第67話 荒稼ぎ
「とうッ!」
謎の掛け声とともに4層まで降りると、そこは先ほどまでいた2層とは打って変わって明るい光が各所に散らばっていた。
その中で最も近くにあった光に近寄ると、光の正体は石のようなものであった。
(これ魔光石だね。)
「魔光石?」
この世界には夜光石というものがある。
夜光石は昼間に溜めた太陽のエネルギーによって光るため、生成はされるが洞窟内で光を放つことはない。
ただ、その夜光石は洞窟内で高純度の魔力に触れ、構成組織の中に魔力が少しずつ入っていくことで、辺りの魔力を消費しながら光ることがある。
これは一般に魔光石と呼ばれ、その非常に高い魔力伝導率や美しい見た目により、魔道具作りやアクセサリなどにも非常に人気が高い。
ただ、魔光石が生成されるほどの高密度な魔力がある洞窟は数が少なく、魔光石は非常に効果でほとんど出回らない。
そんな貴重品が至る所にある。
「うひょー!大儲け大儲け!!」
これは高く売れるということで、アイテムボックスを駆使しながらどんどん回収していく。
お金に目がくらんで見えていなかったのだが、4層には非常に強力な魔物が多数存在している。
これほど高濃度の魔力が空気中に存在していると、弱い魔物というのは魔力過多となって存在することができない。
そのため必然的に残るのは強い魔物のみ。
まあ、古龍と同じくらいのステータスを有している私にとってはそんなものは敵でもない。
さきほどから採集の片手間程度に倒している。
この世界に転移してきたときはなんてことをしてくれたんだと思っていたけど、いざこうやって守るべきものができてくるとこのステータスは非常に心強い。
ステータスが高いことによって得られたものは非常に多いが、だからと言って不便をしたことはほとんどない。魔力をうまく操られるようになってからはほんとに不便がない。
―――そう考えながら採集をしていると、先ほどまでのスパスパ切れていた魔物とは違い、スパスパ切れない魔物が現れた。
「よくも、よくも!!」
どうやらナイフでは切れなかったが、この魔物は切れているようだ。
「いや、誰がうまいこと言えと!ガハハ!!」
「……」
(……)
……
(俺この魔物と気が合うかもしれない。)
うるさいわ!




