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第54話 学院見学③ 1限目

 1限目を見に向かうといっても、引き続き1年1組である。

 1年1組の1限目の授業は魔法基礎で、先生は騎士団から学院へと転属になった、ケップルという女性の先生だ。

 実際に騎士団にいた時に見ているのだが、魔法の腕は非常によく、人付き合いも上手な素晴らしい人である。騎士団では、王国騎士団第一機動隊第二中隊第一魔法小隊、通称121魔法小隊の隊長を任せていた。

 この121魔法小隊は14人からなる非常に小さな隊なのだが、最も多く手柄を立てていた魔法小隊で、フィヨルナンド王国で反乱が発生したときに、最も早く国境へ到着したところだ。

 この学院では、魔法関係の最重要職へと就かせている。


「はい、授業始めるよ~!」


 私たちが教室へと戻ってきて、こちらを見ながら生徒たちはざわざわしていたのだが、彼女が入ってきて一声かけただけで、あっという間に教室内は静かになった。


「今日は、陛下や殿下、アルキメデス侯爵がいらっしゃっている。陛下は私よりも魔法がお上手ですので、本日は最初に、陛下に魔法を見せていただきましょう!」

「え!?聞いてないんだけど!!」

「言ってないですから!」


 開始早々、私たちの間でそのような会話が繰り広げられ、生徒やレイナなど、周りの人は笑っている。

 私はこの件に関して本当に何も聞いていない。ケップルはあったときからこのようなことをする人なのだ。

 私が初めて騎士団を見学に行ったとき、最も最初に私の存在に気が付いて駆け寄り、ひたすらに魔法を見せてくれと頼み込んできた。

 よその国なら相当無礼な行為だけれど、私は別に気にしてはいないのでおっけーです。


「じゃあ陛下!お願いします!」


 私は何を見せようか考えながら、階段を下って生徒たちの前へ行く。

(ちょっと厨二病心くすぐる、かっこいい奴を見せようかな!)


「こんにちは!私はニシゾノ王国国王の、ニシゾノ・チナリです。急に言われたので、何も準備してなかったんだけど、今日はかっこいい魔法を一つ見せようと思います!」


 私がそういうと、生徒たちから「おぉ!」と声が漏れる。

 ……フィネメイゼにやにやしてるの見えてるからな。


 まあいい。

 私は無詠唱でサクッと土魔法を使って複数の的を作る。

 この時点ですでに相当上位のことのようで、驚いている人は多い。


「では、いまからやりますね。一応的の近くからは離れたほうがいいかもしれない。」


 私がそういうと、的の近くにいた人も、的の近くではなかった人も全員私の後ろ側に回り、ケップルが魔法障壁を展開する。


「いや!そんなに爆発しないから!って!!」


 ふと教室後方に目をやると、2人そろって魔法障壁を展開していた。


「じゃあ、行きます!」


 体の中にある魔力を、塊にして具現化するようなイメージ。

 少しずつ魔力の圧縮を弱め、うまく調整しながらシャボン玉のように魔力球を作っていく。

 その魔力球を、体の腰あたりで等間隔に並ぶようにする。


(よし、できた。あとはこれを放つだけ!)


 私は一気にその魔力球を的に向かって放つ!


 魔力球は一直線に的まで飛んで行き、ものすごい轟音を立てながら的は砕け散る。

 的の周りには私が魔法障壁をかけていたために、破片が飛び散ったり建物が傷つくことはないのだが、ものすごい音と振動が伝わってくる。


 生徒たちからはものすごい歓声が上がった。


 ちなみに、魔力の具現化から的に当たるまでにかかった時間は1秒にも満たない。


「ありがとうございました。ではみんな、席に戻って!」


 そういうと、生徒たちはそれぞれ席に着席していった。


「では、陛下に今の魔法の解説をしていただきましょう!」

「へ?」


 またもや無茶ぶりが登場したのだが、来るだろうなと予想していたので、何とか乗り越えることができた。

 そんなこんなで、1限目の見学が終了した。


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