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オレは魔族でも魔王でもねぇ!  作者: 結城ゆき
1章 金黒眼の少年と魔法少女
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8話 最凶のマジックアイテム




 レナは、いつものようにルミナに教えてもらった秘密の花畑に遊びに行った。

 しかしその日、そこにいたのは数人の見覚えのないフーデッドローブに身を包んだ見知らぬ集団。

 そこでは、フーデッドローブのヤツらとルミナが戦っていて、大人数に囲まれて魔法攻撃を一斉に放たれ、レナが来た時にはすでに決着がついていた。


 レナは連れさられるルミナを見て、フーデッドローブの集団に挑んだが。

 たった1人の人間(・・)に負けた。

 レナの魔法はことごとく打ち返されて、為す術もなく倒されてしまった。


 ルミナが(さら)われたことはすぐに村中に広まり、真っ先にレナたち親子が疑われた。

 両親は領主様に囚えられたが、何とかレナだけは逃げることができた。


 それから、フーデッドローブの奴らのアジトを突き止めるまでの数ヶ月、食べ物を盗んだり人を(だま)したりと、ルミナを助けるためならレナは何でもやってきた。

 この家も人を騙して手に入れた物のひとつなのだ。


 ようやくルミナを連れ去った集団のアジトを見つけたが、レナの魔法が通用しないのではルミナを助けることができない。

 そこで、彼らの強さの秘密を調べてる内に、ある魔法具(マジックアイテム)の存在を知った。


聖天反射鏡(ミラーフォース)


 その魔道具(マジックアイテム)は、すべての魔法を2倍の威力で跳ね返す効果を持つ対魔族専用の魔道具(マジックアイテム)

 はっきり言って、魔族には最凶の魔法具(マジックアイテム)だ。


 この魔道具(マジックアイテム)が普及すれば、魔族は簡単に滅ぶ。

 しかし、今は魔族も人間も力が拮抗していると、レナは聞いている。

 なら、この魔道具(マジックアイテム)はそれほど数が多くない、せいぜい2、3個程度だろうと思い彼らのアジトへ乗り込んだ。


 だが、レナの考えが甘かった。

 アジトのヤツらのほぼ全員が聖天反射鏡(ミラーフォース)を持ってたのだ。

 レナは、あっけなく囚えられて奴隷にされた。


 奴隷にされてからの日々は......。



 ■■■



 レナは、それから言葉を詰まらせてうつむいてしまった。

 想像を絶する仕打ちを受けてきたのだろう。

 これ以上話すのは無理そうだと思い、オレは話を切り上げるように促した。


「レナ、大体わかった。話しづらいことを話してくれてありがとな」


 オレは、エリシアに「もういいだろ?」と目配せをすると、エリシアも「ええ、いいわ」と頷く。

 そして、エリシアは少し考えるような素振りを見せてレナに尋ねる。


「レナちゃん、1ついいかしら?」


「はいっす」


「レナちゃんが奴隷にされた時、他の奴隷にされてる魔族とは会わなかったの?」


「会ったっすよ。ほとんどが男の魔族だったっすけど」


「女性の魔族はレナちゃんだけ?」


「そうっす。レナは発育が少し(・・)遅いっすから、売られることはなかったっす」


 オレはレナのその発言に違和感を覚えた。


「なぁレナ、レナって何歳なんだ?」


 レナは至極当然のように、おまえは何を言ってるんだと言わんばかりの顔で答えた。


「17歳っすよ」


「「はああ!?」」


 オレとエリシアは、同時に素っ頓狂な声を上げる。

 それはそうだろう、人を見た目で判断してはいけないというが、レナはどこからどう見ても小学生くらいの女の子だ。

 身長は140cm前後で、まず高校生には見えない。

 まして、オレやエリシアよりも年上だとは想像もしていなかった。

 エリシアに至っては、下を向いてぶつぶつを何かをつぶやいている。


「私より年上? ウソっ、ありえないわ...」


「ま、まじか...」


 改めてレナを見る。

 紛れもなく美少女だ。

 将来は絶世の美女になることを約束されている、はず...だった。


 だったのだ。

 彼女がこれ以上成長することはもう。


 オレの視線に何を思ったのか、レナがジト目で問いかけてくる。


「ユウ、今、すごく失礼な事考えてなかったっすか?」


「い、いやいや。考えてないぞ。うん、考えてない考えてない」


 オレは、疑念の目を向けるレナに咳払いをしつつ、先程の話題に戻る。


「じゃあ、レナ...さんの友達は、もうそのアジトにはいなかったのか?」


「いえ、ルミナは何か特別らしくてまだアジトにいたっす。おそらく今もいるはずっす」


「特別?」


「みたいっす。どういうことかはよくわかんないっすけど」


 エリシアは、唐突にレナに質問した。


「最初にレナ...さん、が負けたという人間、聖法気は使ったかしら?」


「多分使ってないっす。レナの魔法を跳ね返したので、そういう聖法気かと思ったんっすけどおそらく聖天反射鏡(ミラーフォース)っす。でも、そいつはそんな魔道具(マジックアイテム)がなくても、多分めちゃくちゃ強いっす」


「レナ...さん、から見て、そいつと私とどっちが強いと思う?」


「わからないっす。雰囲気だけなら聖剣姫さんの方が強いと思うっすけど」


 オレは、エリシアがなぜそんなことを聞くのかわからなかった。

 レナも同様で、頭にはてなが浮かんでいるようだ。


「なぁエリシア、どうしてそんなこと聞くんだ?」


「私の任務とレナ...さん、が言ってた奴隷云々の話がどうも関係しているように思えてね」


 馬鹿なオレは、エリシアが何を言っているのかよくわからなかった。

 だが、レナの方は納得がいったのか「そういうことっすか」と頷いていた。

 そのレナの様子を見てエリシアは「そういうことよ」と言って、2人で会話が進んでいく。


「じゃ、じゃあ聖剣姫さんが味方になってくれるっすか」


「今回だけよ。事情が事情だからね」


「ありがとうっす。この恩は一生忘れないっす」


 ちょ、ちょっとまってくれ。

 何2人で盛り上がってるんだ?

 オレ、全然ついていけてねぇんだけど。


 オレは、おずおずと手をあげて一言。


「あ、あのー、何の話か全くわかんないんですけど......」


 2人からの視線は、それはもう生暖かいものだった。

 ああ、バカがいるぞと。

 オレは顔をひきつらせることしかできなかった。






最後まで読んでいただいてありがとうございます。


いますよね~年齢と見た目のギャップが激しい人。

まぁでも、ラノベやアニメの世界では彼女たちは紛れもなくかわいいんですが、リアルでは......いや、言うまい(ぐぬぬ)


次話、敵アジトへ乗り込む壮大な計画が行われ......(作者は頭が悪いとだけ言っておこう)


次のページでお会いできることを祈りつつ......。

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