表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/65

幼少期 後編 ー3章ー 1話 「村を震わせた来訪者」

あれから三年……僕は6歳になった。


メルフェリアさんが結界を張ってくれたあの日から、今もひたすらに剣の練習に励んでいる。

その結界の効果のお陰で、未だに魔物を見かけたことはない。


メルフェリアさんは「用事がある」と、一度森を出たが数週間後に再び森へと戻ってきた。


それ以来メルフェリアさんはここへ住みながらリシアとルナの練習に付き合っている。

大魔導師と呼ばれた魔法のスペシャリストが師匠となれば、覚える早さも格段に違うだろう。


その甲斐あってか、リシアは火魔法以外にも様々な魔法や魔力のコントロールを習得していた。


ルナは回復職という事もあり、メルフェリアさんの専門外。

それでも同じ魔法を扱うという共通点から、「師匠が来るまでの間ね!」とメルフェリアさんから魔法の基礎や魔力コントロールを学んでいた。


……ってなると、また師匠となり得る誰かがここに来るのか?


何にせよ、二人共確実にこの三年で成長しているのは間違いない。

ガルドは僕と一緒にオルセアから色々と学んでいる。


「防御の基礎は耐久力だ!」と言われ、ガルドは足腰を中心に鍛えたり、剣の打ち込みをひたすら盾で防いだりして頑張っている。


僕はと言うと、オルセアから連撃の動きを学んだり、瞬発力を付ける練習を主にしている。


そしてこれは、メルフェリアさんが初めてこの森に来た頃の話だが、僕は魔法のスペシャリストであるメルフェリアさんにある事を聞いていた。


それは、「僕にも魔力を扱えるのか?」という事だ。


興味本位からの質問だったのだが、メルフェリアさんは真剣に答えてくれた。

当時の僕には僅かながら魔力があったようだけど、「使う」という程のものではなかったらしい。


魔力とは精神力と密接な関係があるようで、それを鍛えるために瞑想を勧められた。


もちろん魔法職ではない僕が、リシアのような魔法攻撃を出せる訳ではないが、メルフェリアさんいわく、剣に魔力を付与する事で剣技の威力が何十倍にも上げられると言ってた。


その為にも、魔力量を増やす必要があるという事で、ひっそりと剣の練習の後に瞑想を続けているのだ!


そしてこの森はと言うと、移住して来るであろう王都の人々の為に建てていた家はほぼ完成し、ボルンの奥さんが経営するお店も昨年オープンした。


お店が建ち並ぶ予定の場所には、まだこの一軒しかお店はないのだが、それもいずれ増えていくだろうとオルセアは語っていた。


もはや「森」ではなく、「村」と言っても過言ではないくらいに整備されている。


今日も村は穏やかで、優しい風や木々の葉音、鳥の囀りが心地よい彩りを添えてくれていた。


そんないつもと変わらない一日を一変させる来訪者が現れた。


重々しい馬の蹄の音が複数……明らかにボルンの荷馬車とは違う。


先頭の馬に跨っている人物は、重武装の鎧とおよそ人が持てるとは思えない程の大きな盾を携えている。


只者ではない重い圧力が、遠くにいる僕に伝わってくる。


その少し後方の両サイドを固めるように、綺麗な隊列で馬に跨っている二人の従者。


一体何者なんだ!?

オルセアの知人なのか……或いは……!


ただ見ているだけなのに僕の足は震え、動かなくなっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