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祝福の儀








「もう15歳になるのかい?早いものだねぇ」

そういうと母は、私にペンダントを渡した


「そのペンダントにはね、魔法が施されてるのさ」


「どんな魔法なの?」


「その魔法はお前を守ってくれるだろうさ」




子供時代というのはあっという間だ

私ことペイル・ジャミントンは

少女時代をお転婆に過ごし過ぎたと思う

その反動だろうか

今では「お澄ましペイル」と呼ばれて

村人から若干恐れられていた



私の住むこの村には噴水があり

隣には銅像が建てられていた


「英雄王アルサーシャ」の像

この国で語り継がれている英雄の像だ



あまりに伝説になりすぎて

あちこちの村や街に銅像が立ちまくっているようだが

どこにいっても見かけるので時々嫌気がさす


なんでもこの世界を脅かせていた邪竜を

たった3人のパーティで倒したそうで

私には逆立ちしたって出来ないことだなと嘆息した


私も15歳になる

村の教会で「祝福の儀」という神事を行う年齢だ

「祝福の儀」というのは15歳になる子供に「守護精霊」を降ろす儀式だ

「守護精霊」の強さに応じて「スキル」や「職業」を授かるのだ


私は母に連れられ「祝福の儀」を受けに来た

他の子どもたちも次々と参列しその日は大賑わいだった


「俺は剣士だ!」

「私は魔法使い!」

「僕庭師!」


儀式を終えた子供たちは各々はしゃいでいた

私はというと実はあまり喜んではいなかった

単純に自信が無かったのだ


こういうときは何となく外れくじを引きやすい

私はいつもそうなのだ

きっと禄でもない精霊が来るに違いない


「次の方!次の方!」


私はハッとした

どうやら考えことをしていたようだ


「どうしました?不安なのですか?」

神父様が心配してきた


「いえ、大丈夫です」


「大事な行事ですからね、不安になることもあるでしょう」

神父様は私にやさしく語りかけた


「それではこの魔方陣の中へ」

私は恐る恐る魔方陣の中に入った


「では始めます」

辺りが急にしんとなった


やめてくれ、私は注目されるのが大嫌いなんだ


神父様の呪文詠唱のもと「祝福の儀」が開始された

若干体の中が熱く震える


私の頭の中ではなぜか「英雄王アルサーシャ」の像が浮かんできた


「これは珍しい!!」

神父様が声を上げた


「子供の精霊です!!」


子供の精霊?

私の嫌な予感が当たった。子供


「き・・・気を落とさないでください・・・まだ弱いと決まったわけでは」

だいぶ気を使われるくらい弱い精霊なんだなということが分かった


「それで私のつける職業は何なんですか?」

私は恐る恐る聞いてみた


「ちびっこ剣士です」


「なんだその職業!!」


「わははははははは!!」


「笑ってはいけませんわww」


神父様の発言とともに大量の笑い声が発生した

ああ・・・もう絶望的だ

やはり外れを引いたか・・・


しかし私の母だけは少しも笑いはしなかった

むしろ誇らしいという顔さえしていた


私は今日ほど母のことを憎いと思わなかった

外れ精霊を引いたというのに・・・

                  

教会の帰り道、私の足取りは重かった

一生に一度の祝福の儀が・・・

「ちびっこ剣士」ってどんなクソ職業なんだ・・・


すると後ろから声がした

「おい!お前!」

後ろを振り向いたが誰もいなかった


「こっちだ、こっち!」

よくみると半透明の子供が宙を浮いていた


「俺様を引くとは運のいいやつめ!」


なんだこの精霊?!喋るのか?!

精霊が喋るなんて今まで聞いたことが無かった

ものすごい外れ精霊なのだろう

生活に支障が出るだろうし



「剣のことなら任せろ!!」


私の落胆に対し半透明の子供は

自信たっぷりに言った













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