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第36話・右か…左か…


真っ暗闇の中、派手に転倒して満身創痍でトウフハウスに逃げ込みました。

そして黒丸(安易な名前にしちゃってるけど、ちゃんとしたワームホールっぽい転送魔法なのよ)で『堕とされ島』に繋げて治療してもらう事にしました。


んで、黒丸から登場したのが初めて見る『カニ助』でした。


「ナニ!?新型だと?」


真っ白な機体、背中に背負った「赤十字」が眩しいです。

メディカルゴーレムとでも言うのでしょうか?ちょっとカッコイイですね。


しかも治療は優しく丁寧です。

……何でしょうか?この世界に来て初めて優しくしてもらった気がします。


すると、スっとメディカルカニ助がハンカチを差し出してきました。


「……ぐっ……ありがとう……」


どうやら知らず知らずに泣いていたようです。

ゴーレムに慰められるのは主人公として少々情けないですが、仕方ありません。

何せ転生してこのかた良い事が一つも無かったように思います。

せめて、この冒険くらいは良いモノにしようと心に誓いました。


さて、そんな心優しい治療を受けていると、もう一匹のカニ助が現れました。

小型のカニ助です。その子が何か腕時計の様なアイテムを手渡してきました。


「ん?なに?くれるの?」


時計ではない様です。最近、流行のスマートウオッチでしょうか?

画面をタップしてみましょう。……トントンっと……。


『マスター。聞こえているかな?』


「お!?その声は設計士さんか?なんかカッコイイの作ったじゃん」


『ああ、マスター好みの通信アイテムを製作してみた』


「流石、設計士さん。わかってるね〜」


「ただ、それは通信距離が30m程度だ。こちらと通信する時は必ず黒丸を開いてくれ」


「了解。恰好だけで中身は玩具のトランシーバーなのね」


『そういう事だ。まあ、黒丸さえあれば必要ないモノだが、マスターには娯楽が必要だと思ってな』


そうだね。この世界そのものが娯楽みたいなモノだけど、殺風景な世界だからちょっとした玩具みたなモノは欲しい。


『この程度のモノでマスターのモチベーションが良くなるなら安いモノだ』


なんかとっても安い男と思われているような気がするけどイイか……。

だってさ、この腕時計型通信機ってカッコイイじゃん。

特撮大好き男子の憧れの逸品だよ!!


「良いモノをありがとう!!まるで特撮ヒーローになった気分だよ!!」


『喜んでくれて何よりだ。これからの冒険を楽しんでくれたまえ』


そう言って設計士さんとの通信が切れた。

切れた時、微かに『バカは扱い易いな』って聞こえた様な気がしたけど……。



んで、翌日。

電動バイクにブレーキとライトを増設して出発。

安全性を高める為にヘルメットも作って被りましたよ。


スピードは転倒が怖いんでゆっくり目です。

それでも、昼過ぎには目的地の街道らしい場所に到着しました。


「さて、到着したはイイが、どっちに向かうだよな」


問題は右か?左か?どちらがイイか?です。

街道なんだから、どっちに進もうが人のいる場所には着けるでしょうが、出来る事ならそれなりに栄えた場所に行きたい。


迷います……。でも、こういう時はそこら辺に落ちてる木の棒に行き先を決めてもらうのが定番ですね。


「え〜と……。木の棒は……」


……ありません。そりゃ、ここは木なんか一本も生えていない荒野でした。

てなわけで、再び黒丸で島に繋げて前に作った杖を引っ張り出しました。


んじゃ、早速この杖で占ってみましょう。杖を地面に立てて静かに手を離します。


ユラユラ…ユラユラ…ユラユラ…ピタっ…。


「直立するんかい!!!」


妙にバランス良く直立してます。これじゃあ占いになってません。


「クソ!これは決着をつけねばならんな…。とりゃ!!」


バン!!両足で地面を叩き杖を倒しに掛かります。


ユラユラ…ユラユラ…パタっ。


「そっちは前方!!まだ荒野を進めってか!?」


それから三回ほど同じ事を繰り返して、ようやく右に進む事になりました。


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