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ー2章ー 17話 「羊毛と暖炉 ~森の暮らしにぬくもりを~」

謎に増えていく動物の第三弾、羊。


赤ちゃんの頃から突然現れては、僕らの家族入りを果たしていく存在。

今回は羊という事だが、目的は何なのだろうか?


「可愛いだろ?」の問いには、素直に可愛いと返すのだが……一体この森のどこで見つけてくるのやら。

オルセアは非常に満足げな表情をしているが、そのモフモフをどうするつもりだ?


「ねぇ、羊をどうするの?」


まさか食べる……とは言い出さないよね?

少々不安げに聞いてみると、冬が訪れる前に羊の毛を刈って備えるのだとか。


現代でも羊毛は布団などに使われている素材だから、理にかなっている。

今までは毛布を重ねて冬を乗り越えてきたが、それでもやっぱり寒い。


そこで羊毛の出番というわけか。

中々考えましたな、オルセア!


彼の構想はこうだ。

今年は敷布団、来年は掛け布団にするらしい。

現状三頭しかいないから、当然ながらどちらか一方を諦めざるを得ないのは仕方がない。

それでもどちらかがあるだけで、寒い季節を乗り越える為の一助となるのは明白。


一気にどうこうできればそれに超したことはないが、そう簡単にいかないのが現実というものだ。

今は何もない森から羊を見つけてきた事を称賛しようではないか!


「アレン……実はな、じいは縫い物が苦手なんだ」


……おい、いきなり壁にぶつかっているじゃないか!


縫い物ができないのに夢を抱いたというのか?

僕だって縫い物は得意ではない。

まして布団なんて物は作った事さえないぞ。

素材があっても作る術がないとは……。


「そこでだ。お前の錬成で何とかならんか?」


そうきましたか。

何か僕の錬成スキルを良いように使われている気がしないでもないが……仕方ない。


ただ布団なんて錬成できるのかな?

今まで作ったのは、全て木が材料の物だったし。


今回は布と羊毛という素材だ。

鉄を素材とした大盾を作ろうとした時は、今は扱えない素材だという事で作れなかった。


どういう理屈で扱える素材に制限が掛かっているのかは分からないが……あ、そうだ。

あの声に聞いてみれば良いのか!

僕は頭に響いてくるあのAIのような声に語りかけてみた。


「羊毛の敷布団を錬成したいんだけど、作れますか?」


この問いかけ方で合ってるかは分からないが、返答を待っていると、


「可能です。但し、素材が手元にあるのが条件です」


おお、返事があった!

更に錬成できるときましたか。


「大丈夫だよ。材料が集まったら部屋に持ってきて」


オルセアは錬成できると聞いて大変喜んでいた。


こうやって少しずつだけど生活が良くなっていくのは本当に嬉しい進歩だ。

暖かい布団、味のある温かい食事……欲を言えば暖かい部屋が欲しいかな。


大工さんが建ててくれた家はとてもしっかりした作りだが、暖房と呼べる物はなかった。


……いや待てよ?


暖炉というものは存在してないのか!?


僕はふと疑問に思いこれを解決できれば、もっと暮らしやすくなるだろうと大工さんのもとへと向かった。


なぜこんな事に気が付かなかったんだ!


その答えは、実にシンプルなものだった。






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