第10話・衣の次は食
さて、ポンコツスキルは練習を続ける事で熟練度が上がってお役立ちスキルになるはずだから、次はスキルの練習がてら食料問題を解決しよう。
今回、手に入れた『物質創造』スキルと『魔道具制作』スキルじゃ食べ物自体を作ることはできない。
だが、いくらポンコツとは言っても役立たずってわけではない。食べ物を手に入れる為のアイテムは造る事が可能になったわけで、練習がてらやってみよう。
まずは、移動だ。例の池に向かおう。一応、『クリエイトダンジョン』のスキルの練習のために道造りもやりながらね。
森を抜ける道を造ってる途中で、例のキノコを再び見つけた。
俺を殺したあの憎っきシイタケだ。ログには『マヒイタケ』とか出てたっけ。
とりあえず、鑑定してみよう。
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マヒイタケ
美味だが微弱な麻痺毒性がある。
少量なら、手足の痺れ程度で済むが大量に摂取すると死に至る。
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鑑定できましたよ。大量に食ったから死んだってか。
鑑定スキルも経験値が必要なのってどうだろう?
一々、死なないと鑑定項目が増えないんだろうか?
正直、それは勘弁してほしい。
ただ、それは別としてこのキノコは使えるぞ。少量なら手足が痺れるだけと出ている人間が痺れるなら魚だって痺れるはずだ。
少しキノコ狩りをしていこう。他にも毒っぽいキノコはないかなぁ~。
あ!ありましたよ!!真っ赤な毒々しいそれっぽい色をしてます。
よし!!あれも狩っていこう…と、その前に一応鑑定っと…。
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イチゴタケ
見た目は毒々しい色をしているが非常に美味。
野イチゴに似た甘さと酸味がとても良い。
地域によっては高級食材になっている。
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う~む、なんか鑑定出来てるし…キノコで死んだからキノコ関係はOKって事なのかな?よくわからん。
てか、そんな事よりあの毒々しいキノコが食用って……。しかも美味とは…。
普通は絶対スルーする見た目だぞ。ま、とにかく食える物が見つかったって事で良しとするか。
とりあえず、このキノコも狩っておこう。
でも、この鑑定スキルって死なないと更新できないのかなぁ?
いくらなんでも、それはヒド過ぎじゃね?そうでない事を祈ろう……。
さて、軽くキノコ狩りをしてから再びやって来ました例の池です。
相変わらず綺麗な水が沸いています。
お魚さんも元気に泳いでいます。
では早速、魚とりを開始いたしましょう。
とは言っても『物質創造スキル』と『魔導具製作スキル』で釣り竿を作ってのんびり釣りを楽しもうなんて事はしません。
釣りも良いですが、サバイバルなんですから食料確保の方法はたくさんあった方が良いに決まってます。
なので、罠漁もやってみましょう。罠漁の基本と言えばカゴ罠です。
まずは、カゴを作りましょう。ちなみに『魔導具製作スキル』では作りません。
どうせショボイのしか出来ないのがわかってますからね。
最初にそこら辺に生えてる細い笹みたいな植物を適当に刈ってと…。
ここで『物質創造スキル』を使って『紐』を作ります。
いくらポンコツスキルとは言え『紐』くらいなら1メートルくらいはできるでしょう。素材は『麻』にしてと…。
「出でよ!ヒモ!!」
ここで、女性に寄生しているニートでも出てきたら面白いんだろうけど、そこはポンコツでもちゃんとしたスキル、金色の光の中から3メートルほどの長さの麻紐が出現しました。
「よし!上手くいった」
あとは簡単カゴを作るだけ、細い茎を編んでぇ~麻紐で縛ってぇ~。
よし!完成ぇ~。カゴの中に餌代わりのイチゴタケを入れて、それと重しに石を入れておこう。
んで、池に沈めて…と、よし!あとは待つだけ、結果は明日の朝にはわかるだろう。
次は今夜のご飯の確保だ。今は切羽詰まってるので「マヒイタケ」を使って漁をします。正直、毒を使う漁は資源の枯渇にもなりかねないんでやりたくはないんだけど、仕方ない。
やり方は簡単、川を少し下って川幅の狭くなってる場所を適当に堰き止めて、堰き止めた場所より上流から「マヒイタケ」を揉みほぐしながら川に流します。
すると……。魚がプカぁ~と浮いてくるじゃありませんか!
成功です。マヒ毒のおかげで苦も無く魚が確保できました。
「魚!獲ったどぉ~!!」
はぁ~これで当面の課題はクリア出来そうだ。ちょっと安心~。




