第2話 謎の光
こんにちは、アークティックです。最近暑いですね。うんざりしてきます。さて、第2話ができました。よければ読んでいってください!
「そういえばさ、今日はなんで居眠りなんてしてたの?仁人って意外と真面目に授業を受けてるのに。」
そういや、なんで寝てたんだろ。特に疲れてたわけでもないしなぁ。まぁ、ここはとりあえず無難に
「さぁなぁ、ちょっと疲れてたのかなぁ。」
「ふーん、まいいけどさ。ところで今日はどこに寄って帰るの?」
「え、どっか寄るの?」
「寄らないの?」
笑顔が怖いですよ彩香さん。
「せ、せっかくだし、どっか寄って帰るか!」
「うんそうだね。じゃ、いつものカフェ行こうよ。」
「おう、わかった。」
行き先を変更したその時だった。突然地面が光り出した。いや、仁人の周りの地面が光り出したのだ。
なんだろうこれ。なんかものすごく嫌な予感がするんだけど。とりあえずじいちゃんにこの前習った簡易結界を張っておこう。
「ね、ねぇ仁人。なんか光ってるんですけど。」
「うん。光ってるね。彩香。後で謝るから少しの間、大人しくしててね。」
そう言って俺は彩香を抱き上げ、全力で走り始めた。腕の中で彩香がうるさい。
「ちょっと何してんのよ!おろしなさい!おろしなさいよ!おろしてって言ってるでしょ!」
「頼むからさ、ちょっとでいいから大人しくしててくれよ。」
「なんでよ!なんで私が仁人にそ、そのお姫様抱っこなんてされながら運ばれなきゃいけないわけ?」
「だってお前、あんなやばそうなのの前にお前をおいてけるわけないじゃんか。」
「あ、うん、そう。それならいいの。でも、その、この体勢はすごく恥ずかしいのよ。せめておんぶにしてくれない?」
あれ?なんか急に大人しくなったな。なんでだろ。ま、いいや。
彩香をおんぶに切り替えた後、仁人は再び走っていた。
とりあえずじいちゃんに電話だな。
プルルルルルル、、、プルルルルルル、、、
「もしもし?仁人か?珍しいなこんな時間に電話してくるなんて。それななんか周りが騒がしいな。」
「あぁ、ちょっといろいろあってね。いま、全力疾走してるんだ。で、頼みがあるんだけどさ、応接間に結界張っといてくれない?」
「仁人!お前、結界などと外で言ってはいけないとあれほど言ったではないか!うちの家の秘密がバレたら大変なことになるんじゃぞ!」
「わかってるよ。でも緊急事態なんだ。簡単に説明すると、俺と彩香が謎の光るものに追われてる状況だ。」
「え、仁人が襲われてるだと!ばーさん!ばーさん!今すぐ戦闘準備をするんじゃ!仁人が襲われてる!」
「いや、じいちゃん。襲われてないから。追いかけられてるだけだから。」
「そ、そうか。それなら少しは安心じゃな。じゃ、気をつけて早く帰ってくるんじゃぞ。」
「うーん、もう帰ってるんだけど、、、」
「仁人、、、お主早すぎやしないか?」
だって山中家の秘術で全力疾走してきたんだもの。
「いそいでたからね。」
「そ、そうか」
さて、これからいろいろとやらないといけないことがある。1つは、、、
「ねぇ、仁人。さっきから結界だとか行ってるけどなんなの?私、話についていけないんだけど。」
そぅ、彩香にもうちの秘密は教えていないのだ。だが、それはを説明するのは後だ。
「それについては後でゆっくり説明するから少し待っててくれない?」
「本当ね?ちゃんと教えてくれるのね?」
「うん、ちゃんと教える。だから向こうの部屋で少し待ってて。」
「わかった。」
ようやく本題に入れる。本題、、、そう、俺の足元で光り出してはばあちゃんの結界によって消えていくこの光のことだ。
「なぁ、じいちゃん。」
「うむ。」
「これってさぁ。」
「うむ。」
「どー見ても魔法陣だよね。」
「そうじゃな。」
「どうしようか、これ」
「どうしようかのぉ。とりあえず、これの性質を調べようかのぉ。ばーさん!ばーさん!これの性質をちょっと調べとくれ。」
「まったく自分で調べりゃいいじゃないかい。」
文句を言いつつもちゃんと分析してくれた。
「こりゃ、いわゆるワープってやつだね。」
「ワープ?よくある別の場所に行けるってあれ?」
「そうさね。規模が大きすぎでどこと繋がってるかまではわからんが、空間移動の魔法陣であることは間違いないね。」
「そっかぁ。ねぇ、じいちゃん。真面目にどうしようかこれ。」
「どうしたものかのぉ。消しても消してもまたでてくるしのぉ。これはずっと結界を貼り続けるしかないかのぉ。」
「え、嫌だよ。疲れるじゃん。」
「うーむ、どうしようかのぉ。」
じいちゃんもばあちゃんも頭を悩ませて考え込み始めた。そして、俺も同じく考え込んでいた。
そこにいる誰もが彼女のことを忘れていた。少し待つように言われ、別の部屋に行っていた彼女のことを。
「ねぇ、仁人。そろそろ話してくれないかし、、、」
「ん?彩香?どうしたの?何かいいかけ、、、今すぐそこから離れろ!」
仁人が目をやるとそこには光に包まれようとしている彩香がいた。ちょうど結界の境目に立っていた彩香はたまたま魔法陣に当たってしまったのだ。仁人の言葉は少し遅かった。彩香はそのまま、光に吸い込まれていった。
2秒間、誰も喋れなかった。そして誰も動けなかった。最初に喋ったのは仁人だった。
「じいちゃん。俺、ちょっと行ってくる。」
「そうか。行くか。お主ならそう言うと思ったわい。これを持って行きな。使い方はワシも知らんが、必ず役に立つはずじゃ。」
そう言ってじいちゃんは俺にごく普通の木刀をくれた。なんとなくこれは必要なものな気がした。
「ありがとう。使う時が来たらしっかり使わせてもらうよ。」
「気をつけて行くんじゃぞ。何が起こるかわからない。できれば行って欲しくはないのじゃが。」
「それはわかってるさ。でもね、彩香はもうそこに行ってるんだよ。彩香をここに連れて来たのは俺だ。彩香を危ないことに巻き込んじまった。ここで行かなくて山中家なんて名乗れるかってんだよ。」
「そうか。覚悟はできているようじゃな。ばーさん。結界を解いとくれ。」
結界が消える。魔法陣が光り輝く。仁人は光に包まれいった。
読んでいただきありがとうございます!やっと転移ができました。これから物語を進めていこうと思います。これからもどうぞよろしくお願いします!