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ー2章ー 19話 「三歳児、インフラ整備に挑む!」

暖炉についての問題は解決した。


それよりも僕が個人的に問題だと思っているのは、水場が遠いという事だ。


普段は近くの川にオルセアが定期的に汲みにいっているので、使える量に制限はあるが今のところ問題はない。


だけどオルセアもそこそこいい歳だ。


いくら剣聖と呼ばれていたからといって、体力の衰えはあるだろう。

川が近いと言っても大人の足で歩いて15分程度は掛かる。


これを何度も往復しているので、「修行の一環」とオルセアは言っているが、流石にこの先も続けられるとは思えない。


それならいっその事川から水をひいた方が良いのではないか?と僕は考えていた。


汲んできた水は大工さんたちが作った木製の貯水槽に貯めている。

これと引いてきた川の水を繋げは、いつでも自由に水を使う事ができる。


だが一つ問題がある。

道具は大工さんが貸してくれるとしても、その作業をする人手がないのだ!


僕はもちろん参加するとして、オルセアは畑仕事や家畜の世話かあって手が空かない。

大工さんたちは移住してくるであろう人達の家や暖炉を作るのに手一杯。


そうなるとこの森で作業をできるのは子供たちだけ……。

果たして三歳児が総出で行って作る事ができるだろうか?


かなりの不安要素はあるが、だからといって大人だけに全てを任せているわけにはいかないと思う。

この先の事を考えれば、できるだけ村としての機能を作っておく必要があるからだ。


僕たち子供は毎日の練習以外はとくに決められた事は何もない。

子供は自由に遊んで育つという考え方もあるが、言い方を換えれば時間を無駄にしているとも言える。


川から水をひくという作業も、言い換えれば家の手伝いとも言えるだろう。


僕は練習を終えた後、みんなを集めてこの事を話し合う事にした。


集まったみんなは何をするのか楽しみといった表情で僕が話し始めるのを待っていた。

最悪誰も手伝ってくれなかったとしても、僕一人でやろうとは思っている。


まぁそこまで酷い事にはならないと思うけど。


「実はじいの為に川からこの森へ水をひこうと思っているんだ」


全員がキョトンとした。

言っている意味が分からなかったのだろうか?


僕はもう少し詳細に事情を説明した。

するとガルドが「穴を掘って水を流す」という作業内容に食いついた。


そう言えばガルドは土をほじくるのが好きだったな。


彼の目の輝きが尋常ではない。

相当魅力的に感じたのだろう....こちらとしては有り難いのだが。


リシアとルナは作業内容というよりも、オルセアの負担や水をひく事の重要性に興味を示してくれた。

流石は女の子だ!


暫く話した後、全員が協力してくれる事になった。


人手の確保はとりあえず叶ったが、問題はまだたくさんある。

実際に水を引いてくるルートの策定や、木枠作り、貯水槽へ繋ぐ作業など、やる事は山積みだ。


専門家ではないので、その辺は大工さんの協力が必要不可欠。

交渉は僕が担うとして、ひとまずスタートラインに立つことができた!


上手く作ることができるのか、期待と不安を抱きながら明日の作業開始に備えて早めに寝ることにした。

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