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第33話 反乱の対応

 手紙を送るための馬車はすぐに用意され、次の日の早朝、フィヨルナンド王国の首都である、パラットラーの方へと向かっていった。


「フィ―、屋敷の中で避難民へ解放できる部屋とかある?」

「はい。一応少し広めの部屋を開放することができます。」

「そうか。だったらさ、公民館に入りきらない分はこっちに避難させよう。」

「わかりました。すぐに手配します。」


 フィネメイゼはものすごくテキパキ動くため、あっという間に避難民の人たちが集まって来た。

 他国の民に対して、私たちがこのようなことをする義理はないと思うのだが、これによってフィヨルナンド王国に恩を売れる可能性があるのでやっておく。

 国の政治とはすべてが良心で行われているわけではないのだ。こういう場であっても後のことをしっかり考えておかないともったいない。

 被害を受けている人たちには申し訳ないのだが。


 今は冬の中でも特に寒さが厳しい時期だ。激しい風や雪が打ち付け、気温が零度を大きく下回るのが普通になっている。

 そんな中でも頑張ってここまで歩いてきた人たち。中にはここに来る前に命を落としてしまった人もいるだろう。戦いというのは正義と正義のぶつかり合いである。しかし、その裏では必ず誰かが命を落としたり、苦しんでしまう。その対象が関係のない人の場合もあるのだ。




 2週間が経過した。

 私が持ってきた食料を少しずつ食べ、どうにか私たちはこの厳しい2週間を乗り越えた。ようやく救援物資が王都から届いたのだ。これで民たち、避難民たちの生活は楽になるだろう。

 フィヨルナンド王国で発生している反乱は依然として収まる気配はなく、反乱軍が王都パラットラーの近くまで迫っているという情報も入ってきている。


 反乱軍は王都へ向かう途中にある村々で仲間を集め、資源を集めて力を強めながら動いている。

 それに対して王国軍の士気はどんどん低下しており、押されている状況にある。以前から反乱の兆しが見えていたので、ある程度の兵は王宮に待機していたらしいのだが、なんせ季節は冬である。

 まさか国側はこの冬の時期に反乱がおきるとは思っていなかったらしく、対応に追われているのだ。




〇------レイナ視点------○


 ねね様に託されたこの総指揮官という役職を私はうまくこなしていかないといけない。いつこの時が来てもいいように、私は少し前からねね様と一緒に作戦を練って来た。

 私たちは中立の立場をとる。フィヨルナンド王国側についても、反乱軍側についてもどちらかの反感を買うという絶望的状況なのだ。

 それなら中立の立場を取った方が明らかに自国に対する被害は少ない。

 幸いなことに、この国は最近できたばかりなのでそれを理由にすることができた。


 他のフィヨルナンドを除くほかの隣国3国がどちら側に着くかはわからないのだが、きっと王国側に着くことになるだろう。

 しかし、これはフィヨルナンド王国内で発生した内戦の為、他国が戦力を支援するのはあまりよろしくない。支援するにしても物資などがメインだろう。


 ねね様が王城を離れている間、私は娘としてこの国の政治に関してもしっかりと行っていかなければならない。

 とはいっても、冬の間は経済が止まる。なのであまり仕事はないのだが、反乱が発生したことによる国民の不安は、国がしっかりと動いているということを見せない、と高まっていく一方になってしまう。

 国民の不安、不満などの負の感情はすぐに発散させていかないといけない。溜めさせてしまうとそれこそ反乱の原因となってしまう。

 そのため、国からねね様と国王代理である私、そしてアルキメデス侯爵領の領主でねね様の補佐である、フィネメイゼ・アルキメデスの3名の名前を使って公式に国民に向けた声明を発表した。


『我が国は今回の件に関しては、中立の立場を取ることとする。

 現在内乱が発生しているフィヨルナンド王国と面しているアルキメデス侯爵領にはすでに国王であるニシゾノ・チナリが向かっており、この件に関する指揮はその娘であるニシゾノ・レイナが国王代理として取ることとする。

 冬ということもあり、この件で国民への悪影響は極めて軽微なものであり、国が対応をしっかり行っているため、国民の皆様は普段通りの生活を維持していただき大丈夫です。また、何か気になることや情報提供がある場合は王宮まで。』


 すでに救援物資を持った軍は送っている。冬に発生したということもあって、経済や産業への打撃はほとんどない。


 私がここでできることはあまりないでしょう。しかし、全力でお二人のサポートをしていきます。

 頑張ってください。ねね様、フィーさん。

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