第一話 上
一人で、家を帰ってる時だった。
「はやく、帰ろう・・・・・・。」
塾に行ったときは、そこまで寒くなかったのに、今は、とても寒い。
スカートなんて、着てこなければよかった。
もうすぐ冬だな、と思う。
「トゥルーラ!!トゥルーラ!!どこ??」
男の子の声が聞こえた。
何かを探してるみたいだ。
「ねぇ、そこのの女!!」
「は?女って・・・・・・ま、女だけど・・・・・・。」
「トゥルーラ・・・・・・、俺様の星、知らない?」
「星?どう言う?」
「俺様の星!俺様の・・・・・・・うわーん!!」
すごいえらそうな男の子は、いきなり泣き出した。
「星河さま!!ここにおられましたか!!」
スーツを着た、男の人がやってきた。
「ひぐっ、ルー・・・・・・、」
男の人は、ポケットから、何かを取り出した。
星の形をした、鍵みたいだ。
「落とされましたよ!!これがなかったら、帰れませんよ!!」
「あー!!!!トゥルーラ!!!!!!」
鍵が、トゥナントカらしい。鍵に名前をつけた子はじめてみた・・・・・・。
「じゃ、私は、帰り・・・・・・」
「なんで、あなた見えるのかしら。」
どっかから、女の人の声がした。
「トゥルーラ!え、この人、宇宙の旅人じゃないの??」
「違うはずよ・・・・・・、たぶん、あなた地球人でしょ?」
「あの、何がなんだか・・・・・・?」
「あなた様が、この星・・・・・・、地球の人ではないと言うことですよ。」
チャリン・・・・・・・
鈴の音がする、聞きたくない声がする。
(私たちの仲間でしょうか??)
そう、心の声。
小さいころから、聞こえる声。
普通に人には、聞こえない声。
鈴の音がすると、絶対、聞こえる。
「どうした?女??」
男の子が、心配する。
「いや・・・・・・、いや・・・・・・イヤッッ!!!!」
あたしは、その場から逃げてしまった。
あの人たちには、関係ないのに。
ずーと、ずーと、あたしは、走る。
苦しくなってきた。そろそろ、走るのをとめる。
そのとき何かにぶつかった。
「みーつけた。」
さっきとは、違う男の人の声が、真上からした。
「え。」
あたしは、それを見て、目を疑った。
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