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2.狂気 ⅱ

その少年の名前は伏せておこう。お金持ちになりたがる、富が欲しいとだけ言う、若者に送る。

「本当にそれでいいのか?よく考えたのか?幸福について。もう一度言おう。よく考えたのか?」

その少年の名は伏せておこう。さてと、初めて少年は恋心を抱いたわけだが、そんな初恋は実らなかった。自分で自らの恋を打ち砕いたからである。


結局その女子は、少年との意見の食い違い、いや。少年があまりにおかしいことに気付き、逃亡した。挙句の果てに女子を脅した。だが、少年はナイフを隠し持って、追いかけて、女子を刺した。自分の欲望の奴隷となって。


もう救いようのない子である。でも結局、それ自体気付いてなかった。少年は気付かない。不運だった。彼は執着が強すぎることに何の悪も抱いていない。愚か者だ。

執着は決して悪ではない。でも善いことではない。

執着とは、何かにとりつかれることだ。私たちは、善と悪にとりつかれ、またあの子は、欲にとりつかれている。人類みなそういうもの。何かに縋らなくては生きてはいけない。あの子は、そういう結末になったんだけれども、でもやっぱり私にはわからない。

自殺の原因が。

私はあの子の教師だ。あの子が死んで、わかったことについて、話している。各いう私も沢山脅された。

結局教師と生徒だったとして、何なのだ?

人は皆他人。全て異なる。

正義とは善に成り立つものだ。善とは、人にとりつかれるものだ。細かく分類すれば、もっと詳細にわかるのだが、結局そういう理屈にたどり着く。

人に取りつかれる善が、人を殺すことならば、我々は人を殺すことが正義となっていただろう。逆に殺さないのが悪だろう。

逆も同じだ。さて、善とは何だろうか?正義は統一すべきものではない。人によって正義が変わるからだ。国家である必要はない。自分が自分でいることこそが素晴らしい。

プラトンの「国家」がそれを如実に表している。

我々は多くのことを誤解している。私は人生100年を通ってこの主張をしたい。

英雄、それは、名誉である。富である。富とは、偽の幸福である。英雄とは、嘘である。

英雄は無意味である。



少年は、英雄になるために、ある方法、馬鹿げた子供のようなやつだ。


少年は無意味でちっぽけな大きな存在、


英雄になりたいのである。よく知らない無知者が。



少年は仲間を増やそうとした。嘘の絆を作りあげる方法を考えた。


そう、「愚かな英雄」になるために。ああ、なんと愚かなのであろう!神様は少年を救うだろうか?




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