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「暮らし」など

ある朝

作者: 維酉

白湯をつくり

すこし静かにたたずみ

電気や物理、神話などから

わずかに遠い距離にある

ある朝、沈黙したままの

慎ましやかな愛


空気ははりぼてであり

ひとのあまりものである

吐きだしたものが

吐きだされたものに

存在自体はあいまいな趨勢で

揺らぐといえば

まぁ、揺らぐ


原生代の扁平な

ディッキンソニアなどや

かつて存在した

巨大な爬虫類のめいめいは

きっとそれだけでしか存在しえなかった

わたしは文脈のなかに息づく

ある朝 という文脈に

ひとりのわたしがうまれる

それは清らかで

(まだ外気をしらない)

または醜い

(旧い穢れ)

俗なところと、超常的なところが

このからだという

ひとところに集っている


白湯を飲み

かおをあらい

服をかえる


わたしがかたちづくられていく


昨日と、今日の

境目にいて

二度とは還れないのだろう

肌に社会が融けこんでゆく

この感慨をしっている

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