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〜入学新人戦編Ⅰ〜

初投稿と、同時に初めて小説というものを書きます。生暖かく見守ってやってください。個人的に漢字が書けない人なので、誤字や脱字があればご指摘頂けると嬉しいです。

寒い.......そこには何も無い。

自分の存在すらも認識ができない暗さ。

ただ、必死に助けを求めていた。

「何をしているの?あなたの名前は?」

何も見えなかったはずの世界から、1人の少女の輪郭が、何故かはわからなかったが、はっきりと映し出されていた。

その少女は俺に手を差し伸べながらもう1度、「あなたの名前は?」

その差し伸べられた手を握り返しながら、「俺の名前は.......」

急激に意識が覚醒するのを感じる。

.....朝だ。

「またあの夢か....。」

俺、末崎コウダイは目を覚ました。

最悪の寝覚めだ....。

いつものように顔を洗い、歯を磨いて、身支度を整えた。

さて.....面倒なのはここからだ....。

「おい、夜宵。そろそろ起きろ!学校遅刻するだろうが!!」

「ムニャ......こーだい...。」

こいつ.....

「起きろってんだ!!」

「はっ.....!?すいませんこーだい!!また寝過ごしてしまいました!!今すぐ準備をしてまいります!!」

こいつの名は夜宵。

俺の契約兵装であり、相棒だ。

契約兵装とは簡単に言えば、意思を持ち、人の姿にもなれる武器、と言った所だろう。

正確には、古代兵器であり、それぞれの武器に1つ特殊な能力が宿っているとされている。

人の姿になれるのは、人間と契約するためだそうだ。

そんな契約兵装と契約した人間が通う、優秀な契約者の育成を目的とした学園、『Contractor育成学園』通称「C学」、そこに俺と夜宵は入学する。

「今日は入学式なんだから遅れられねぇぞ!!急いでくれ!!初日から遅刻とか洒落にならん!!」

「すっ、すいませんこーだい!!急ぎましょう!」

遅刻ギリギリ.....なんとかついたな....マジで疲れた...。

息を切らしながら、教室のドアを開けると、当然だが俺たち以外は全員揃っていた。

「これで全員揃ったね。この1年間、君達の担任になる、日下部マキだ。よろしく頼む。それじゃあまずは1人1人自己紹介をしていってもらおうか。んじゃ、君から。」

.....ん?

なんで俺を指さしてるんだ、この人は?

普通、こういう時って端っこから言うんじゃなかったっけ!!?

「こーら!お前だよ、お前!!」

「は、はい!」

あ〜...ほら周りからクスクス笑い声聞こえてくるじゃねぇか....入学初日からツイてねぇ...。

「末崎 コウダイです。よろしくお願いします。」

「よーし、んじゃ次だ。末崎からどんどん後ろに自己紹介しろ〜」

よしわかった、この先生、絶対適当だ.....。

俺の後ろの席のやつの自己紹介が始まった。

席が近いし、何かとこれから世話になるかもしれねぇし、名前ぐらいは聞いておいいて損は無いだろう。

「赤塚ハルトでーすっ!よ〜ろしくぅ!!」

うん、チャラいな。しかもなんだこの関西弁。

『こーだい、あの人なんかチャラいですね...』

『しーっ!声がでけぇよ!聞こえてて、からまれたらどーするんだよ!!めんどくさいだろーが!!』

「そこのおふたりさ〜ん、聞こえてるで〜(ニコリ)」

げぇっ!?

あ、愛想笑いで逃げ切ろう....(ニコリ)

赤塚とか言う奴からどう逃れようか、考えているうちに、全員分の自己紹介が済んでしまった。

名前がわかるのが赤塚だけとか......何やってんだ俺は.....。

「さて、自己紹介も終わったし...この学校の説明を始めてくぞ〜」

これは聞かないとマズイ....!

夜宵は...って、寝てやがるコイツ!!

ちくしょう、言いたい事だけ言っておいて、後は俺に丸投げかよっ!!?

あぁ〜ダメだダメだ!話っ!!話聞かないとわかんなくなる!!

