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第12話 〜青春の『奇跡』と皆の『殺る気』〜

――『男』には何を犠牲にしてでもやらねばならない事がある。


たとえその犠牲が、何物も取って代わる事の出来ない『睡眠時間』だとしても……。


「ほら、もっと頑張って!!」


「ハァ…ハァ…。も、もう無理だって……」


「まだまだ頑張れるよ♪」


「これ以上頑張ったら、ボクの体が壊れちゃうから…」


「もしそうなったら、私が面倒を見てあげるから大丈夫♪」


「そういう問題じゃないし……」


もうホントに限界…。


「ちょっと休憩させて……?」


立ち止まり、そのまま地面に座り込む。


「だらし無いなぁ〜」






「………少しいいですか?」


「どうしたの、亜梨香ちゃん??」


「いえ…。今の会話がちょっと…」


「「??」」


「自分の頭の中で繰り返してみて下さい。」


「??」


「たしかウズヒの……」


『頑張って』から始まって、それから……。





「「………」」


「気付きましたか? 知らない人が聞いたら、その…ピンク色な展開かと勘違いしてしまいますよ?」


「…確かに。これからは気をつけるよ」


「ごめんね?」


「別に謝ることはないと思いますけど。……お兄ちゃんの体力もないみたいだし、もう帰りません??」


「そうしようか。もう少しで10時だし」


「そうね。じゃあ続きは明日ね♪」



やっぱり明日もやるんだ……。毎日毎日10kmのランニングはキツイよ?(あ、ボク達は今までランニングしてたんだ。ウズヒと亜梨香は自転車に乗ってるけど…。)


何故10kmもランニングをしているかというと……きたるべき球技大会の為に!!



……そこの君!! 君だよ、君!!

今、『球技大会にランニングは関係ないじゃん。』って思ったね??ボクもそう思う!!

でもウズヒが無理矢理……。


「私がどうかした?」


「な、何で考えてた事がわかるの??」


貴女までエスパーですか!?


「綺羅君が1人でブツブツ呟いてたから…」


「ボク、声に出してた!?」


「う、うん。声が小さくてよく聞こえなかったけど」


気付かなかった……。


「あんまり気にしないで? ちょっと疲れただけだから…。」


「?? あんまり無理し過ぎないでね?」


「…わかったよ。」


無理をさせてるのは貴女なんですけどね…。


っと、話を戻すかな。球技大会が開催されるのに際して、普段運動不足がちなボクをウズヒが


「今からじゃ球技は練習出来ないけど、運動不足解消の為にランニングだけでもしない?」


と誘ったのが始まりだった。どう考えても、10kmはおかしいけどね。










 ・

  ・


「はぁ〜いいお湯だった」


おわかりの通り、家に帰って入浴し終わった直後です。

やっぱりお風呂は最高。


「お兄ちゃん、親父くさい……」


「気にしない、気にしない。あれ、ウズヒは?」


「ウズヒさんなら部屋に行って、球技大会の作戦を考えてるみたいだよ」


「そう」


じゃあちょっと覗いてみようかな。




ウズヒの部屋へ向かっている間に、我が星春高校の球技大会について説明しよう。


星春高校では各学期に1回ずつ球技大会が行われる。日程は5月の中旬の火、水、木曜日に行われ、前後の月、金曜が休みになる。

それだけハードだって事なんだ。


だけど、そんなハードな競技を勝ち抜いたからこそ手に入る物もある。


 『赤点免除兼〇〇贈呈券』


この〇〇の部分には色々な物が入る。

『高級レストランでのお食事』や『ダ〇ソンの掃除機』など、ジャンルの縛りが無いのが特徴だったりする。



そして今回の〇〇は……『西強さいきょうメチャクチャアミューズメントパーク』だ!!(西強の漢字は間違ってないよ)


名前もふざけているが、中身もふざけている。

ネズミがメインキャラクターである某テーマパークの10倍もある面積に、これでもかという位にアトラクションを詰め込んである。


さらに何故かもの凄い人気で、1年前から予約しないとチケットが手に入らない『本当に遊園地?』っていうような遊園地への入場券。




そしてもう1つの『赤点免除』はそのままの意味で、その学期のテストで赤点を取った場合に赤点対象者に対して行われる補習が免除される。



この紙を人は呼ぶ。『セイシュンの起こす奇跡』と。

(あ、『セイシュン』には、本当の『青春』と『星春』高校がかかってるから。え?わかってるって??まぁそう言わないで。)


この『奇跡』を手にする為に、全校生徒+担任教師が血眼になって特訓に特訓を重ねて臨む、そんな大会。


それが『青春球技大会』




っとそんな事を考えてたら彼女の部屋の前だ。


『コンコン』


「入ってもいい?」


「綺羅君なら…」


引っ掛かる言い方だけど気にしない。


『ガチャッ』


「綺羅君が私の部屋に来るなんて珍しいね。何かあった?あ、もしかして私を襲いに来てくれたの??でも、私はいいけど亜梨香ちゃんが1階に……」


「いや、球技大会の話をしようと思ってね」


「そこは乗ってくれないと。『声を出さなければ問題ないよ』くらい言って欲しかったな」


そんな事言ったらボクの人格が疑われるから!


