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第二十話:星屑の観測塔、設計図の遺言

皆様、こんにちは。

今回、第20話は物語の大きな転換点ということもあり、あらすじを練っているうちに「長すぎんか!?」というボリュームでお届けすることになりました。

辿り着いたのは、かつて「お父様」がセレスという『最高傑作』を完成させるために費やした、狂気と愛の実験場――星屑の観測塔。

そこに遺されていたのは、タムが誇りとしてきた「梱包術」の、あまりにも残酷な完成形でした。

救うためのパッキングと、閉じ込めるための固定。

表裏一体の技術を前に、タムは自分自身の「丁寧さ」に潜む闇、そして別世界の自分の過去と向き合うことになります。

なぜタムは呼ばれたのか。なぜセレスは呪われたのか。

八百年の時を超えた「検品」が、今、始まります。

 「星屑の観測塔」――その名は、かつてこの塔を拠点としていた魔導技師たちが、星の運行を観測しながらオートマタの精密な動力源を計算していたことに由来する。

 だが、今、タムたちの目の前にそびえ立つそれは、星を眺めるための施設というよりは、天を突く「巨大な棺」のように見えた。塔の表面は特殊な魔法銀でコーティングされ、八百年の風雪を耐え抜いたとは思えないほど、不気味なほどに新品同様の輝きを保っている。

「……信じられんな。建物全体に、極大規模の『状態保存』がかけられている。それも、ただの魔法じゃない。空間そのものが、外の世界から切り離されているようだ」

 エドワードが杖の先を塔の外壁に触れ、戦慄を隠しきれない様子で呟いた。

 王都のエリート魔導師として生きてきた彼にとっても、この塔を覆う術式の規模と緻密さは、常識を遥かに逸脱していた。

「師匠、入り口のプロテクトを解除しました! ……けど、これ、鍵を開けたっていうより、『段ボールの封印を剥がした』みたいな妙な手応えでしたよ」

 カイトが御者台から飛び降り、重い銀の扉を開け放つ。

 タムは背中の箱を一度強く締め直し、仲間たちと共に一歩、その禁忌の領域へと足を踏み入れた。

 塔の内部は、外の月明かりが嘘のように、青白い魔導光に満たされていた。

 まず彼らを迎えたのは、整然と並べられた「失敗作」たちの残骸だった。

 通路の両脇に、無数の少女型のオートマタが、まるで眠っているかのように座らされている。どれも息を呑むほどに美しい造形だったが、その肌には一様に、深い「ひび」が入っていた。

「……なんてことだ」

 リナが口元を押さえ、その一体に駆け寄る。

「この子たち、みんな壊れているわ。それも、外から壊されたんじゃない。……内側から、耐えきれなくなって弾けたみたいに」

 カイトがその一体を技術者の目で分析し、呻くように言った。

「……動かしたんだ。魂を定着させて、無理やり歩かせようとした形跡がある。でも、材質が持たなかった。魂から発せられる熱量と因果の摩擦に、この世界の物質が耐えきれず、瞬時に焼き切れたんだよ」

 タムは、その残骸たちの中心を抜けながら、奇妙な既視感を覚えていた。

 壊れた少女たちの配置。保存されている状態。そして、彼女たちの関節部分に施された、磨耗を防ぐための「魔法のパッキング」。

 それは、タムがセレスを守るために施した処置と、驚くほど似通っていた。

(……この仕事は、丁寧すぎる。……あまりにも、私と似ている)

 螺旋階段を登るにつれ、空気はさらに冷え込んでいく。

 そして最上階。かつて「お父様」が私室として使っていたと思われる円形の研究室に辿り着いたとき、セレスの箱が微かに、しかし激しく震えた。

『……あぁ、この匂い。……お父様の、冷たいインクと、焦げた魔石の匂い。……タムさん、ここです。私の「形」が決められた場所は、ここなのですわ』

 タムはセレスの震えをなだめるように箱を撫で、部屋の中央にある巨大な作業机へと向かった。

 そこには、一冊の日誌が、まるでお荷物の「受領票」のように置かれていた。

 タムは手袋をはめた指で、その日誌を開く。

 中に記されていたのは、お父様と呼ばれた男の、愛という名の狂気の記録だった。

『○月○日。……セレスの魂はあまりにも純粋で、あまりにも巨大だ。この世界のいかなる物質、いかなる器も、彼女の存在を繋ぎ止めることはできない。動かせば壊れる。触れれば崩れる。彼女を「自由」にするための研究は、すべて失敗に終わった』

