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最凶  作者: なっしー
70/130

070 溜飲

またあの国の騒ぎのようです。

さて、熱砂の砂漠は特に変化もなかったし大丈夫だろう。

と思っていたのだが、影の緊急報告があった。


「ユキ様。ヴァーミン湖の水世界で動きがありそうです」


ジットからの報告である。

あそこは確か…。


「新しい精霊に異変があったのか?」

「いえ、まだ生まれてはいないようですが、ミッド国内のヴァーミン湖付近にカッツネラ教国の光翼魔法師団が布陣して揉めているようなのですが…」

「…、新しい精霊のコトを聞きつけて手中におさめる気か?」

「おそらくそんなとこでしょう」


勇者と聖剣が見つからないので、身近な力を手に入れる気だろう。


「あの国はロクなことしないな」

「全くで」

「とりあえずムスターファに連絡して抑えてもらうか。それで引かないようなら私が出る」


前に水竜と約束したし、新精霊には手を出させない!


結局ムスターファの忠告は無視されたようだ。

さて、どうしてくれよう。

とりあえずヴァーミン湖に向かうとミッドの魔導部隊とカッツネラの光翼魔法師団が魔法戦を行なっていた。結構被害が出ている。うーんここで1発かましてもいいんだけど…。


「マール、私は光翼魔法師団を引き連れカッツネラへ跳ぶ。マールはムスターファからの依頼だということをミッド側に伝えておいて。ミク、マールを頼むぞ!」

「わかりました!」

「マカセテナノ!」


私は広範囲の『拘束(バインド)』を放ってついでに転移をする。

カッツネラ教国の第2聖堂前の広場に出る。


「なんだコレは!」

「我が国へ強制転移だと!」


『拘束』されたまま光翼魔法師団は騒いでいる。


「さて、教皇はこの中か?」

「貴様は!天魔の魔女!」

「人類の敵め!」


…話にならん。


と、聖堂から大勢出てくる。


「何事だ!っ、貴様!天魔の魔女!」


ちょっとビビってる教皇と枢機卿達が登場した。


「ムスターファから忠告があったと思うが?そんなにこの国を滅ぼしたいのか?」

「うるさい!勇者が復活した今、お前など敵では無い!」


いつのまにか勇者が現れたことになっている。

前の勇者も私より弱かったのだが…。


(ユキ様、以前の形態に戻りますか?)

(うーん、どうしよう。どう転んでも面倒になりそうだし)


サクセスと念話して打開策を考える。

聖剣を出せば泥棒呼ばわりだし、勇者を倒したことにすると人類の敵だし…。やっぱ滅ぼすか?


いや、以前バーン帝国にやられた手を逆に仕掛けるか…。


「貴国はミッド王国へ一方的に戦争を仕掛け光翼魔法師団で宣戦布告もなく攻撃をした。此れはハイエルフが行う世界管理規定に違反していて世界会議からの追放か罰金1万金貨の罪となる。私はムスターファ卿より告訴状を預かっている。どちらがいいか選択せよ!」

「なっ!」

「ちなみに猶予期間はない!1万金貨を払えない場合即刻世界会議からの永久追放とする!」

「お前になんの権限がある!」

「私は500年前から世界管理者より上位の立場だが?どうする?世界を敵に回してみるか?」

「貴様に払う金などない!」

「そうか、それが教皇としての決断か。では現時刻をもって貴国は世界の敵となる。ちなみにこの会話はこの国全てに伝わっている」


私は『拡声(スピーカー)』をこの国の各所に用意して、この会話が流れるようにしておいた。この国が自ら世界を拒否したのだ。信仰があるとはいえ、暴動や内乱になるだろう。

私が手を下さなくても勝手にやってくれるんだ。後は周辺国に流通の停止、入国の禁止をさせればいい。今回はムスターファの日見よりは封印して私の措置を優先してもらう。


コレで私の溜飲(りゅういん)も下げられるというものだ。



カッツネラ教国はバチカンみたいな小さな国です。ただしカーツ教信者が多い為影響力はあるようです。


本日は連続ブクマの感謝して2話投稿です!

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