表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/66

ー2章ー 10話 「料理革命と石刃の変化」

実に美味しい食事だった。

ジビエ料理……とまでは言えないが、イノシシ肉を塩、胡椒というシンプルな調味料で味付けした肉は、僕らの暮らしに革命を起こしたと言っても過言ではない。


何せこれまではオルセア家伝統の無味が常識だったのだから。


オルセアたちもかなり上機嫌で、今後は僕が料理の担当を担う事となった。


でも流石に三歳児一人でこなすには少々荷が重いので、僕はアシスタントとしてリシアとルナに手伝ってもらうことにした。

二人共美味しい料理の作り方を覚えたいと、快く応じてくれた。


ガルドも誘ってみたが、彼は食べる専門に徹する姿勢を崩さなかった。


まぁ別にいいけど。


食事を終え、早速晩御飯の準備をしておこうという事になり、オルセアに夕食分のイノシシ肉を切り分けてもらった。


リシアたちには鍋の準備と、ボルンから買ったトマットを洗ってもらうように指示。

二人は楽しそうに作業を始めた。


僕はイノシシ肉を水にさらし、臭みを取るため血抜きをした。

その間に森へ向かい香草を採取、これで更に臭みが取れ、香り付けにもなる。

どうせ作るなら美味しい方がいいからね。


洗ったトマットを潰して火にかけていく。

水分量は十分だが、更にここでもうひと工夫。


せっかく牛が居るので、牛乳も足してみる。

塩、胡椒で味を整えひとまず完成。


イノシシ肉は別の鍋で柔らかくなるまで煮込む。

最後にトマットで作ったスープにイノシシ肉と香草を足したらイノシシ肉のトマットクリーム煮の完成だ!


二人は目をキラキラと輝かせ、「味見させて!」と懇願してくる。

二人にとっては初めて作った料理なので、当然の権利としてみんなで味見した。


そして全員あまりの美味しさに絶句……からの、「美味しい!!」


思っていたよりもかなり完成度が高かった。

これは今後の定番メニューに加えても良いかもしれないな。

こうして二人の料理デビュー戦は、見事な勝利で幕を閉じた。


晩御飯の準備を終え、何をしようかと考えているとオルセアが僕の元に現れた。


「アレン、この木の棒を剣だと思って振ってみなさい」


突然木の棒を渡されたが、目的は分かっている。

剣の稽古をしてくれるんだね?


オルセアは自分が剣聖と呼ばれていた事を未だに話してはくれていないが、僕は知っている。

そんな英雄から直接剣の指導をしてもらえる幸運に感謝した。


棒を剣に見立てるなんて、子供の時以来だ。

……今も子供だけど。


懐かしさを覚えながらも、素人丸出しの知識で棒をひと振り。

「ビュンッ!」と音が鳴る程の勢いで、何かを切るようなイメージでやってみた。


その道のプロであるオルセアにとってみれば、それは子供のお遊び程度のものだっただろう。


「うむ……袈裟斬りか。初めてにしては中々だぞ?」


よく分からないが、そういう型があるようだ。

何となく知っていた知識でやってみたのだが、オルセアは満足気な顔をしていた。


その後、初めてやった袈裟斬りからの連動する動きを丁寧に二時間程教わり、初の稽古を終えた。


「よし、アレン。石刃を握ってみなさい」


唐突にそう言われ、持っていた石刃を握ってみる。

すると短かった石刃の刃が、ほんの少しだが伸びた!?


この石刃….…これで完成形ではないって事なのか?


明らかに分かっていてやらせたのだろう。

オルセアは納得するように頷いていた。


……これって一体。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