『○月○日。……結論は出た。彼女を救う唯一の方法は、彼女を「固定パッキング」することだ。一秒も時間を進めず、一ミリも場所を動かさず、完璧な静寂の中に閉じ込める。……これこそが、彼女を永遠に失わないための、唯一の配送計画(愛)である』

 ページをめくるタムの指が止まる。

 そこには、タムのスキル【梱包】の根源的なロジックと同じ術式が、より複雑な形式で描かれていた。

 お父様の正体。

 それは、タムと同じ「保存」の真理に辿り着いた者だった。

 だが、その使い道は決定的に違っていた。

「……タム、どうしたの? 顔色が悪いわよ」

 リナが心配そうに覗き込む。

「……リナさん。お父様は、私と同じだった」

 タムの声は、自分でも驚くほど乾いていた。

「彼はセレス様を愛していた。だからこそ、彼女を『完璧な荷物』として包み込み、誰にも開封させないことを選んだ。……今の私がやっていることと、何が違うというのですか?」

 タムは、自分の掌を見つめる。

 第十八話で、セレスを外に出し、彼女に二歩だけ歩かせた。

 その時、彼女の体は軋み、タムの命は削られた。

 お父様の理論が正しいなら、タムが目指す「自由」は、セレスを確実に破壊へと導く行為でしかない。

「師匠……。そんな、お父様と一緒だなんて……」

 カイトが否定しようとするが、目の前の精緻な術式を前に、言葉が続かない。技術者として、お父様の理論に「隙がない」ことを理解してしまったからだ。

 その時。

 研究室の床から、銀色の液体が滲み出し、巨大な人型を形成し始めた。

 お父様が遺した、最後の「警備システム」。

 それは、主がいなくなった後も、セレス(荷物)を外の世界へ連れ出そうとする「不届きな配達員」を排除するために設定された、最強の守護者。

「……警告。……登録されていない荷物の移動を感知。……未開封のまま、元の位置へ還送リターンせよ」

 感情を排除した機械的な声が響く。

 銀色の守護者は、タムの目の前で、彼自身の【全件返送】に似た、空間を歪ませる波動を放った。

「……リターンだと?」

 タムの瞳に、静かな、しかし激しい怒りの炎が宿る。

 彼は背中の箱をしっかりと固定し、一歩前へ出た。

「……断る。……私は特急配達員。……一度引き受けた荷物は、受取人のもとへ届けるまで、決して立ち止まらない」

 お父様の遺した「拒絶のロジック」と、タムの「配送の矜持」。

 同じ力を持ちながら、正反対の目的地を目指す者同士の、魂を懸けた検品が始まろうとしていた。


「警告。……登録外の配達員による検品を拒絶。……この空間の全事象を『最終固定ファイナル・パッキング』する」

 銀色の巨像が発した声は、もはや物理的な振動ですらなく、世界の法則そのものを書き換える呪文だった。

 刹那、研究室の空気が凝固した。

 それは温度の低下による凍結ではない。因果の連鎖が断ち切られ、すべての分子が、すべての魔力が、その座標で「停止」を命じられたのだ。

「っ……! 身体が……動かない……!?」

 リナが悲鳴に近い声を漏らす。彼女の周囲に舞っていた風の精霊たちが、硝子細工のように空中で固定され、キラキラと輝く粉末となって静止していた。

「魔法の構成式そのものが固められている……! なんという強引な、そして完璧な保存魔法だ……!」

 エドワードが苦悶の表情で杖を突き立てる。王都最強を誇った彼の重力魔法でさえ、発動した瞬間に「重力そのものが固定される」という矛盾に陥り、術式が霧散していく。

 カイトが投げた魔導爆弾も、導火線の火花を散らしたまま、守護者の鼻先数センチで静止していた。

 一秒が永遠に引き延ばされるような、絶望的な沈黙。

 だが、その「静止した世界」の中で、ただ一人、淀みなく動き続ける男がいた。

「……丁寧な仕事というのは、ただ形を整えることではありませんよ」

 タムが、ゆっくりと、しかし確かな足取りで銀の床を蹴った。

 彼の全身からは、薄く透き通った膜のような魔力が溢れ出している。

 【二重梱包ダブル・パッキング・流動形態】。

 外側から押し寄せる「静止」の圧力に対し、タムは自分自身の内側の魔力を、ミリ単位の極薄な層で幾重にもパッキングしていた。外層が固定された瞬間にそれを剥離し、内側の「鮮度」を保ったまま次の動作へ移る。それは、自らの存在を「一瞬ごとにパッキングし直し続ける」という、超人離れした精密作業だった。

「お父様……。あなたの『固定』は、中身を殺す窒息梱包だ。……私は、そんな仕事は認めない!」

 タムがカッターナイフを逆手に構え、守護者の懐へと滑り込む。

 銀色の巨腕が、静止の理を上書きする速度で振り下ろされた。

「エドワードさん! あなたの魔法は、固定された座標から動かせないだけだ! ならば、その場に『重力の楔』を打ち込み続けてください!」

「……! なるほど、座標そのものを固定の起点にするか! 承知した!」

 エドワードが奥歯を噛み締め、全身の魔力を杖へと注ぐ。

「重力球・多重固定グラビティ・アンカー!」

 タムが突き進むルートの左右に、真っ黒な重力の塊が「固定」された。それは本来なら失敗した魔法の残骸だが、タムにとっては、静止した空間の中で唯一掴める「取っレール」となった。

