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~Side Uzuhi Sakurai~ 〜『彼』は『私』の『許婚』〜

私の名前は桜井太陽。青春高校の2年生。


趣味は料理とスポーツ。特技は趣味と被っちゃうけど料理。『好きこそ物の上手なれ』ってね。

将来の夢は天領綺羅君のお嫁さんになる事(キャーー!! 言っちゃった!!)。

スリーサイズは……ヒミツよ♪



青春高校へ通っているのは、綺羅君とずっと一緒にいられるように謳歌高校から転校した為。


元々謳歌高校に入ったのは、お母さんが


「ミス謳歌に選ばれたら、綺羅君も貴女の名前を必ず知ることになるわ」


と言ったのが始まりだった。



……正直お父さんとお母さんの血のお陰で謳歌高校に入れたと思う。

だからこそ高校に入ってからは一生懸命に自分を研いたわ。その努力のかいがあってか、ミス謳歌に選ばれることが出来た。



なのに……


綺羅君がミス謳歌の存在を知らないってどういう事よ!?

この国に住んでれば一度は必ず耳にした事があるって言われる物を、隣町の人が知らないっておかしいでしょ!!



今になって、始めから青春高校に入ればよかったと思う。でも当時の私にはまだ実際に会う勇気がなかった。

そして、結局その勇気を手に入れるのに1年も掛かってしまったの。



ミス謳歌に選ばれる以前からラブレターを送ってくれたり、告白をしてくれた人はいたけど、ミス謳歌になってからは更にその数が増えた。

勿論、綺羅君一筋の私は全部丁寧にお断りしたわ。


でも、お断りする度に


『この人達みたいに、綺羅君が私に会いに来てくれないかな……』


と思うようになっていた。



だけど半年の間待っても、彼が私の所に来てくれる事はなかった。


だから1年生が終わったとき、春休みに綺羅君に会いに行き、青春高校に転入させてもらえるように両親に頼んだわ。

自分から動かなきゃどうにもならないって気がついたの。


その後は皆さんの知っての通りよ♪





私は綺羅君と会って、もっともっと彼に惹かれている。

霞さんから綺羅君の事は沢山教えてもらったけど、実際に会ってみると更に格好よかった♪


顔は他の人からしたら普通くらいらしいけど、私にはとても格好よく、笑顔が誰よりも眩しいく見える。


性格はとっても優しい。自分ではその優しさをヘタレって言ってるけどね。


彼の視線が私に向いて、一緒に過ごせているのは、今でも『夢じゃないか』って思う事もある。


それくらい幸せ♪







……でも同じくらい不安だってあるわ。


いつか飽きられて捨てられるんじゃないか……。


誰か他の女性ヒトを好きになって、私から離れて行っちゃうんじゃないか……。


そんな先の事より今を楽しめばいい。そう考える人もいると思う。


一緒にいられる時はいいの。だけど1人になるとどうしようもなく不安になっちゃう……。



欲を言えばずっと傍にいてほしい。貴方さえいてくれたなら他に何もいらないから……。










 ・

  ・


「ウズヒちゃんの将来の夢は何なのかな??」


これは幼い頃の私と幼稚園の先生の会話。


「わたしのユメはね、およめさんになること!!」


「へぇ〜。お嫁さんかぁ〜。ウズヒちゃんはカワイイから誰でもお嫁さんにしてもらえるね?」


「わたしはキラくんのおよめさんじゃなきゃいやなの」


「キラ君?? ウズヒちゃん、好きな男の子がいるの??」


「すきなオトコのコじゃないよ。キラくんはわたしの『イイナズケ』なの!!」


「そうなの? じゃあキラ君と結婚出来るといいね??」


「うん♪」




……この時先生は私の話を本気にしてなかったと思う。私も先生の立場だったら信じられないもん。


ただ私は本気だった。物心がついたときには既に許婚の話は知っていたし、私もそのつもりだった。


小さい頃はその事実を他人に喋っていただけだったけど、物心がついてからは許婚の意味を理解し、気がつくと綺羅君の事を考えてた。


そのうちに彼の存在が私の大きな部分を占めるようになったの。今では私の全てが彼の存在で構成されてるけどね♪











 ・

  ・


「ウズヒ、どうしたの?」


「え?? なんでもないよ♪ ちょっと考え事してただけ」


「そう? 体調が悪かったりしたら言ってね??」


「ありがと♪」


いけない、いけない。せっかくのデートなんだから楽しまなきゃ。……ただの夕食の買い出しだけど。


でも要は気の持ちようよね!!




「今日は何を作って欲しい??」


「ん〜。辛子明太子が食べたいな。だから白いご飯を炊いて??」


気を使わなくていいのに……。


「ありがとう。でも今日は綺羅君が食べたい物にしよ?」


「なら辛子明太子入りのお好み焼きかな」


辛子明太子は譲ってくれないのね…。一応食べれない事はなさそうだけど……。


「じゃあ作ってみよっか」









 ・

  ・


帰り道、彼が両手にマイバッグを持ち、私はそんな彼と並んで歩いている。


「1つ貸して? 私が持つわ」


「そんなに重くないし大丈夫だよ」


「ダ〜メ。荷物を持ってたら腕が組めないじゃない」


私は少しでも綺羅君の温もりを感じていたいんだから!


「組まないと駄目?」


「腕くらい組もうよ。最近あっちの方はご無沙…」


「ごめんなさい!! ボクも腕を組みたいです!! だからその話はやめてください!!」


「しょうがないなぁ〜。では組ませて進ぜよう」


と言って彼から荷物を受け取り、腕を絡める。


そして呟いた。


「……綺羅君、大好きだよ」


「え??」


「なんでもないよ♪」










































綺羅君、本当に大好きだよ。


私は10年でも20年でも、ずっと貴方の傍にいるから。

だから、いつか貴方のお嫁さんにしてね♪


どうもakishiです♪


今回は普段では描けない太陽さんの気持ちを知ってもらおうと、upしました。

前回の後書きで期待させてしまった方、期待ハズレだったらごめんなさい。今後も、たまにこのような話をupしようかと思っています。ご意見やご感想を頂けると幸いです。これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします。            


PS:感想を下さった方、ありがとうございました♪

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