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ー2章ー 20話 「村に流れる水路と、森の中の不穏な気配」

翌日、僕は朝食を食べ終わると早速大工さんの元へと向かった。


建築関係の知識はないので、ここはプロの助言をもらった方が良いだろうと思ったからだ。


水路作りの経緯を説明すると、快く協力を取り付ける事ができた。

大工さんたちも何処に家や施設を建てるかをある程度決めているみたいなので、邪魔にならないよう配慮しなければならない。


そこで大工さんの一人をお借りして、水路を通す場所の策定をすることになった。

これは実に頼もしい。


大工さんは村作りの為に、村全体の配置予定マップを作っていた。

それを元に水路を通そうという事だ。


「んー、そうですね。将来的にみんなが使えるようにしたいので、景観を作る意味でも、村の中央に流すのはどうでしょう?」


なるほど!

作る前段階で村の景観のことも考えているとは……流石はプロ。


相談してよかった!


村の大きさは今のところ50件の住宅エリアと、空き地と記されている商業エリアがある。

このエリアを左右に分けるように水路を通すという案だ。


当初は道となる予定だったそうだが、小さな橋を所々に渡せば行き来は問題ないとの事。

むしろ豊かな水か流れる景観を作れる事の方が、住む人に癒しを与えると大工さんは言っていた。


「ここが村の端になる場所です。幅と深さはこの棒を使って測ってください。村の中は私たちが印を付けておきます」


大工さんから棒を預かり、いよいよ水路作りが始まった。


僕は早速みんなを集めて話し合いを始めた。

川の方向を確認した後、リシアとルナに水路の幅を決め、印を付けてもらう。

その印通りに僕とガルドが掘り進めるという計画だ!


しかし、少し問題があった。


水路は森の中を通さなければならない。

森には当然ながら木がたくさん生えている。

最短距離で掘ろうとしても木が必ず道を塞いでくるのだ。


木を切り倒せたとしても切り株まで取り除く事はできない。

なので木が現れる度にクネクネと迂回させていかなけれはならないのだ。


「思っていたよりも大変そうだね……」


ガルドがポツリと呟いた。


だが次の瞬間、その背中をバシッと叩く音がする。


振り返るとリシアが、「男の子なんだから頑張りなさい!それにあんたは土をほじくるのが好きなんでしょ!?」と、激を飛ばしていた。


何ともリシアらしいと言えばそうなのだが。


泣き言を言っても始まらないので、とにかく大工さんから借りた棒を元に作業を始めた。


森の土は以外にも柔らかく、子供の力でも難なく掘り進めることが出来た。


きっと人が立ち入ることがなかったのだろう。

踏み固められたような固さはなく、腐葉土なのでさほど重みもない。


これなら何とかなりそうだ!


恐らく大工さんは森の土がどういうものなのかを知っていて、こちらの作業を任せてくれたのだと思った。

村となるエリアは僕たちが何度も行き来して踏み固めているので、掘るのが大変なのだろう。


作業はどんどん進み、すっかり家が見えない所まで来たが、日はまだ高いので問題はなさそうだ。


すると遠くで「ガサガサッ」という物音が聞こえた。

しかし僕以外は誰も気がついていない。


……まさかとは思うが。


僕は音のした方向を見つめ、いざという時に備え、腰に付けていた石刃を握りしめた。


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