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第30話 フィネメイゼという一人の少女

 私の名前はフィネメイゼと申します。大きな商会の跡取りとして育てられていた私は経理や書類仕事などが出来ます。しかし、私が継ぐ予定であった商会は他のお店により潰されてしまい、路頭に迷っていました。


 そんな私の目に入った一つの人材募集用紙。それは私の人生を大きく変えたものでした。

 その募集を出していたのは『ニシゾノ王国』と呼ばれる、最近できたばかりの新しい国でした。一切名前も聞いたことのないような人が突然国王になったので、私はどうせすぐ潰れるだろうとしか思っていませんでした。

 しかし、今はとにかくお金を稼がなければいけないので、私はそこを受けてみることにしたのです。

 もし、ここで受けていなかったら私の人生はどうなっていたのだろうか、と今でもよく考えます。私の人生は大きく変わった。いい意味でです。


 私は運良くその国で雇われることとなりました。正直言って新しく出来たばっかであっても、ちゃんとした国であることには変わりないわけで、絶対受かるわけ無いと思っていたのです。国の採用試験なんか倍率はえげつないわけです。面接でも「お金がなかったからです!」とか言ってしまったし。


 そうして初めての出勤日になりました。すでに王城内に用意されていた寮のようなところに住んでいた私は、あまり出勤といった感覚は正直ありませんでしたが。

 初めての仕事を終えて寮に戻ったときには、いえ、寮には戻りませんでした。私は国から新しく用意された、それも王宮内にある大きな広い部屋へ移動することになったのです。

 私が貴族になったからでした。


 正直何を言っているのかわからないでしょう。正直私もわかりません。平民であった私はあっという間に貴族になったのですから。しかも、なにか功績を上げたわけでもなく。


 それからというもの、私は貴族として、ニシゾノ王国国王陛下に使えるものとして、非常によく働きました。朝から晩まで、寝る間も惜しんで働きました。

 貴族として、大臣として人一倍働かないといけないと思ったからです。


 陛下は非常に優しく、平民にも私達にも平等に優しく接してくださいます。小さな冗談を混ぜたり、少しでも国民が過ごしやすい国を築けるよう、本気で国務に当たる姿には感動したのを覚えています。


 そんなある日、私のチェックミスにより、大きな事件が発生してしまったのです。

 陛下は「そこまで責任を感じなくてもいい。」と優しいお声をかけてくださいましたが、私のミスであることには変わりありませんでした。


 ことが片付き、少し安心してしまったのでしょうか。私は陛下の前で倒れてしまったのです。




 目が覚めたとき、そこには陛下がいらっしゃいました。どうやら私が起きるまでそばにいてくださったようです。

 私の倒れた原因は『過労』。陛下は「自分の体を大切にしてね。」と優しい言葉をかけてくださいました。

 そして陛下は「フィネメイゼ、お出かけしよっか。」とおっしゃいました。

 そうして私は陛下と陛下の護衛であるレイナとともに川へキャンプへ出かけたのです。

 それは非常に楽しく、私は心の底からの休息を得ました。




 私は陛下や周りの方々に迷惑をかけながらも、今日まで頑張ってきました。

 侯爵へと爵位が上がるとき、周りの方々からの優しい声を聞き、私は涙がこぼれました。


 そんな私が領地をもらうことになりました。

 それは突然のことで驚きましたが、今後も国のため、民のため、そして陛下のために全力で仕事に望むつもりです。

 

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