第40話 娯楽が少ない世界
「で、彼らはどんな感じ?」
あれから私たちは新たに盗賊を無くすための部隊を設立した。騎士たち50人とこの前捕まえた盗賊たち7人をその部隊に入れ、騎士たちはつかまえた盗賊が裏切らないか監視しながらほかの盗賊退治に努めてもらう。
「はい。もともとお金がなかったりして盗賊になっていた人たちですから、給料が出るということでしっかり働いていますよ。」
「そうか。」
盗賊の多くは自身の家の金銭状況が苦しくなったりしてなる人が多い。
実際、この前のフィヨルナンド王国の内戦の最中に家を失ったり商売ができなくなってしまった人たちなどが盗賊になってしまっている場合も多いのだ。
そういう人たちは盗賊になってしまったことに対して後ろめたい気持ちを抱えていたり、他人を攻撃することに対しての罪悪感を持っていることが多い。
しっかりとした職に就くことができるということになるのなら精一杯働くだろう。
この盗賊退治専用部隊は基本的には盗賊を殺さない。一度王宮へ持ち帰り、そこで私たちが捕まえてきた盗賊の今後を決める。
更生が不可能なのであれば殺すこともやむを得ないが、基本的にはしっかりと社会へ返してあげたいと思っている。
盗賊とはいえ大事な国民なのだ。
盗賊が発生しないような国づくりを頑張っていきたい。
盗賊退治の部隊に加え、街道などを警備して回る部隊も新たに作った。
国の騎士たちが定期的に街道を巡回するのだから、盗賊も動きにくくなるだろう。
最近では冒険者たちも積極的に商人の護衛などをしているので盗賊による被害は減ってきている。しかし、まだ完全になくなったわけではない。被害がゼロになるまでは気を緩めることはできないのだ。
この国が不景気になった場合、国がうまく対応しなければ盗賊は増えていくだろう。そういうのもしっかり考えないと。
「やはり、この世界には娯楽が少ない。」
「え?ねね様急にどうしたのですか?」
「国民が子供から大人まで気軽に楽しめる遊びがないと思ったんだよ。」
最近この国は景気がいい。
産業が右肩上がりで国民の生活に余裕が出てきた。
娯楽がないためかわからないが、疲れをいやすためにフェッペルゲンにあるフェルイツ公園で散歩をする人が増えている。
皆休日にやることがないのだろう。
以前だったら休日なんて取る余裕もなかっただろう。
しかし、最近は資本家も労働者も農民も余裕が出てきている。社会福祉の制度も導入してきており、前より生き生きしていると思う。
そろそろ娯楽を流すと売れる時期に突入しただろう。
この状況はよく小説で読んできた。きっとリバーシがいいだろう。