「この学園は、全寮制で1人1人に個室が与えられ、契約兵装と共に生活を送ってもらう。今年はイレギュラーなこともあって、この制度がゆらぎかけたんだが、このまま行くそうだ。別に構わないな?末崎。」

そう。

1つ言い忘れていた.....。

契約兵装は基本的に人の姿をした時の性別と同じ性別をした人間としか契約しない.....。俺は男で、夜宵は女...つまり、そういうことだ...。

「はい、問題ありません。」

これまでだって一緒に生活を送ってきた俺達にとっては、なんの問題は無いのだが、やはり気にされるらしいな。

と、いうか皆の前で言うなよ。

入ってきた時は不思議そうな目で見られてただけだったのが、今は痛いぐらいの視線を感じるんだが....。

「んじゃ、説明を続けるよ。君達には、常に生徒手帳を持ち歩いてもらう。生徒手帳には、図書館に入る際や、決闘を受ける時などに用いる、生徒IDはもちろん、そのカードを使って店で買い物してもらっても構わない。月に使える金額は決まってるから、使いすぎないようにな〜」

俺達がこの学園にきた理由のひとつ。

そう俺達2人には金がない。

とてつもなく金がない。

しかし、この学園なら、生活を送るのにお金の不便はない。

その制度を教えた時に夜宵が小躍りした事を俺はきっと忘れないだろう。

いかんいかん!話を聞かないと.....。

「さて、そろそろ本題に入ろうか。この学園で生き残りたければ、強くあれ!他者を蹴落とし、高みを目指し!戦ってみせろ!.....と、まぁ熱血はこれぐらいにして....この学園では、実戦的な授業はもちろん、年に3度行われる、契約者戦争で結果を出してもらう。結果が出なかった者は留年とか補習とか普通にあるから気をつけろよ〜。」

し、しれっと留年とか抜かしやがったな.....。

留年だけはなんとしても阻止したい所だ。「今日の説明はこれぐらいだ。今日は寮に帰って、しっかり休め。明日からは早速、実戦授業だからな。」

なんか色々この学園めちゃくちゃだな。

いや、めちゃくちゃなのは担任か......。

さて.......この眠りこけてるお姫様をどうしたものか.......。


入学式は無事?に終わり、後は寮へと帰るだけだ。

「ふあぁ〜......こーだい、今日の晩ご飯はどうしましょうか?」

そうだ、飯の問題があった.....。

俺は夜宵と出会う前までは1人きりだった。父は傭兵をしていたらしく、戦場であっけなく死に、母親は俺が生まれたと同時に死んだらしい。

1人での生活には限界があった俺をスミレおばさんが拾ってくれたのだ。

感謝してもしたりないくらいだ。

夜宵と出会って、この学園に入学したいと話した時も、快く笑顔で見送ってくれた、優しさと暖かさに溢れた人だ。

ご飯はいつも、おばさんに作ってもらっていたため、今はご飯を作ってくれる人も、作れる人もいない.....。

「どーしようか....?」

う〜ん....困った....。

「あれ?もしかして、コウダイ?」

コンビニですますか....いや、でもおばさんにコンビニのご飯は体に悪いからあまり食べるなって言われてるし......。

「ちょっと!!あんた!!コウダイでしょっ!?」

っ!?なんだっ!?

このリボンの色....2年生だ....。

この学園は学年によって制服のリボンやネクタイの色が違う。

1年生は赤、2年生は緑、3年生は青らしい。

しかし、なんでこの人は俺の名前を知ってるんだ....?

