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召喚は幸せを運ぶ  作者: 廬山
3/3

-1- 呼ばれた理由

ミルテシア

青髪の女性より告げられたその世界の名である。

高校生2人はまだ呆けているので慶が対応することにした。


「ミルテシアですか…

僕たちはここにあなた達の手で召喚された…と言う解釈でよろしいですか?」


慶がそう問うと青髪の女性は笑顔で答える。


「はい、その解釈で大丈夫です

突然こちらにお呼び出しをしてしまい申し訳ありません

私はレオーネと申します。

突然のことでまだ混乱されているかと思いますので説明させていただいてもいいですか?」


青髪の女性、レオーネからの提案に慶はお願いします、と返した。聖夜と里奈も呆けた顔で頷いている。


「先ほどもお伝えした通りこの世界の名はミルテシア

人界 神界 魔界の3つに分かれていて、ここはその中の人界にあたります

人界は大きくアルトラ王国、ヒューブル帝国、ガレオス連合国、キュベル群国、エルフ国

の5つに分かれていてここはアルトラ王国になります

ここはその王城です

皆さまの世界とは違い魔法がございますが、これは後ほど説明させていただきます

皆様を召喚したのも魔法による力です」



小説や漫画の世界のように過酷な道が待っているのではないかと慶は不安を感じていた…


「魔法か…魔物とかもいるんですよね?」


「そうですね

街の外やダンジョンの中には魔物がいます」


「やっぱりそうなるか…」

しかし生きていくためには自分でなんとかしなければいけないのだろうと慶が覚悟を決めようとした時


「あのっ!」

目が輝いている聖夜が声をあげた。



「僕たちが召喚されたのって魔王を倒すため…とかですか?」


「いえ、悪しき魔王との戦争は二千年前に終わりました。現魔王様方は魔界のトップで人界と神界との交流を持った素敵な方ですよ」


聖夜の問いにレオーネが答える。違ったようだ。


「じゃあ邪神とかが悪さをしているから封印しろとか?」


「いえ、邪神様は世界の邪の部分を察知し、浄化し世界に伝え、世界守ってくれる神様ですので。

かつて一度その邪を浄化しきれず邪に呑まれ、暴走したことがあったようですが、もうそのようなことはないでしょう」


またしても違ったようだ。


「じゃ、じゃあ人間同士の戦争?」


「人間同士の戦争も長いこと起きていませんね。

なんなら各国の王が領地とか国の誇りとか別になくてもよくない?人界一個に統一しちゃおうよ。って感じなのでそうそう起こることもないかと…」


また違った。

慶と里奈も首を傾げている。


「…ダンジョンを攻略しないと世界が滅びるとか…」


「ダンジョンは危険はないですよ?中に魔物がたくさんいますが資源も豊富なので…

それにダンジョンの中で死んでも装備がなくなって入り口に戻りますので死ぬことはありません。」


「じゃあなんで僕たち召喚されたんですか!!?」

もはや聖夜が涙目である。


「それはですね…」


「レオーネよ、それは私から勇者様がたに説明しよう」

後ろにいたおじさんがレオーネを制止し前に出てきた。


「3人とも話を遮って申し訳ない、私はアルトラ王国の国王、デオルグだ。

勇者様がたを今回召喚した目的なんだがな。


先ほどレオーネが言った邪神様がいただろう?

ただでさえ強い力を持った邪神様が世界中の邪を集め力を増幅させた状態で暴走してしまったんだ。


事の発端は三界同士の友好を結んだのをきっかけに邪神様は人界と魔界の邪念を浄化してくれるようになってね。

しかしいくら友好を結んだからとはいえ人間同士の戦争や小競り合いまでなくなったわけじゃなかったんだ。

邪神様はその身で邪を受けきれなくなり呑まれてしまう。


そうして暴走した邪神様は各界の大きな力を持つ魔王様方やS級ハンター、上位神たちをあらかじめ不意打ちで封印しちゃってそこら中で暴れたんだ。


強者を無くした世界には為すすべもなくてね…


そこでどうにもできなくなったこの世界は異世界から勇者様を召喚したんだよ。


そしてその勇者様が邪神様を正気に戻してくれたんだ。

自分たちの悪意がきっかけに邪神様が暴走して世界が破滅しかけたのはいけないって

魔界も神界も人界も反省して本当の意味での平和な世界になった。



だけど勇者様が来て来れなければ反省する間もなく滅びていたと思うし地球という世界にミルテシアは感謝をしているんだ。


そして今日がその日からちょうど100年なんだ。

なにか地球にできることはないかということで各世界のトップ達で話したところ実際に召喚を用いて地球の人を呼んで1年間この世界で暮らしてもらってどんな恩返しがいいか考えようってことになってね。


そのために君たちを招かせてもらったんだ」



想像以上に平和な世界だったみたいだと慶は安心した。



そんなことを考えていたら王様が続けて話しはじめた。


「1年過ごしてもらったら元の世界に帰ってもいいしこっちの世界に残ってもいい。

向こうの世界に返すのはいつでもできるから好きなだけこちらに残ってから帰ってくれてもいいが向こうに返す時間は1年までしか巻き戻せないし再度こちらに呼び戻すことはできないので注意してほしい

万がいち今すぐに帰りたければ送り返そう」


帰りまで完璧だった。

これは思う存分楽しむしかないな異世界!

と慶は心を弾ませた。

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