プロローグ
「……きて! ……きてよ!!」
ゥン……ンン……何?
「起きてよ!! っていうか起きなさい!!」
憂鬱な月曜日の朝、睡眠を妨害する大きな声によって意識が覚醒していく。
「ハァ、やっと起きた」
重い瞼を開けると、ボクの幼馴染であり、質問した10人が10人美少女と答えるであろう女の子が頬を膨らまして怒っている。
「早く起きなさいよ! 遅刻しちゃうでしょ!!」
(起こしてくれるのはありがたいんだけど、もう少し優しく起こしてほしいな……)
そんな世の中の男子高校生が憧れるシチュエーションに難癖をつけながらベッドを出ようとすると。
……ダンッ!!
そこそこ大きな音をたてながらベットから転げ落ちた痛みで本当に目を覚ます。
(やっぱり夢だよね。残念……かな)
でも冷静に考えてみればわかる事。まずボクを起こしに来てくれるような女の子の幼馴染なんていないもん。
それに今は春休みだし、学校などあるわけもないしね。
「……起きよう」
鳴らない目覚まし時計を見ると
『AM09:18』
う~ん、中途半端だ。フィクションなら、もっと切りのいい時間でもいいと思うんだよね。中途半端な時間を提供されても、ボクじゃ笑いをとれるようなリアクションも出来ないし。
と、さらけ出してはいけない事をさらけ出したところで立ち上がる。
あ、まだ名乗ってなかったね。ボクの名前は天領 綺羅(テンリョウ キラ)。
この春から星春高校の2年生。顔は友達からみて中の中、成績も中の中、運動は中の上という普通(自分で言うのも変だけど)の少年です。
《今まではね……》
「頭に声が……。誰ッ!?」
《フッ、誰でもいいじゃないか》
「いや、よくないでしょ?」
《まぁ、そのうちわかるさ。では、さらば》
「いや、意味わかんないし」
そんな普通でフツーじゃない朝だった。
どうもakishiです。
駄文しか書けませんが一生懸命書いていきます!!
登場人物達と共に可愛がっていただけたら幸いです。末永くヨロシクお願いします(笑)