028 ハイエルフ
ムスターファ視点です。
この世界には現在世界樹が3本そびえ立っている。
1つはユキ様の北の若木。1つは南のエルフの里に…。1つは中央のハイエルフの古木。
世界に何かあった時に世界会議を行なったりするのは中央の世界樹である。
実はこの世界樹の古木にはムスターファ以外にも他のハイエルフが存在する。今は休眠中であるが…。
ハイエルフは元々無限に近い寿命がある。当然永きに渡る命、飽きるコトもあれば、刹那的にもなる。ただ生きるだけではダメなのだ。ハイエルフは自殺を防ぐ為2つの義務を己に課した。1つはハイエルフが世界の管理者となり他の種族を導くコト。もう1つは代表となる1人を残し休眠するコト。
休眠中であっても他のハイエルフ間で意思疎通はできる。目覚めた時に状況をわかっていなければ世界を管理などできようも無い。
ムスターファはハイエルフの1人であるミンファと『会話』している。
「ふーん、状況はわかったわ。でも、その子…危険ね」
「…、ミクさんのコトを言っているのですか?それとも…」
「わかっているくせに!マールって子は危険よ。せっかく天魔の弱みとなっていたのに…眷属化してしまうとその子も不老不死になってしまうじゃ無い!」
元々ユキ様には世界樹など必要では無かった。が、定住する場所、そして世界樹の効果である不老効果を使う者が現れればそれだけで足枷となる。足枷が無くなってユキ様がこの世界に興味が無くなってしまえばこの世界はどうなるかわからない。『神に愛された者』はそれだけの権利を持つのだ!
「まぁ、今はまだ様子見ですかね。眷属化も可能性ですし…」
「いずれにせよ、『神の寵愛者』には世界に興味を持ってもらわなければ…」
「それについては私にお任せを…。現管理者として頑張りますよ」
いい出来事も悪い出来事も…、両方あっての人生である。ユキ様にはこの世界を楽しんでもらわないと…。
果たしてムスターファにユキ様がコントロールできるのか…?