「作戦立てるのは順調?」


もうシカトの方向で。


「無視しないでよぉ〜」


「なら女の子はそんな事言わないの」


「大丈夫、綺羅君にしか言わないから」


他の人に言ってたら凄いショックだな。


「……まぁいいや。どんな感じなの?」


「ん〜順調だよ。未来と賢人君と私の3人で考えてるからね」


「どうして3人が選ばれたの?」


「スポーツテストのクラス上位3人みたいだよ」


「やっぱり3人がトップなんだ?」


まぁ、あれだけの結果を残せばね。


「そうみたいね。そうだ、立ってないで座ってよ」


………。


「なんでウズヒが立つの?」


「綺羅君が座った上に私が座るから」


「……座らないとダメ…だよね?」


「ウン♪」


人生は諦めが肝心さ……。









 ・

  ・


時は過ぎて大会初日。

場所は殺気がバンバン発生中のグラウンド。


「去年もそうだったけど今年も皆の殺る気が凄いね」


「……そうだな。……漢字が違う気はするが」


「だって皆の目を見ると『何がなんでも優勝してやる』って訴えてるよ??」


「……あの西強のチケットがかかってるからな」


「そんなに凄いんだ?」


ボクはあんまり遊園地とか行かないから、やっぱり良く分からない。


「……あぁ。……未来も行きたがってたから頑張らないとな」


「へぇ〜。未来の為に??」


「………」


「ハハッ。怒るなって」


「……怒ってなどいない」


怒ってるじゃん……。誰かヘルプミーだよ!



「お待たせ♪」


「待たせたな。男2人でどうした?」


女神s降臨!!


「何故か賢の機嫌が悪くてさぁ。たぶん未来がいなかったからじゃないかなぁ〜」


「そ、そうなのか、賢??」


もしそうだったら、どれだけ子供なのよ?


「………」


「こ、答えてくれよ……」


「冗談だよ。賢が、『今回の大会は未来が西強へ行けるように頑張る』って言うからボクがからかったら怒っちゃってね」


さすがに未来が可哀相なので、本当の事を教える。


「そ、そうか!! ありがとうな、賢。」


「……ああ。」


あ〜あ。2人でいい雰囲気作っちゃってさ……。凄く近付きづらい。


「綺羅君も私の為に頑張ってくれる??」


「ウズヒも西強に行きたいの?」


「もちろん♪ 連れてってくれるよね?」


「ああ、努力するよ。」


最強の3人衆がウチのクラスにいるから、まず負けないし。


「頑張ってね♪ あ、挨拶が始まるみたいだよ?」




ウズヒが指差す方向には今回の為に作られた、巨大な多目的ステージがある。


そしてその壇上には…ごりせんが。



「え〜静粛に。これから競技日程について説明する。皆知っているとは思うが一応静かに聞いてくれ。開会の式は校長先生が、『時間の無駄だ!!』とおっしゃったので無しだ。」


始業式に続いて、また出たよ…。



「まず初日だが、男子は野球、女子はソフトボールだ!!」


「「「「ア〜アァ〜〜!!」」」」


……変わった掛け声だね? まるでジャングルにいるみたい。



「続いて2日目。2日目は男子がサッカーで女子がバスケ!!」


「「「「ア〜アァ〜〜!!」」」」


………また?



「そして最終日は…男女混合のテニスとドッジボールだ!!」


「「「「ア〜アァ〜〜!!」」」」


……まぁ二度あることは三度あるからね。




「皆優勝したいかぁ〜〜!!??」


「「「「ア〜アァ〜〜!!」」」」


…いい加減飽きるって。



「赤点免除券が欲しいかぁ〜〜!!??」


「「「「ア〜アァ〜〜!!」」」」


そこは勉強してどうにかしようよ……。



「最後に……西強に行きたいかぁ〜〜〜!!!???」


「「「「ア〜アァ〜〜!!」」」」


………もうノーコメントで。
















そして命を懸けた(??)戦いの火蓋が今、切って落とされる。


どうもakishiです♪


さて、今回は次回への布石みたいな感じになりました。引っ張った分、出来るだけ早くupしたいと思うので少々お待ち下さい。  


次回もお楽しみに♪

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