「カイト! 重力の間を縫うように、衝撃波をパッキングした楔を!」

「やってやるぜ、師匠! 『静止』してるってことは、振動を一箇所に溜め込めるってことだろ!?」

 カイトが投げた特殊なボルトが、重力球に吸い込まれ、そこに「爆発寸前のエネルギー」を封じ込めたまま固定される。

 タムは、その固定された重力と爆発の連鎖を、目にも止まらぬ速さで踏み台にしていった。

 リナの風が、静止した空気のわずかな隙間を針のように貫き、守護者の視覚素子を焼く。

「リナさん、その風の軌跡を維持してください! そこだけは空気が流れている!」

「ええ、命がけで道を作ってあげるわ! 行きなさい、タム!」

 仲間の全力が、タムという一つの「刃」を加速させる。

 守護者の銀色の胸部装甲が、タムの目の前に迫る。そこには、セレスを八百年間閉じ込め続けてきた、お父様の「拒絶」の核心があった。

「……通販倉庫の出来損ないが、何ができるか……でしたっけ」

 タムの脳裏に、転生前の冷たい倉庫の風景がよぎる。

 誰にも見られず、無駄だと言われ、それでも丁寧に荷物を包み続けた、あの孤独な日々。

 だが、あの時磨き続けた指先の感覚が、今、神の如きお父様の術式の「綻び」を明確に捉えていた。

「……検品、終了です。あなたのパッキングには……愛情が足りない」

 タムの指先が、守護者の核へと触れた。

 【精密開梱デリケート・アンパッキング・全概念剥離】。

 パチン、と、小さな音が響いた。

 それは、固く締めすぎたガムテープが剥がれるような、日常的な音。

 だが、その一瞬、守護者を構築していた八百年の「固定」という因果が、根底から崩壊を始めた。

「な、なんだ……!? 守護者が……解けていく……!?」

 カイトが驚愕する中、銀色の巨像は物理的な破壊ではなく、あたかも「正しく開封された」かのように、その存在意義を光の粒子へと変えていった。

 静止していた空間が、一気に動き出す。

 止まっていた時計の針が動き、風が吹き抜け、エドワードとリナが荒い息を吐きながらその場に膝をついた。

 光の粒子が舞い散る中心で、タムは静かにカッターを収めた。

 その背中には、一度も揺らぐことなく守り抜かれた、セレスの箱がある。

『……タムさん。……お父様の声が、消えましたわ』

 箱の中から聞こえるセレスの声は、恐怖ではなく、微かな驚きと安堵に満ちていた。

「ええ。……もう大丈夫です、お嬢様。……不適切なパッキングは、私がすべて、返品しておきましたから」

 タムは、崩れ落ちた守護者の残骸を見下ろした。

 そこには、お父様の傲慢な意志の欠片が、無残なスクラップとなって転がっている。

 だが、戦闘の勝利に浸る間もなく、タムの瞳は鋭く細められた。

 守護者が消えたことで、塔の深部――先ほどまで「固定」されていた、お父様の真の実験場が、ついにその全貌を現したからだ。

「……さて。……ここからが、本当の『検品』の時間だ」

 タムは、肩で息をする仲間たちを振り返り、力強く頷いた。

 お父様が遺した「呪い」を、「希望」へと書き換えるための、執念の作業が始まろうとしていた。


銀色の守護者が放つ「静止」の波動。それは、空間を物理的に凍結させるのではなく、因果そのものを固定し、変化を拒絶する「お父様」の執念そのものだった。

 タムの視界では、カイトが投げた魔導工具が空中でピタリと止まり、リナが放った風の刃さえもが、見えない硝子に阻まれたように砕け散っている。

「警告。……登録外の配達員による検品を拒絶。……荷物は、このまま『永遠』にパッキングされる」

 感情を廃した機械の声。だが、タムはその声の裏側に、かつて自分を「効率が悪い」と切り捨てた社会の冷たさを感じていた。

「永遠だと? ……笑わせないでください」

 タムは一歩、その絶対静止の領域へ踏み込んだ。

 本来なら、一歩歩くごとに全身の因果が固定され、石像と化すはずの空間。だが、タムの全身を覆う【二重梱包】の薄膜が、ミリ単位の流動性を維持し、固定の術式を「受け流して」いた。

