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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ただ愛する、キミのもとへと・・

作者: Cytus-t


----僕の最初で最後の恋、そして僕の愛した、ただ一人の女性は、キミでした。




 キミと初めて出会ったのは、高校1年の春だった。

キミは、照れ屋で、引込み思案で、すぐにはクラスに馴染めていなかったのを、今でも覚えている。


 キミに恋心を抱いたのは、高校1年の夏になってからだった。

夏休みに、思い切ってキミをデートに誘ったときは、心臓が止まるかと思った。

それからは、二人で色々な所へ出かけ、お互いの家にも行った。 ずっと一緒にいた。


 高校の卒業式の後、寂しげな表情で、キミに別れを告げられたときは、本当にショックだった。

僕は、自分に何が足りなかったのかを必死に考えた。 でも、答えは見付からなかった。


 大学へと進学し、勉強に没頭して、キミの事を忘れようと、必死に頑張った。

そして、気付けば大学生活も終わり、僕は社会人となっていた。


 先日、たまたまキミの両親と再会し、全ての話を聞いたときは本当に驚いた、それから僕は色々考えた、色々悩んだ、そして決心した。

(キミが、世界の何処に居ようとも追いかける! )と・・


 キミと離れてからずっと、僕はキミの事を愛し続けている。

「沙希、やっぱり俺、キミの事が好きだ! 」

キミのためならば、海を越えてもいい。

空だって飛んでやろう。 そう思った。


  

 僕は会社を退職し、身の周りの全てを整理し、沙希のもとへ向かう事にした。

もう一度キミと逢いたい。 触れたい。

ただ、キミが好きだった。


 そして僕は覚悟を決め、大空へとはばたいた。

キミに逢うために。 ちゃんと自分の両親にも手紙を残してきた。

「沙希! 今、キミもとへ・・ 」


 上から眺める水面は、ただ綺麗だった。 波も穏やかだ。

少しずつ・・ キミに近づいている。

キミを感じた気がした。 僕の愛したキミを・・

「沙希、もう少しだから、待ってろよ! 」


 キミの事を想うと、瞳に写る景色の全ては輝き、まるでスローモーションの様に時が流れていく。 頬を伝う風は心地良い。


 そろそろ終着点が近づいてきた。

僕は静かに目を閉じ、彼女との過去の思い出を振り返った。

(あと少し・・ )




 「沙希・・ やっと、また逢えたね・・ 」

僕は、沙希を見つめながらそう言った。


 「将人くん・・ ここまで迎えに来てくれたんだ・・ 」

沙希は、寂し気に微笑む。

「沙希、どうしたの? 勝手に迎えに来た事を怒ってるの? 」

そう僕は彼女に尋ねた。


 「ううん、違うの・・ 将人くん、ありがと。 とても嬉しい。」

そう言った彼女を、僕は抱き寄せた。 

「もう二度とキミを離さない・・ 」




 ただ抱きしめ続ける僕に、彼女は肩を小刻みに震わせながら言った。

「これからは、またずっと一緒にいられるね。 でも・・ 将人くんには、私の分も生きていて欲しかったよ・・ 」


この物語はフィクションです。


この作品を読んで頂いて、ありがとうございました。

とても嬉しく思います。


 さて、皆様は過去にどんな恋愛をした事がありますか?

筆者は、恋愛には色々な形が存在していると思いますが、ここまで一人の相手を「愛」した経験がありません。 だからこそ、一度はここまで想える「愛」という形を妄想して、この様な作品を執筆てみました。


ただ、執筆しておいてアレですが、いかなる理由があっても、命を粗末にするのは絶対にいけない事だと思っております。

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