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第35話 併合

 この国に加わりたい!?併合ってこと!?


「ちょちょちょちょ!どういうことなの!?」

「わかりません!しかしこのような書簡が届いたんです!どうしますか?」

「どうするも何も……、レイナ、人集めて。」


 緊急会議!!!




「いいじゃないですか!ぜひとも併合しましょう!これで我らニシゾノ王国はさらに大きくなります!!」

「いやいや、そうしたら周辺国からの反感を買うでしょう。それは今の私たちの国にとってはあまりよろしくはありませんぞ!」


 といった感じで私たちの中でも意見は2つに割れてしまっている。


「うーん、でもここで私たちが併合しないと、結局フィヨルナンドは周りの国に攻め込まれてしまって消滅してしまう可能性があるんだよ。そうするとそれを足掛かりにこちらにも攻めてくる可能性がある。」


 今まで自身の意見をそれぞれ言い合っていた会議のメンバーはいっせいに「確かに、それは……」といった声を上げ始めた。

 きっと反対派も、賛成派もどちらも心の奥底でこのことはわかっていたのだ。


 しかし、併合したらしたで周りの国の反感を買って攻め込まれるのだ。


 詰んだ。これ断っても断らなくても結局戦争になる奴だ……。


「よし!どうせ戦争なら併合しちゃおう!!」

「しかし、フィヨルナンドの大きさはこの国と比べて2倍以上にもなる大国!急にそのような国の管理もしないといけないとなると大変ですぞ!!」

「よし!これから貴族には全員領土を持ってもらうぞ!元フィヨルナンド領はの4分の1を今いる貴族に分配、残りは王宮が管理する。そして新しく貴族が生まれたらこの王宮管理の土地を与える。反対意見は?ないな。以上!!」


 ということで、私たちはフィヨルナンドを併合することにした。


 私は飛行魔法ですぐさまパラットラーへと飛んで行った。代表者と会議を行うためだ。




「ここがフィヨルナンドのお城か~。」

「何者だ!止まれ!!」

「私の名前はニシゾノ・チナリ。ニシゾノ王国の国王である。」

「は?そんな嘘でだませると思うな!!」

「嘘ではない。フィヨルナンドより併合の申し入れがあった為、詳しい打ち合わせのためにこちらへ来た。」

「……、担当者を呼んできます。少々お待ちください。」


 門番の人はすぐさま場内へと行き、担当者を呼びに行った。

 確かに私は飛行魔法で飛んできたのでここまで1日と掛からずについた。しかし、通常馬車でここまで来るには、2か月はかかるだろう。早馬で飛ばして1か月半ほど。

 あとからわかったことなのだが、あの書簡は勝ちがほぼ確実になってすぐにこちらへ送ってきたようだ。一刻も早く併合を行いたかったのだろう。


 門番の人が呼びに行ってから数分、少し年の行ったおじいさんが出てきた。


「お待たせいたしました。そなたがニシゾノ王国の国王陛下じゃな?」

「はい。間違えありません。」

「そうか。では中へ。」




「結論から申し上げます。私たちは併合を受け入れます。」


 この国の臨時政府の重鎮であろう人たちが集まった会議室、そこで私は先ほど決まったばかりである我が国の方針を発表した。

 併合を受け入れるといった瞬間、彼らからは喜びの声が次々と上がった。

 他の国は王国側を支持している中、ニシゾノ王国のみ中立の立場、そして避難民を受け入れてくれた。そのことに対してフィヨルナンド国民は恩を感じているらしい。

 そして、ニシゾノ王国の最近の経済発展には目を見張るものがあり、国民から私はとても人気があるようだ。よくわからないけどうれしいことだ。


「きっと戦争が始まったら我が国には様々な国が侵略してきてしまうじゃろう。それもそのはずじゃ。最近まで内戦が起きていて国はバラバラ。今攻め込んだら土地をごっそり奪える。そこでじゃ、我々はニシゾノ王国に加わるという判断をしたんじゃ。」


 なんかずいぶんと発想が飛躍している気もするのだが、しっかりとした会議を行って決まったことなのだろう。私たちの国でも併合することは決まったのだから断ることはない。


「では、これからよろしく。」

「はい。ぜひとも。併合してくださり、ありがとうございます。」


 それから私たちは、今後の待遇や流れについての話し合いを行った。


 フィヨルナンドという国名は完全に消滅する。一応フィヨルナンド地方として名前は残ることにはなったのだが。また、今の臨時政府の代表である、オルスには伯爵の位を授け、オルス・フェインハイムとし、元フィヨルナンド王国領の4分の1の領地を与える。

 フィヨルナンドはニシゾノ王国貴族が4分の1、フェインハイム家に4分の1、そしてニシゾノ王国が4分の2管理することになった。


 代表以外の重鎮は望むならニシゾノ王国に雇ってもいいし、フェインハイムに行ってもいいということになったのだが、全員がフェインハイムへ行くことを望んだ。

 フィヨルナンドはもうないけど、住み慣れた土地で働きたいというのはあるのだろう。

 それにフェインハイム家は今までのニシゾノ王国の領土の半分を超える大きさ、新しい領土だと6分の1を超えている。

 相当広いので人はたくさん必要だろう。


 待遇としては、ニシゾノ王国の他の地域と全く変わらないものとした。




 私たちは会議が終了後すぐに併合を行うことを世界へと発表した。

 思ったよりも批判の意見は小さく、逆に好意的にみられるものが多かった。しかし、フィヨルナンド王国領を狙っているとされていた、ケルスレイド帝国からのお怒り文書が届いた。

 しかし、どうやらケルスレイド帝国内でも皇帝への批判意識が高まっており、反乱が起きそうだとか。私たちにかまっている暇はなかったようで、ひとまずは戦争の発生はなさそうだ。




パラットラーとは元フィヨルナンド王国の首都の都市です。


参考程度にニシゾノ王国内の領地大きい順と領主の役職など


1位、王宮管理領(ニシゾノ家領地)

2位、フェインハイム伯爵領

3位、アルキメデス侯爵領 (フィネメイゼ・アルキメデスは国王補佐です。)

4位、サートゥルヌス伯爵領 (ゲルツ・サートゥルヌスは農業大臣です。)

5位、オットフェイン子爵領 (フェルイツ・オットフェインは大臣ではなく、建築家として王宮にいます。

6位、ベレロポーン子爵領 (リフレイン・ベレロポーンは郵政大臣です。)

7位、ヘルメース子爵領 (メッペイフ・ヘルメースは経済大臣です。)

8位、アルキストス子爵領 (リッペン・アルキストスは元フィネメイゼ補佐で、今は書類管理を担当しています。)


それぞれ、メルデミシス・ディオメデス伯爵は騎士団長で、アンジェリカ・テミシス伯爵は裁判官として忙しいので土地を持っていません。

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