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第46話 豊作祈願の儀

 ということで、何か大きな問題が発生することはなく、学院の初日は終了した。

 とはいっても、今日は入学式の後に、担任と生徒が顔合わせして、今後の予定を伝えるというだけだったのだけれどね。

 生徒たちは、1週間ほど前から寮への入寮を済ませており、それぞれ自身の部屋へと戻っていった。


「ねね様、ねね様の明日の予定なのですが、神殿にて、今年の豊作を祈るための儀式があるようです。それに、出席してください。」

「わかった。ありがとね。」


 そういって私はレイナの頭をなでる。

 レイナは仕事以外では今まで通りに可愛く話してくれるんだけど、こうやって仕事中だと敬語を使って話してくる。まあそれもかわいい。

 もともと私の護衛として雇ったのだけれど、最近では、秘書のような役割もやってくれている。

 四六時中私といるレイナだからこそできることもあるので、非常にありがたいと思っている。


「そっかぁ……、儀式かぁ。」


(儀式って言ったら、あいつに祈らないといけないんだよなぁ。)


〇---------〇


「ぶぇっくしゅッ!!……誰かが噂でもしてるのかな。まあいい!仕事仕事!」


〇---------〇


「あいつかよ、なんで私があのあほ神に祈らないといけないんだ。」

「ねね様、神様ですから、そんなこと言っちゃいけませんよ。」

「いいの!あいつはあほだから。」


 空の方から大きなくしゃみが聞こえたような気がした。

「へっくしゅんッ!!……風邪でも引いたか?神なのに?」




 さて、そんなことは置いておいて、迎えた当日。

 儀式への出席は、国王として出るわけではなく、神の御使いとして出席する。

 それでは国王が同席したことにならないので、国王代理として、レイナが出席している。

 ありがとね、レイナちゃん。

 国王としてならば、あの学生服でいいのだけれど、神の御使いとして出るのであれば、あのひらひらして重い、真っ白なドレスを身にまとわないといけない。

 白は神聖な色だから、全身白色でまとめてほしい。だと。


 私髪の毛黒だけど、いいの?

 と聞いたところ、答えにくそうにはしていたが、神の御使い様の髪の毛ですので、そちらも神聖なものです。

 と答えていた。

 だったら、私が来る時に着ていたあの学生服も神聖なものなのでは?

 とか思ったけれど、心のうちに留めておいた。




「これより、豊作祈願の儀を執り行います。御使い様、こちらへ。」


 王城内にある、ニシゾノ神教の神殿で、その儀式は行われている。

 前に立っているのは、ニシゾノ神教、フェッペルゲン中央神殿(今いるこの神殿の正式名称)神殿長のジェネスだ。


 私は、その言葉に応じて、座っていた中央のイスから立ち上がり、忌々しい神がいるところまで歩みを進めた。

 神の隣、少し下に私の像があるのが嫌だよね。立場が下みたいで。

(別にいいじゃん。)

(あ、神居たんだ。)

(……。)


 えっと、何だっけ?


「創造神アルケミナよ、農耕神レルスゲインよ。御使いニシゾノチナリの名において懇願す。この地に豊かな恵みを!」


 私がそういうと、神殿内にいたすべての人が、「豊かな恵みを!」と言って祈りだした。


(ぶッ!)

(いや、神笑うなよ。確かに面白いけど、フフッ!)

(いや、これは笑うでしょ!何が「豊かな恵みを」だ!面白すぎる!)

(これに関しては同感ね!で、頼んだからね神!)

(任せとけ!)


 いやー、全員がこのふざけた神に向かって祈るとか面白すぎるでしょ!

 でも、彼らの願いは聞き届けられたみたいだね。それはよかった。

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