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週明け、会社に行く途中、視線を感じた。

見れば知らない中年の女性がじっと俺を見ていた。

はっきりとした驚愕の色で。

その目にはわかりやすすぎるほどの恐怖が宿っていた。

俺と目が合うと、その女は慌てて走り去った。

――なんだ今の女は。

わからない。

会社に着くと先輩は休んでいた。

上司によると、連絡もつかないのだそうだ。

気にはなったが、先輩がいないほうがいろいろやりやすいので、俺はよしとした。


仕事が終わり家に帰ると、母が玄関まで飛んできた。

「モモが死んじゃった」

モモとはうちで飼っている犬だ。

まだ一歳になったばかりだというのに。

悲しみよりも愕きのほうが勝った。


つぎの日も会った。

俺を恐怖で満ち満ちた目で見る人間。

若い男だった。

もちろん知らない男だ。

先輩はいまだ行方知れず。

そして仕事の最中、父が事故にあったと連絡が来た。

上司に許可をもらい、病院に駆け付けた。

なんでも信号無視の車に引き逃げされたようで、後に警察もやってきた。

数か所骨折し、しばらく入院が必要だが、命に別状はないとのこと。

俺は少しだけほっとした。


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