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第33話・オルカぱにっく


サメを撃退してから十日ほど経ちました。

あれから、オルカさんのやり方でサメの襲撃はありません。


でも、あの方法が効かないヤツもいるんですよ。

なんかね、ワニみたいな感じの恐竜っぽいヤツに襲われて、只今絶賛逃走中なんですよ。


「いぃーやぁぁぁぁーーーー!!」


なんか、いつも冷静なオルカさんがびっくりするほどパニくっておられます。


「ねぇ、もうちょっと落ち着いたら?焦ったって良い結果にならないよ」


俺は『堕とされ島』で新開発されたイチゴ風味のシャーベットを食べながらオルカさんを落ち着かせようと話しかけてます。

なんかね、島の方でイチゴタケの人工栽培に成功したそうです。

他にもいろいろとやってるらしいんですが、アイツは一体、島をどうしょうというのでしょうか?ちょっと不安です。




さて、なぜにオルカさんがパニくっているのかと申しますと、俺が言った軽い冗談が原因なのです。

一時間ほど前の事です。その時も、いつもの如くのんびりと航行しておりました。

すると、ソナーにサメとは違うエコーが映りました。


「ね?このエコーさ、サメの形してなくない?」


「そうですね。サメではなく、魚竜の類でしょうか?」


「魚竜って……恐竜の海バージョンのヤツ?」


「海バージョンって……。まあ、そんな様なヤツです」


「でもさ、このエコー映像って首が長くないよ?」


「首が長くないヤツもいるんですよ!形から推測するに『モササウルス』に似たモノと思われます」


「あ!それ聞いた事ある!メッチャ凶暴なヤツだ!」


「かなりの巨体ですね。体長25mほどと推定されます」


そんな事を言ってる間にモササウルスはグングン接近してきます。


「とりえあず、電撃で牽制して怯んだ隙に逃げましょう」


そう言うと、オルカさんは後部の魚雷発射管から長いワイヤー伸ばし、モササウルスの目の前で電撃を放ちました。

しかし、モササウルスはちょっと怯んだだけで執拗にこちらを追ってきます。


「おお!コイツ気合い入ってるねぇ〜。なかなか諦めないジャン」


オルカさんは何度も電撃を放ってモササウルスを撃退しようとしているんですが、なかなか離れていきません。


「う〜む。ずいぶんとしつこいですねぇ。ここら辺が縄張りだったのかな?」


オルカさんは急旋回を続けながら回避に努めています。


「なんかさ、腹が減ってるって訳でもなさそうじゃね?」


俺はそう言いながらエコー画像の詳細データをなんとなく見てみました。

そして、ある事に気づいたのです。


「ねぇ、モササウルスってさ。尻尾が2本だったりする?」


「へ?そんな事はないと思いますが?でも、ここは異世界ですからね。前の世界の常識は通用しない事もあり得ますけど…」


「いやさ…。詳細画像を見てたら何かコイツの尻尾が2本に見えるんだよねぇ」


「言われて見れば、そう見えなくもないですねぇ。で、それがナニか?」


「もし、尻尾が2本じゃなかったらさ、コイツもしかしてオスなんじゃね?って思ったのさ」


「は…はぁ?」


「んでね。爬虫類とかってオスよりメスの方が大きい事がよくあるじゃん。オルカさんって、このモササウルスより一回り大きいでしょ?コイツ、オルカさんの事をメスって勘違いして追いかけまわしてるんじゃね?って思ったわけさ」


「……?!え?もしかして、発情してる?」


「かもしれないねぇ。オルカさん、後方の魚雷発射管を開いちゃってるし、いろいろ出してアイツを刺激しちゃってるし…」


「…………え?それって、いろいろマズくないですか?」


「貞操の危機?まあ、ゴーレムに貞操があるかどうか自体が怪しいけど〜」


ハハハハハ、貞操の危機だって。いくら最強のモササウルスでも金属製のダッチワイフはさぞや痛かろうて…。

なんて軽い冗談を言ってみたんだけど〜。


「いぃーやぁぁぁぁーーーー!!」


ってオルカさんがパニック状態になっちゃったんだわ。





「冗談じゃない!!あんなクソトカゲに掘られるなんて考えただけでも虫唾が走るわ!!」


お〜い。どうした?セリフ回しが荒ぶってるぞ。ちったぁ〜落ち着け〜。


「はぁ?!こんなもん、落ち着いてられっか!こうなったら、あのトカゲ野郎を粉砕してくれる!!」


粉砕って…。ついこの間、俺のやり方がポンコツだって言ってたくせに〜。


「それとこれとは話が別だ!徹底的にやるぞ!『核魚雷』装填準備!!」


ちょっと待てーー!!オルカさん!今、核魚雷とか言いませんでしたか?


「言ったぞ!あんなクソトカゲなんぞ、核の炎で消毒してやる!!」


待って待って!トカゲ一匹に核なんて使う事ないから!通常魚雷で充分だから!!


「ナニ言ってやがる!オマエの好きなC級映画じゃ、米の国が正義の名の元にバカスカ撃ってるじゃないか!」


それは映画の話でしょうが!現実じゃやらないって!


「そんな事わかるか!あの国のチョビ髭伍長の廉価版みたいな元大統領はテロリストの小さな基地を破壊する為に『MOAB』で街ごと粉砕したんだぞ!」


なんか今の問題発言っぽいぞ?大丈夫か?

それに『MOAB』?あの核に次ぐ破壊力がある気化爆弾ね。

そりゃ、あの太っちょ三等兵の元大統領は喜々としてやっちゃったけどさ。

爆心地の被害状況とか全然報道されなくって、有耶無耶にしちゃってるけどさ〜。

でも、いくら異世界とは言え核はマズいでしょ?後々、問題が起こると思うよ。


ついでに言うと、ここで核なんて使っちゃったらC級映画以下のポンコツだと思うんだけど〜。


「ううむ。それもそうか…。ここでワタシが安易に核を使用するのはC級以下のポンコツな解決方法だな…。わかった、ここは通常魚雷で粉砕する事にしよう」


そういうわけで、核の使用は避けられました。

そして、モササウルスには通常魚雷を全弾使用してミンチにしました。

いやぁ〜。オルカさんってパニくるとナニやらかすか、わからんから怖いわぁ〜


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