第3話 訓練
----改定履歴----
2013.09.17 誤字脱字を修正しました。
2017.02.18 話数の表記方法を変更しました。
朝起きて。
授乳プレイ。
地下室プレイ。
絶頂。
夕方おきて。
授乳プレイ。
地下室プレイ。
絶頂。
こんなノリで、半月ぐらい過ごしていました。
うちのオカン、ハードです。スパルタです幼児虐待です。
ちなみに、授乳して、魔力の操作して、気絶して・・・を繰り返しただけです。
アダルトな事はしてません。出来ません。
だってまだ幼児だし。
勃○しないもん。
生まれたてのころより意識が無い日々が続いています。きっと。
一日が一瞬ですもん。
1日2食の幼児は、間違いなく育たないと思います。
成長が遅いのは食事回数が原因なんではないでしょうか??
今日は意識があります。
考える余裕があります。
つまり・・・。
魔力量が上がったんじゃないかと思うんですよ!?
レベルアップ的な!!?
新技ゲット的な~??
「魔力の制御がうまくなったんじゃない~?」
って、うちのオカンが言うんです。
「そうかな~?」
「フィル坊ちゃん、リリビア様の訓練内容の加減が上手いんです」
って、カノン姉さんが言うんです。
子供の成長をなかなか認めてくれないんです。うちの家族。
父親はいまだに俺の顔合わせに来ないし。
グレちゃうよ?
生前とあわせたら、もう三十路になったぐらいだけど・・・。
ちなみに訓練内容はアレです。
よくあるアレです。
記憶が無いんですよね・・・。
魔力以外はすべて、生前の能力で生きてます。
だから、幼児の記憶力なんてこんなものかもしれないです。
◇◇◇◇
記憶がなくなるので日記を書こうと思います。
「母さん~、書く物ない~?」
あれ?完全に生前のオッサン口調になってます。
子供モードになってない・・・。
「こら!オッサンの真似するんじゃありません!!」
はい。気をつけます母さん。
「オッサン」って単語はこちらにもあり、そういう風習があるんですね~。
こういうのが「魔法の世界」って感じがしないですよ。
さらに「母さん」って言い方が生前と同じだから混同しちゃうんですよね~。
「ママ」っていってみようかな。
この世界でも、「ママ」って単語があるのかな。
自粛しよう。面倒なことにしたくない。
「フィル坊ちゃん、字の読み書きできるんですか??」
「え?」
「そうよね~。まだ教えてないわよね~」
「(そうだったっけ?確かに書類の字を見た時に日本語だって気がついたんだっけか??)
「え、、、絵です。絵を描いてみたいんです」
「絵か~」
「地下の書物をみて書いてみようと思ったんでしょうね」
「仕事用のしかないよね~?」
「はい。高いですし。キャラバン隊は年二回しか着てくれませんから、あんまり実用性のないものは頼めません」
「じゃ、じゃあ、外が見てみたいですー」
「カノン~、たまに屋上に連れてってあげて~」
「屋上ですか?」
「敷地内でもさ~、母屋から見られると面倒になりそうだしね~」
「はい。わかりました」
なんか上手くごまかせたけど、地雷踏んじゃったかな。
文字は書けない設定でもうしばらく過ごすことになりました。
でも、幼児で絵は書かないのかしら。
たしか、教育にいいんじゃなかったっけ?
興味がなかったわけじゃないし。
外の世界はどうなっているんでしょうか?
キャラバン隊って、商いする人たちのことだよね?
荷物運ぶ人たちとかだっけ?