「覚えてないって顔ね.....。まぁ、仕方ないかぁ〜......。私は平澤キョウカ!思い出した?」

「えぇっ!?キョウカねぇ!!?全っ然わかんなかった!!!久しぶりっ!!!」

平澤キョウカ、父親がまだ生きていて俺の生活がまだ安定していた時に住んでいた街にいた、俺の姉のような存在だった。

俺の親の事を教えてくれたのも、キョウカねぇだった。

あまりに昔に会った記憶しか残っていない俺にはキョウカねぇの面影しか残っていなかったが、特徴的だったポニーテールは今も変わっていなかった。

「キョウカねぇ、ここにいるってことは、キョウカねぇも契約者ってことだよな?」

「何、当たり前のこと言ってるのよ、あんたは.....。我の前に姿をあらわせ!全てを穿つ、疾風の矢!!ゲイル!!」

「お呼びですか?キョウカ?」

人の姿をしていない時に呼び出したい時は、詠唱を行えば主の前に姿をあらわしてくれる。

まぁ、夜宵みたいに四六時中、人間の姿をしている奴もいるそうだが、やはり数は少ないらしい。

「キョウカ、この方たちは?」

「私の幼なじみってところかしら?」

「小さい頃、キョウカねぇにお世話になりました。末崎 コウダイです。よろしくお願いします。」

キョウカねぇの契約兵装だ....礼儀正しくしておいた方が良いだろう。

夜宵は、と言うと.....俺の背中に隠れて顔を少しだけ出してキョウカねぇとゲイルを見ている.....。

いつもの事だ。

昔から俺以外の人間には、打ち解けるまで時間がかかる。

挨拶をさせないわけにはいかないので、2人の前に夜宵を立たせた。

「ほら、きちんと挨拶しろ。」

「は....はじめまして...こ、こーだいの契約兵装の夜宵と申します。よろしくお願いします....。」

「ごめん、キョウカねぇ、ちょっと恥ずかしがり屋なんだ。許してやってくれ。」

とりあえず、言えただけエラいぞ。

前までなら、真っ赤になってしゃがみこむか、逃げ出すかしてたのに....。

「夜宵さん。仲良くしてくださいね。」

「はっ、はいっ!!」

ゲイルの一言でだいぶ緊張が解けたのだろう。

満面の笑みを浮かべて返事してやがる。

「そーいや、あんたらこんな所でなにしてたの?」

「あー.....晩ご飯をどうするか悩んでて...。」

「なんだ、そんなこと?私が用意してあげるわよ?」

「マジで!!?でも、迷惑じゃない?」

「全然いいわよ。慣れたから今さら2人分増えようが、あんまり変わらないわ。」

きょ、キョウカねぇ神かっ!?神様なのかっ!?

「喜べ、夜宵!!キョウカねぇが飯、用意してくれるって!!」

「ほんとですか!!?ありがとうございます!!」

部屋に帰ってから、俺と夜宵の部屋にキョウカねぇが来て飯を作ってご馳走してくれた。おばさんの料理も美味しかったが、キョウカねぇの飯もすごく美味しかった。

「「ご馳走様でした!!」」

俺と夜宵の声が揃った。

はぁ〜....食ったなぁ...。

「あんた達、すごい勢いで食べるわね....。誰も取りはしないわよ....。ねぇ...これから2人のお弁当も作ってあげよっか...?」

「いや、それはさすがに....。」

「わ、私が、やりたいだけだから気にしなくていいわよ!?」

「お弁当作るのが趣味なのか?」

あ、あれ?なんで夜宵やゲイルから冷たい視線が送られてくるのだろうか。

俺、何か変な事言ったか?

キョウカねぇは、キョウカねぇで、なんか機嫌悪くなってるし!?

「ご、ごめん!やっぱり、俺たち2人のお弁当、お願いするよ!」

「ふふっ、最初からそう言いなさい!明日のお昼前に、コウダイの教室前に届けに行くわね。」

あ、機嫌戻った。なんなんだ?一体。

「あぁ、ありがとう。助かるよ。」

「さて、それじゃあ私達は自分の寮に帰るわね。おやすみなさい。」

「おやすみなさい。」

「色々ありがとう!また明日な!!キョウカねぇ!ゲイル!!」

「おっ、おやすみなさい!また...また明日!!」

1日終わるのがとても早く感じたなぁ....。

「さて、明日から早速授業あるみたいだし、風呂入って寝るか!」

「そーですね!早く寝ましょう!」

寝る直前になって、そういえばあの赤塚とかいう奴....何も言ってきたりしなかったな、と思ったが、どうでもいいことだったので、すぐに深い眠りに落ちた。





初めまして、矢野 ミカゲと申します!

1日分書いた感想は、小説家ってすごいですねっ!!って事がわかりましたね汗

1日分しか書いてないのに、とても長い文章を書いた気になりました....普通の本からしたら、こんなのただのプロローグ並の文章量でしかないのに.....(笑)

4日に1回ぐらいのペースで上げられたら良いなぁと思ってます!これから、よろしくお願いしますm(_ _)m

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