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第31話・脱出したけれども…


んなわけで、ようやく『墜され島』から脱出できました。

いやぁ〜ここまで長かったな〜。


今は水深30mくらいの深さの所を、時速10km程度で西に進んでいます。


「ねぇ、なんか遅くない?試験航海も終わったんだし、もっとバァーーってスピード出さないの?」


「…………」


「ねぇ〜ってば!スピード出せるんでしょ?ギュ〜ンって感じで早く進もうよ!」


「…………………」


「ねぇ!!なんで無視してんだよ!!なんか言いなさよ!!」


「……あぁ〜もう〜、うっさいなぁ〜。こっちにもやる事があるんですよ!マスターみたいに食っちゃ寝ばかりじゃないんですから、少しは静かにして下さいよ」


「え?やる事ってぇ〜?」


「主に海底地形図の製作です。あとは海流とか資源や生物の分布の調査などです」


「そんな事を調べてどうするの?そもそも役に立つの?」


「あのですねぇ。ワタシは一応潜水艦なんですよ?戦う場所は水中なんですよ。だから、少しでも戦いに有利になろうと、水深やら海底地形やら海流の速度やらの情報を集めて蓄積してるんです。理解してます?」


「戦う?戦うって誰と闘うのよ?ここらに船の一艘も居ないじゃん」


「もう忘れたんですか?アンタ、ちょっと前にメガロドンにパックりいかれたでしょうが!!」


「あ!!そうだった。そう言えば美味しくいただかれた事あったねぇ〜」


「あの時のメガロドンはまだ小さい方みたいですよ。ここらじゃ50mクラスのヤツもいるのが観察できましたからね」


オルカさんの話に寄ると、ちょっと前に小型探査ゴーレムを使って海底探査をしている時に水深100mほどの所をのんびりと泳ぐメガロドンを確認したんだって。


「マジ?!そんなデカいのが襲ってきたらヤバいじゃん!」


「だから、こうして周囲を警戒しつつ調査もやっているんですよ」


「そりゃ、ご苦労様です。俺は応援しか出来ないけどガンバってね」


「頑張りますよ。このデータが『墜され島』の優位性を確固たるモノにするんですからね」


なんで脱出した無人島の優位性を確保しないといけないんでしょうか?

あの島のゴーレムさんは何をしたいのか?わかりません。


「まあ、万が一にもメガロドンが襲って来ても俺は回避方を知ってるから大丈夫だけどねぇ〜」


「え!?マジですか?マスターって、そんなに頭良かったでしたっけ?」


オイ!いくらなんでも、人の事をバカ前提で話すのは良くないと思うぞ!


「あのね〜、俺を誰だと思ってるの?一応は異世界転生者なんだよ?これでも主人公スペックがあるんだよ」


「ウソだぁ〜。転生二日目で毒キノコを食べて死に戻りしたヘッポコだって『設計士』さんが言ってましたよ〜」


「うっせぇ〜わ!!そんな俺でも対メガロドンではクリエイティブな知識を持ってるの!!」


前の世界でそれ系の映画を腐るほど観てるんだからね!映画の中じゃ空母と同じくらいの大きさのヤツだってやっつけてたんだから大丈夫なの!!


「見てろよ〜。その時になったら俺の華麗な采配でメガロドンを倒して、吠え面かかせてやる!!」


「はいはい。そん時はお願いしますね。でも、ヤバくなったら介入しますから」


「ああ〜、信じてないなぁ〜。ビックリするほ華麗に始末してやるから覚悟しておけよ!!」


「了解しましたよ。『吠え面』のAA(アスキーアート)でも用意しておきますよ」


ぐわ〜〜〜なんか腹立つ言い方だな〜この潜水艦は!!

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