともできないんだ。」

「それは大変ですね。私に任せてください!」

「おい、ちょっとまて!女神を作った?そんな話聞いたことないぞ!」

「うるさいなぁ、聞いたことないから出来ないなんて誰が決めたんだ?やれると信じれば案外できちゃうもんなんだぜ?それが人間の力さ。」

「く、しかしそんな生まれたばかりの女神なんかに破られるほどヤワな魔法ではない!なんとかできるならやってみるがいい!」

「フェミル、頼むね。」

「はい!あの柱を壊せばいいんですよね?」

「あぁ、それでいいはずだ。」

「わかりました。じゃぁ、えい!」

フェミルは柱まで歩いていってその柱を殴りつけた。

「は、殴るだけで壊れるわけがなかろうが!フハハハハ!」

ピキッ!

「え?いやいや、そんなはずは、、、。」

ピキッ!パキッ!

「まて、いくら女神でも少し殴られたくらいで壊れるはずは、、、。」

ゴォォォォォォォン!

崩れ去った。

「バ、バカな!何故だ!何故殴ったくらいで壊れた!貴様、何をした!」

「い、いえ、ただ叩いてみただけですが。」

「バカはお前だよヘルダク。この世界の女神様を舐めすぎだ。この世界の女神様たちは信者の平均の信仰によって力が決まるそうだな。」

「あ、あぁ。」

「フェミルは今誕生したばかりの女神だ。つまり信者は俺だけ。そして俺は全ての信仰をフェミルに捧げると誓った。まぁ、実際にはもっと強力な信仰を捧げていたりするんだがね。つまり、フェミルの力は俺の信仰のみに依存するのさ。これがどういうことかわかるよな?」

「信者が貴様だけで、その貴様は最高なまでの信仰を捧げている、、、。まさか!」

「そうさ。ここにいるフェミルは既存の神々なんて目じゃないほど強いのさ!なんてったって俺が全身全霊で信仰する女神様だからな!」

「そ、そんな。恥ずかしいからそれ以上言わないでください。」

「さぁて、そろそろ観念してもらおうか!」

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!絶対に許さん!ここで始末してやる!」

「しつこい人だねぇ。仕方ないか。フェミル、少し後ろに下がっててね。」

「はい。わかりました。」

「くたばりやがれ!俺が使える最大級の攻撃魔法だ!バースト・グラストレーション!これは発動地点を自由に決めれる爆発系の魔法だ!くたばれ!」

「いけません!仁人さんにマーキングされています。そうはさせませんよ!これは日に1度しか使えないのですが、ここで使うべきてましょう。プロテクト・フレイズ!」

ヘルダクの魔法が発動するより早くフェミルの魔法が発動した。仁人の体が少し光った。ヘルダクの魔法が発動する!が、何も起こらなかった。

「な、何をした!」

「プロテクト・フレイズは日に1度しか使えないかわりにとても強力なのです。この魔法はどんなことがあっても耐久値がなくなるまで攻撃を肩代わりしてくれる防御結界を作るものです。この魔法のすごいところはどれだけ耐久値が無くなっていても少しでも残っていれば全ての攻撃を防ぐところです。」

「そんなバカなぁ!」

「これでわかっただろ?フェミルは最強の神様なんだよ。さて、今度はこっちの番だな。秘技、大和大乱舞!」

仁人がとてつもない速さで木刀を振る。

「この技は山中家でも極秘に近い技でね、このスピードで剣を振っているとね、、、。」

「グ、グワァァァァァァァ!」

「こんな風に空間に歪みができて相手が吸い込まれちゃうんだよね。ふぅ、終わったよ。」

「仁人、やっぱりあんた強すぎない?」

「そんなことないよ。フェミルの方が強いはずだよ。」

「いえ、私ができるのは補助魔法ばかりですから戦力にはならないですよ。」

「まぁ、なんにせよ、みんな無事でよかった。さて、脱出しようか!」

「「はい!」」

それから数分歩き、やっと出口から外に出ることができた。

「やっと出れたぁー!やっぱりその外の方が気持ちいいなぁ!」

「そうねぇ。このままゆっくり寝てしまいたい気分だわ。」

「そうですね。綺麗な景色です。」

「まぁ、でもなんか夕方っぽいし、近くの町まで行って宿かなんか見つけないとね。」

「それもそうね。でも、お金とか大丈夫なの?」

「あぁ、それなら問題ないよ。この世界では自分の倒した相手の持ち物は自動的に自分のものになるみたい。」

「そうなんだ。でも何も持ってないみたいだけど?」

「あぁ、それはこのカバンに入ってるんだよ。」

「え?なんの変哲も無いただのカバンに見えるけど?」

「これはご先祖様が地球に呼ばれた時に転移特権の1つでもらったなんでも無限に入れれるカバンなんだよ。」

「え、なにそれ!すごいじゃない!」

「あぁ、でも、これのことは内緒で頼むよ。騒ぎになると困るからね。」

「わかった。じゃ、町を目指そうか。」

「あの、仁人さん。私は1度、天界に行かなければならないのです。」

「あぁ、そうなのか。それなら仕方ないね。気にせず戻ってくれていいよ。助かったよ。ありがとうね。」

「はい、ではまたお会しましょう!」

フェミルは天界に行き、仁人と彩香は2人で町を目指すことになった。

読んでいただきありがとうございます!やっと脱出させることができました。これからやっと物語を始めることができます。どうかこれからも読んでいただけると嬉しいです。

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