第79話 思ってたのと違う
「・・・・・・これからどうしよう」
いやいや、まさか同盟国に裏切られるとは思わないでしょ。しかも明らかに私たちの国ただの無礼な国だし、元々新興国だから結構嫌われているだろうし・・・・・・。
「大変まずいことになりましたね」
本当にその通りだよ・・・・・・。
軍の増強はすでに終わっている。相当数数を増やしたからある程度は大丈夫なはずだ。 私も相当強いはず。ただ、それでもたくさんの国と対立することになったら危ういかもしれない。
はじめ私に領土を与えたとき、私を殺す以外に方法がないから領土を渡すといっていた。ということは、殺すことはできるということ。
そりゃあ、もし私を殺せないのであれば、今までドラゴンが来たときとかどうしてたんだって話になるわけだ。
「まあこうなったことは仕方ないとおもう! 戦おうよ!」
「うーん、そうだね・・・・・・」
この少女、かわいい顔をしていながらになかなかの戦闘狂で困るものだ。ただ、戦闘の知識なんかは圧倒的に彼女にあるわけだし、そんな彼女が自信満々に言っているわけだから、何か策があるのだろう。
「ねぇレイナ、この戦争は勝てる?」
「余裕! たとえ全世界が敵になったとしても、ニシゾノ王国が負けることはあり得ないね!」
Oh・・・・・・、この子もずいぶん言うようになったな。
「何か策があるってこと?」
「うーん、あるわけじゃないんだけど、まあ勝てると思うよ~」
そういえばフィネメイゼが前回の戦争中に各国の軍事データをレイナが集めて読んでいたといっていた。
もしかしたら各国の軍事状況を把握した上で言っているのかもしれない。それだったら彼女の発言にもうなずける。
・・・・・・ここはいっちょ任せてみようかな。
「よし、レイナ。今回の件、軍事関係はレイナに一任します」
「ありがたき幸せ。必ずや王国に勝利をもたらして見せましょう」
いつの間にか言葉遣いもマスターしていてなんとなくジンとくるものがある。
彼女には彼女しかできない仕事があり、私にも私しかできない仕事がある。そこをうまく分けながら少しでも被害を減らしてこの戦争に勝利しよう。
「レイナ、聞くけど兵の数はこれで十分?」
「えーっとね、うまくやれば足りると思うけど、相手国の数によってはちょっと厳しいかも」
「そうか。じゃあ兵をまだ増やした方がいい?」
「うーん・・・・・・」
増やすにしても、最近雇ったばっかのためにいきなり増やせる訳ではないというのが現状。正直困った。
「それに関しては私から提案があります」
そう言ってきたのは、先ほどから後ろの方で私たちの会話を見守っていたフィメネイゼであった。
「ギルドに依頼を出せばいいのですよ。それに、最近はやっている宗教、何かご存じで?」
「・・・・・・ニシゾノ神教」
「そうです。哀れなことに、国教であるニシゾノ神教の中心地ともいえる我が国に戦争を仕掛けるとは」
確かにそうである。
ニシゾノ王国が設立されるとき、この国と同盟を結んだ4国はニシゾノ神教を国教に制定した。
・・・・・・あほ?
「正直に言って、ギルドに戦力を頼らなくても勝てる見込みはあるかと」
「確かに! ニシゾノ神教の存在を忘れてた!」
(神、いま敵国の状態どうなってるかわかる?)
(わかるよ。同盟関係の3国の間でも対立関係があるみたいで、今回はヘリティア王国が暴走して起こした事態みたい。いま絶賛3国で会議中だね。多分戦争は起きるだろうけど思っているのとは違うのが起こると思うよ)
ん? 思っているのとは違う戦争?
「陛下、加えて申し上げてもよろしいですか?」
「え、ああいいけど」
「多分今回の戦争は我々が想定しているような大戦争ではないかと思われます。おそらく1対3の形勢となるのは変わらないものの、その不利状況に立つのはヘリティア王国であると考えます」
なるほどね。
(俺も同じことを言いたかった)
(はいはい。わかったよ)
確かにその考えの方が妥当かもしれない。
でも、できれば戦争には参加したくはないなぁ・・・・・・。1対2でやってほしい。
「あれ? もしヘリティアと他の2国が戦争するとして、私たちはどっちにつけばいいの?」
「そうですね・・・・・・、通常であれば同盟国同士の争いのために中立の立場をとるのが妥当ですが、今回は一方的にヘリティア側から同盟関係を打ち切られているような形になっている現状です。
そのため、ニシゾノ王国はヘリティアと敵対関係を持って参加すべきと考えます」
「なるほどね。・・・・・・なんだよ! 心配して損したじゃない!」
「まあ、もしかしたら大戦争になっていた可能性のある大事ですので、しばらくはあまり積極的には動かないようにしましょう。内政に力を入れて、戦争もしばらくはなしで」
いや、こちらから戦いに行ったことないよね?
まあひとまずヘリティアをみんなでぼこすってことでいいんだよね? 多分だけど。
いままで直接投稿ページに打ち込んでいたのですが、本日から一太郎を使用し始めました。慣れるまで多少時間かかるとは思いますが、誤字やおかしな点は減っていると思います。




