第17話・ゴーレム、大地に立つ。
パっと視界が開けました。
なんか見慣れた砂浜にいます。
何故か右手には「たびのしおり」を持っています。
そして…。皆さんのご想像の通り、全裸です。
大切な事なので、もう一度言います。
全裸になってます!!!
どうやら、死に戻りしたらしいです。
「いったい、ナニが起こったんだぁ?」
視界が真っ暗になったと思ったら『死に戻り』って意味がわかりません。
沖に出たら死ぬ病気にでも罹ったんでしょうか?
こういう時はログで確認しましょう。
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『メガロドン』に美味しくいただかれて死亡
ユニークスキル『死に戻り』を発動
これにより『圧力耐性』及び『消化耐性』を取得
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ん~…。食われたって事ですかな?
しかも、美味しかったらしいんで喜んでもらえたんでしょう。
しかし、問題はそんな事じゃありません。
え~と、なんですか?『メガロドン』?
『メガロドン』ってアレか?古代の巨大ザメ的なヤツですか?
知ってますよ。知識としてね。俺が知ってる『メガロドン』はアメリカ海軍と闘ってたヤツです。
ヤツは強かったなぁ~。イージス艦とか嚙み砕いてたものなぁ。
しかし、そんなスゴいサメが外洋にいるとなると、漁とか脱出とかにいろいろと問題が出てきますよ。
どうしたもんかなぁ…。なんて全裸で考えていたも仕方ないんで、とりあえず下着とTシャツとズボン、そしてサンダルをスキルで製作します。
サクっと着替えを済まして拠点経由で反対側の海に直行します。
なんせ、拾った貝とヤシの実が放りっぱなしになってますからね。
回収しないといけません。
荷物を回収して、拠点に帰ってきました。
正直言って、海に出るのが怖くなってきました。だからと言って一生この島にいるのも嫌です。対策を考えましょう。
手持ちのスキルとにらめっこで考えます。
………。
………………。
………………………。
あ!そうだ!「ゴーレム制作」ってスキルで何とかしよう!!
ゴーレム・・・言わずと知れた異世界版ロボットです。
これぞ男の子のロマンです。
ロボットと言えば、白いの赤いの緑のと色とりどり、変形や合体もあり、夢が広がります。
では、早速スキルを発動してみましょう。
「ゴーレム!!創造!!」
掛け声と共に目の前が光り輝き、いくつもの魔法陣がダンスを踊るかのように乱舞しています。
幻想的な光景です。やはりゴーレムですから複雑な工程があるんでしょう。
よくわかりませんが、一番大きな魔法陣に3Dプリンターの早回しみたくなにやら出来ていってます。
しばらくの間その光景を見つめていると、乱舞していた魔法陣が消え始めていきます。そして全ての魔法陣が消え去った時…。
チーーーン。
と、安っい電子レンジみたいな効果音して全てが終了しました。
「効果音…、どうにかならんのか?」
いちいち文句を言っても仕方ありませんが、もう少し凝った音にして欲しかったと思います。
さて、そんな事より問題はゴーレムです。
出来上がったゴーレム…。カッコ良さげに「初号機」と呼びたいんですが…。
「ショっボ…。ナニこれ?」
目の前にあるのは、高さは10cmないかな?7~8cmくらい、横幅は4~5cmくらい、厚さ3cmくらいの四角い茶色の塊。とてもゴーレムには見えません。
ただ、俺の記憶が正しければ色の違いはあるけれど、こんなのがロボットに変形するヤツがあったはずです。
たしか…、あれは………。
「あ!ゴールド〇イタン!!」
昭和アニメの傑作の一つです。超合金のフィギュアが売ってました。
ヲタク心をくすぐりますねぇ~。
見た目は小さくても無敵の戦士です。心強いです。早速、起動させてみましょう。
「ライ〇ン!!起動!!!」
掛け声と共に変形が始まります。ドキドキわくわくが止まりません。
んが、しかし………。
なぜ、てっぺんから4本の突起が出てくるのかな?しかも、底からも…。
横の部分からは2本のアンテナかな?ナンでしょう?
そして、パタって倒れと思ったら、2本のハサミの様な手が出てきました。
そうこれは、皆さんご存知の………。
「って、カニかよ!!!」
あぁ~~~ナンでしょう?
前途多難?




