ー4章ー 9話 「答えはある」
剣の攻撃が全くと言っていいほど効かないロックゴーレム。
渾身の一撃を加えたはずが、ダメージを与えたという手応えはなかった。
リストウエイトを外した効果もあるのか、身体は軽く、ロックゴーレムの攻撃を躱すのは容易い。
だが問題はこちらの攻撃が効かないという点だ。
ローデンさんの大槌を借りて攻撃するのもひとつの手ではあるが、扱ったことのない武器で攻めるリスクを考えると、あまり現実的ではなさそうだ。
錬成を使ってみることも考えたが、魔力を込めた剣で攻撃したのにほぼ効いていないとなると、それも有効打としては皆無だ。
しかしローデンさんは二人で倒せと言った。
つまり僕らで倒せる見込みがあったからそう判断したのだろう。
この先もきっとこういった得体の知れない敵と遭遇した時に、その都度対処法を考えなければならない。
その事を今体験として覚えさせようとしているのだろうか?
いずれにせよ、この状況を打破する術を見出さなければ、僕らは前に進む事ができない。
色々と考えた所で今すぐ答えなんか分からない……なら、やる事はひとつ。
もう一度攻撃だ!
僕はロックゴーレムにもう一度突撃した。
先程と同じようにロックゴーレムの巨大な拳がこちらを狙ってくるが、既で躱し頭上へジャンプ。
ロックゴーレムの動きが遅い事からこの作戦が有効なのは分かった。
問題は攻撃だ。
僕はもう一度渾身の力を込めて、先程剣を当てた箇所にもう一度攻撃を加えた。
「ガンッ!」と鈍い音はしたが、やはり先程と同じように岩の破片がポロッと欠けただけだった。
さっきの事を思い出し、すかさずその場を離れロックゴーレムの反撃を回避。
これも成功した。
だが、相変わらずロックゴーレムはピンピンしている。
やはり有効打にはなっていないようだ。
冷静にロックゴーレムの身体を観察してみる……が、弱点らしい部分は見つからなかった。
ここで僕は自分の思考に疑問を抱いた。
何でさっきローデンさんの大槌ならって思ったのだろう?
硬いものを壊す時、確かに大槌のようなハンマーがあれば、一点に力を加えやすい。
非力な人でもその重いハンマーで何度か叩けば、壊す事ができるから……?
……そうか、それだ!
僕は何故大槌ならと思ったのかを理解した。
確かに大槌と剣では用途が違う。
だけど、その効果や叩く回数の違いはあっても、やる事が同じなら結果も同じような事になるのは間違いない!
僕はもう一度ロックゴーレムに突撃。
同じように躱し上空から同じ場所を目掛けて攻撃を加えてみた。
すると、僅かだがロックゴーレムの頭にヒビが入った!
よし、思った通りだ。
僕はこのヒビをキッカケに揺るぎない勝利を確信していた。