魔法で空輸ってわけでも、転送とかでもないんですね。
魔法のクセに夢がない・・・。
キャラバン「隊」ということは、一団って感じなんだろうな。
ここの特産でも大量に売るのかな。
◇◇◇◇
今日は一段と冷えます。
でも、カノンが暖めてくれます。
囲炉裏に火をともして。
後は魔法で室温を上げてくれます。
この離れにはいろいろと仕掛けがあるそうです。
この家は、レンガと木で出来ているらしい。
地下と1階部分の一部がレンガらしい。
防水用にレンガの外周には金属が吹き付けてるとか。
金属を吹き付けるってすごいよね~。
これも魔法らしい。
すっごい地味。地味って言うか魔法って工業的な側面もあるんですね。
攻撃魔法とかそんなイメージしかないわ~。
室温を上げる仕組みは、地下からレンガとか魔法で一気に熱するとあとは物理的に保温するだけとか。
囲炉裏でレンガを暖めてるんですね。きっと。
これは本来の囲炉裏とはちょっと違う気がするが・・・。
生前は現代っ子だったんで、囲炉裏自体知らない。
コレが囲炉裏。そう思おう。
◇◇◇◇
これからいつもの特訓です。
「今日からちょっと特訓内容変えるね~」
「うん?」
「午前中だけね~」
「とりあえず制御の一環として、私と一緒に家を暖めましょう」
「おぉ!」
「今から必要な魔力を搾り出してもらいます~」
「うい」
「簡単に言うと~、前の水晶を光らせればいいのよ~」
「たたし、途中に魔導回路を配置しています。強制回路を無効化してますし、最低限の魔力を注がれないと光りません」
「強く光らせ過ぎちゃダメよ~?家を温めるときに家ごと燃えちゃうから~」
「まだ安全回路まで組み込めてないんですよ」
あぁ、なるほどね。
家を温めるのはホットプレートとか、そんなイメージね。
レンガがプレートだよ、と。
プレートの上に木があるって火力が強いと燃えますよ、と。
火力調整は、魔力量でしろってことですね。
なんて地味なの。
しかも以外にアナログ!
そして人間電池か!
そういうば「魔導回路」とか言ってたよね?
魔法陣的な?お札的な?
もっと電気回路と同じようなもんか?
ダイオードがあって、コンデンサがあって、スイッチがあってみたいな。
フローチャートなら余裕で理解できるぜ!
って、作るわけではないのか。
魔力を流せばいいのね~。
「カノン~、あとよろしくね~」
「はい」
「母さん?」
「お仕事するのよ~」
「お仕事?」
「援助はしてもらってるけど~、生活費は自分で稼いでるのよ~」
「魔法に関する内容や、今まで培った技術を本にしたりしているんでよ。それに技術そのものを売ったり」
「おぉ~!」
印税ですね。特許とってロイヤリティで収入というやつですね。
でも、出版社も特許庁も無さそうだよね。
本なんて手書きだし、羊皮紙だし、一冊一冊の売買なんだろうな~。
「印刷」と木材から作った「紙」が無いとな~。
あれ?俗に言う「パピルス」なる植物の葉で作った紙もあったな。
用途の違いで使い分けるんだろうか。
まぁ、それよりもだ。
チョークのような物で書かれた魔法陣らしいのが床に書いてある。
その真中に例の水晶が鎮座している。
「フィル坊ちゃん、最初は両手で魔法陣に触れてくざい。」
「うん」
「両手から魔力を少しずつ流してくださいね」
「おー」
恐る恐る流していく・・・。
以外に何も起こらない。
「流石ですね」
「?」
「魔力の調節が繊細です」
「ほんとに?」
「はい。流石リリビア様の坊ちゃんです」
そう、褒められて成長するタイプなんですよね~、昔から。
調子に乗るなって言われたりもして来たけど・・・。
でも、何を褒められたかいまいち理解できてないですけど。
ただ、魔法陣にビビっているチキン野郎なだけです・・・。
まぁ悪い気分じゃないな。
このままゆっくりと魔力を流していこう。
・・・。
あ、魔法陣が反応してる。
「・・・」
あれ?カノンは何にも言わない。
水晶が光らないとダメってこと?
ってか、水晶が光らないとわからないってことかな~?