「変化しないことが正しい梱包だと思っているなら、お前はただの、無能な倉庫番だ。……私は、お前の『固定』よりも、ずっと多くの荷物を包んできたんだ!」

 タムがカッターを抜き放ち、守護者の胸部、術式の核が脈打つ点へと突進した。

「荷物は、届けられて、開けられて、誰かを笑顔にするためにある。……止まっているだけの荷物に、価値なんてないんだ!」

「師匠、今だ! その核の左下、0.5ミリの接合部! そこだけパッキングが甘い!」

 カイトが叫び、エドワードが杖を突き立てる。

「重力よ、因果の鎖となれ! 梱包師の道、私がこじ開けよう!」

 超重力の圧殺と、精密な構造分析。仲間の信頼を背負い、タムの刃が守護者の心臓部へと突き刺さった。

「【概念剥離コンセプト・アンパック】……! お前の『静止』は、ここで返送リターンだ!」

 ガシャァァァン! という、世界が割れるような音。

 お父様が施した「絶対に動かない」という定義が、タムの「中身を取り出す」という意志によって粉砕された。銀色の巨像は、ただの液状の金属へと還り、床にぶちまけられた。

 静寂が戻った研究室で、タムはすぐに作業を開始した。

 彼は床に転がった「失敗作」たちの残骸へと這い寄り、震える手でその中身を暴き出していく。

「……タムさん、もういいわ。十分よ」

 リナが心配そうに声をかけるが、タムはそれを制した。

「……いえ。まだ、検品が終わっていません。……お父様がなぜ『固定』を選ばざるを得なかったのか。その『不備』を見つけない限り、お嬢様に明日は来ない」

 タムは一体、また一体と、無惨に壊れたオートマタたちの心臓部を検品し続ける。

 やがて、彼は全ての失敗作に共通する「ある物質」の、極微な変化に気がついた。

「……これだ。……エドワードさん、見てください」

 タムが差し出したのは、動力炉に使われていた「永久凍土銀」の欠片。

「この永久凍土銀は、超電導特性を持つ代わりに、非常に特殊な性質を持っています。……一度でも氷点(0℃)を上回った瞬間に、分子構造そのものが自己崩壊(熱変性)を起こし、二度と元には戻らない。……お父様の理論は正しかった。ですが、魔法による冷却では必ず『ムラ』が出る。一瞬でも制御を誤れば、この銀は死に、器は熱暴走して焼き切れる。……お父様はこの不安定さを制御しきれず、最終的に彼女を『完全に止める』ことでしか救えないと結論づけたのです」

 タムは、セレスの箱を見つめた。

 第ニ話で彼女にかけられた「命を削り続ける呪い」。それは常に、彼女の生命力を凍てつかせ、体温を奪い続けている。

「……ですが、今のお嬢様なら、話は別です。……呪いによる『負のエネルギー』。これは魔法とは違い、彼女の魂に直接紐付いて熱を吸い取り続けている。……この呪いの冷気と、魂の熱。これを永久凍土銀の回路内で精密に『衝突パッキング』させれば、外部からの干渉なしに、魔力ロスが一切ない超電導状態を維持し続けられる。……呪いがあるからこそ、彼女は『動く自由』を手にできるんです!」

