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最凶  作者: なっしー
72/130

072 来訪者

他者視点です。

ちゃんと『最凶』の話ですよ。


「許してほしい」

「貴女には私達の代わりにどんな形でも生きていて欲しいの」


白衣を着た2人の男女はしきりに謝罪の言葉を吐露している。が、作業を止める事はしない。

高度な文明のオペ室。そこに未だ意識はない女性…いや、女性だった物が横たわっている。首には無数のコードが差し込んであり頭蓋…いや機械の頭には金属でコーティングされた彼女だった脳、電脳が設置された。サイボーグ手術である。


ココは第227銀河のほぼ中心に当たる場所。彼らの宇宙船はマシントラブルでワープもコントロールも出来なくなっていた。修理は出来なくは無いのだが時間が圧倒的に足りなかった。

行き着く先は銀河の中心である。そう、ブラックホールだ。目の前では煌々(こうこう)と輝く恒星の輝きがドンドン吸い込まれている宇宙の神秘の映像だ。しかし、この宇宙船もまもなく飲み込まれるのだが。


彼らは20歳になる娘フランソワをサイボーグ手術によって真空や高放射能環境…、所謂宇宙でも活動できる身体に改造したのだ。容姿は母体を再現して機能も生前通りで…いや、それ以上である。脳内スイッチによって通常の10倍以上の腕力、脚力が出る。ただし、電脳リハビリをしていない為今は体の動きもぎこちないだろう。


「あなた…」

「ああ」


電源をONにして2人は抱き合う。ブラックホールに極限まで近づき一瞬身体が伸びる感覚の中3人いや、2人と1体はブラックホールに飲み込まれた。

次回に続く。

一旦区切りたいので72話は終わりですが、本日2話投稿します。

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