でも繊細な・・・とか言ってたし。
うーん。
ま、いいか。
・・・。
光ってきましたよ~。
「ここからが室温調整のようなものです」
「ほー」
「今の輝きだと、まだ寒いですね」
「ふむ」
「今の時期だと、もう少し明るいぐらいの量ですね」
「ふむふむ」
ぬぬぬ・・・。
「それぐらいです」
「ほい」
「私が20数えるまで維持してください」
「え?」
「1~」
魔法って詠唱したり、魔法陣叩いたりしたらすぐに発動して終わりってイメージだったけど。
流し続けるって斬新!
オープンを温める余熱時間みたいな感じだな。
「2~」
・・・。
「3~」
「だぁぁぁぁ!」
いや、ごめんなさい。
「・・・」
「あぅ」
「流石に初日からは無理でしたか。魔力切れじゃないので、集中力が持たないのかな?」
「そうなの?」
「まだ子供ですし」
「確かに」
あれか。子供はじっとしていられないってやつですね。
通算30年ほど生きてますけどね!
体が「はっちゃけろ!」っていうんです。
大人げないわけじゃないです・・・。
「今までが異常でしたので、これからもがんばっていきましょう」
「うん!」
魔力を調節して維持をする、という練習項目が追加されました。
ちなみに、普段の内容は・・・。
右手で水晶持って全力でピカッ!
お次は左手でピカッ!
右足でピカッ!
左足でピカッ!
お腹でピカッ!
お口でピカッ!
おでこで、頭で・・・
いたるところで水晶を全力で光らせる訓練でした。
そりゃ魔力切れで気絶しますよ・・・。
休憩中にカリンが教えてくれました。
朝の訓練で気絶しないので。ご飯の回数が増えました!
朝起きて授乳。
訓練して授乳。
昼寝して授乳。
休憩して授乳。
訓練して気絶。
倍になりましたよ!
これで大きくなれるかな~。
◇◇◇◇
毎朝、魔法陣で20カウントがんばってます。
ですが達成できません。
この幼児の体では、そんなに集中できません。
暴れたい欲求がすごいです。
ダメです。これは本能なのです。
でもさ。
5カウントまで成長しているんです。
これは体の成長と共に出来るんじゃないでしょうかね~。
◇◇◇◇
気がつきました。分かりました。
集中し過ぎなんです。
この程度、難なくこなしてこそ神童と言えよう!
カノンにばれない様に、周りの気配を探索してみましょう。
暴れたい欲求もほかに注意が行けば納まるはず。
自分で自分の体をあやせばいいんです!
魔力の制御も出来てきたので、魔力探知能力も色々と試してみます。
・・・。
えーっと、どこにどう魔力を込めるといいんでしょうか?
脳みそ?
初めて魔法陣が動いたとき、見た目に変化ないけど分かったよね?
あれがヒントだな。
つまり目に魔力を流すのか。
!!?
レンガの細かい模様まで見える気がする。
いや、見えてるね、これ。
便利機能発見。
視力調整が出来るみたいです!
ぼやけて見えるのは、魔力を使ってなかったからか。
最近は無意識に目にも魔力を使っていて普通に見えていた、と。
あ、頭痛い。
ちょっと休憩・・・。
「あ・・・」
魔法陣のこと忘れてた。水晶の光が消えちゃった。
「フィル坊ちゃん、調子悪いなら無理しなくていいですよ~」
「うん、休憩しよう」
目と魔法陣の両方に魔力流すと疲れるのかな。
とりあえず、腹減った。
ぐへへ、パイオツ出さんかぁい!
あ、授乳してほしいだけです。
ごめんなさい。
◇◇◇◇
起きている時間が長いとやってしまう事があります。
どうしても、まだやってしまうんです。
お漏らし。
幼児なのに会話が出来ることの弊害です!
自分で「漏らしたからオシメ換えてくれ」なんて、どんな羞恥プレイですか!?
赤ちゃんパブとかそういう系統のお店に行ったことないからわからん!
膀胱とか肛門とかにその辺に魔力注げば耐えれるかしら?