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第56話 部活動見学は混沌を極める

 ということで、最後は部活動を見学することにした。

 生徒たちはそれぞれ部活を作り、思い思いの活動をして楽しんでいるという。今回はその中でいくつかピックアップしたものを回っていこうと思う。


「レイナちゃん、何か行きたいところでもある?」

「えーっとね、私この『国王陛下愛好会』ってやつ行きたいんだけど。」

「おっけー、って!ん?もう一度言ってくれる?」


 なんか物騒な名前が聞こえたんだけど、さすがに聞き間違えだよね……。


「えっと、『国王陛下愛好会』だよ!」

「ぶッ!」

「ちょっと何それ!これ!フィーも笑わない!」


 なんだよ国王陛下愛好会って。私を愛好したってなんも面白いことはないのだけど!


「まあ、陛下は国民からの人気も高いですし、このような部が設立されるのも納得です。しかし、国王陛下愛好会ってッ!」

(草)


 あーもうめちゃくちゃだよ

 フィネメイゼだけでなく神様まで笑うし。

 これは私が直々にとっちめっる必要があるかもしれないな。


「よし!じゃあその私愛好会とやらにでも行ってみようではないか!」

「国王陛下っていっても、この国の国王ではないかもしれませんよ?」

「ええい!うるさいうるさい!行くよ!!」


 そういって私たちは、魔境へと足を踏み入れていった―――




「「「「「「キャーーッ!」」」」」」


 部室に入った途端、私たちは部員たちから叫び声にも近い歓声を浴びせられた。

 それだけならまだいいのだが……。


「「「「「「国王陛下万歳!国王陛下万歳!国王陛下万歳!」」」」」」


 ……


「「「「「「「「国王陛下万歳!国王陛下万歳!」」」」」」」」

「こら!お前らも乗って言うんじゃねぇ!!」


 国民の私に対する神的な信仰心何なの?宗教があるから?別に私崇めてほしくて生きているわけではないんだけど!


「さぁさぁねね様!自己紹介でもどうぞ!」


 レイナがそう少し大きな声で言うと、今までざわざわしていた部室はあっという間に静かになり、部員全員が私のことを期待のまなざしで見つめている。

 これは、きっと言わないと生徒たちが落胆してしまう……。


 私は気が乗らないながらも、自己紹介をすることにした。


「えっと、皆さん初めまして。」

「「「「「「初めまして!!」」」」」」


 うぉ!びっくりした!

 私が挨拶をした瞬間、ものすごい大きな声と迫力で挨拶を返してくる部員たち。

 挨拶を返すことはとてもいいことだけど、やっぱり少し怖いよ……。

 でも、国王たるものここでつまずいていてはいけない!


「私は、ニシゾノ王国初代国王、ニシゾノチナリです。きっと国王がこんな幼い少女でがっかりしたかと思います。ですからこの愛好会を解散して――――――」

「それはできません!」


 !?!?!?


「あ、お話を遮ってしまい、申し訳ございません。私は国王陛下愛好会会長で、国王陛下ファンクラブ会員№26のフェルメスと申します。よろしくお願いします。」


 私の声を阻むように声を上げたのは、かわいらしい幼き少女、フェルメスであった。


「えっと、よろしく。って、ん!?国王陛下ファンクラブ!?!?」

「え、ねね様知らなかったの!?」

「初耳だよ!詳しく!!」


 なんだよファンクラブって!私に声もかけずにそんなの作るんじゃないよ!


「フッ、僕が説明させていただこう。」


 なッ!?

 

 現れたのは眼鏡をしたアニメの解説役に出てきそうな男の子であった。

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