「……不備さえも、パッキングの材料にする……。それが、師匠の仕事か……!」

 カイトが感嘆の声を漏らす。

「このサイクルを最初に『起動』させるには、外部環境も絶対に0℃を超えない聖域である必要があります。……だから、目的地は北の凍土。世界の理として一秒たりとも氷点を割らない、あの神殿でなければならないんです」

 タムは作業机を振り返った。お父様は挫折してここを捨てたのではない。さらに高純度の永久凍土銀か、あるいは別の「器」の素材を求めて、今も世界のどこかで戦い続けている。その不在は、タムに託された猶予でもあった。

「お嬢様、最高の配送ルートが見つかりました」

 タムは、今までで一番優しく、しかし確固たる意志を込めて箱を抱き締めた。

『……タムさん。……私、少しだけ、寒くなるのが楽しみになりましたわ』

 セレスの念話は、かつてないほど澄んでいた。

「ええ。……最高の銀世界を、お届けしますよ、お嬢様」

 馬車は、星屑の観測塔を後にした。

 目指すは、白銀の果て。

 呪いを祝福へと変える、最後のパッキングが今、始まった。

第20話、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

本当に長くなってしまいましたが、お父様という巨大な壁を前に、タムが「現場の工夫と丁寧さ」で逆転のロジックを導き出すまでの過程を、どうしても削らずに描きたかったのです。

お父様がかつて「健康なセレス」を救おうとして挫折した理由、そして今の彼女が抱える「呪い」が逆説的に超電導回路の冷却材となり、彼女を救う鍵となる……。

「不備も呪いも、包んでしまえば力になる」という、梱包師タムならではの解答。0.3℃の閾値しきいちという微細な違和感に気づけたのは、かつての倉庫で「丁寧すぎる」と笑われても、指先の感覚を磨き続けた赤石保だったからに他なりません。

お父様は決して挫折して塔を捨てたわけではありません。彼もまた、今もどこかで戦い続けている。そんな宿命の対決の予感も孕みつつ、一行は北の凍土へと向かいます。

「呪いが希望に変わる瞬間に鳥肌が立った!」「四人の連携が熱すぎる!」という方は、ぜひ【評価】や【ブックマーク】で応援していただけると、執筆の励みになります!

次回、第二十一話。

舞台はついに、白銀の果てへ。

極寒の吹雪の中で一行を待ち受けていたのは、意外な人物でした。

永遠に動く身体を作る。人類だけでなく数多の生物が成し遂げられなかった不可能への挑戦がいよいよ動き出します。お楽しみに!

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