ゾンビですが……何か?
空気読男:『根暗先輩!』
『どうしたんですか~?』
『そんな、暗い顔して……』
『俺で良かったら悩み、聞きますよ?』
根倉先輩:『おう!』
『空気読男じゃねかー!』
『お前も、とうとう死んじまったんだなぁ~!』
空気読男:『え……?』
『先輩(笑)』
『またまた、悪い冗談いっちゃってー!』
『俺、心臓、弱いっすから、あんまり脅かさないでくださいよー(笑)』
根倉先輩:『お前、まさか覚えてないのか?』
『俺たちゾンビになっちまったんだぞー!』
空気読男:『ゾンビ……?』
『ゾンビて、…あのゾンビ?』
根倉先輩:『そうだ!』
『その、ゾンビだぁ!』
空気読男:『そのゾンビて、やっぱ、あのゾンビ?』
根倉先輩:『お前!』
『しっこいぞー!』
『納得いかないなら…向こうに座ってるお姉さんに、鏡を借りて、自分の顔を見てみろー!』
空気読男:『先輩!』
『了解しましたー!』
根倉先輩:『お前は、ゾンビになってもお気楽でいいなぁ~』
『ほんと、うらやましーいわ!』
空気読男:『すみませーん!』
『そこの、きれいなお姉さん!』
お姉さんA:『私かしら?』
空気読男:『いえ…貴女ではなくて、となりのお姉さんなんですけど…』
お姉さんA『何!』
『それって!』
『わたしが、きれいじゃないつーこと!』
空気読男:ブルブル……『いえ…お姉様、じゅうーぶん、おきれいな方です!』
『失礼ですが……鏡などお持ちではないでしょうか?』
お姉さんA:『何!』
『私が、鏡を持ってないとでも!』
空気読男:『イェ…よろしかったら少し貸して頂けませんか?』
お姉さんA:『持ってない!』
『なんか、文句ある!』
空気読男:『いえ!』
『ありません!』
『失礼しました!』
…………フゥ。
死ぬかと思った。
『てゆーか俺、それを確かめにきたんだぁ!』
『きれいなお姉さん!』
『すみませーん!』
『鏡を、貸して頂けませんか?』
お姉さんB:『あら……いいわよ。』
『男の子のようだけど…どうかしたの?』
空気読男:『ええ、じっは、俺、もしかしてゾンビになったのかな~なんて(笑)』
『自分の顔を確めたくて……』
お姉さんB:『いいわよ。』
『どうぞ~』
空気読男:『すいません!』
『お借りします~』
『わぉー!』
『ぞ、ぞ、ゾンビーだぁ!』
お姉さんB:『何言ってるの?』
『あなた?』
空気読男: 『もしかして、お姉さんもゾンビですか?』
お姉さんB:『私がゾンビですってー!』
『失礼しちゃうわねー!』
バシッーッ!!
空気読男:『ですよね~』
『お姉さんみたいな、きれいな女性がゾンビなわけないですよねー!』
………………フゥ。
これは夢だ…そうだ、きっと悪い夢を見ているんんだ!
そうにちがいない!
『先輩!』
『やっぱ、ゾンビとか悪い冗談やめましょうよー(笑)』
根倉先輩:『俺が、冗談言ってるように見えるか?』
空気読男:『そういゃ……先輩の落ち込みようは、尋常じゃないすね……』
『みなさーん!』
『こちらへあっまってくださーい!』
『聞きたいことがありまーす!』
ゾロゾロゾロ……
『単刀直入に、聞きます!』
『皆さんは……ゾンビですか?』
『あれ?』
『もしかして……無視ですかぁ?』
根倉先輩:『空気読男!』
『うだうだ、言ってないで、俺のステップに合わせて踊ってみな!』
『言葉より、ダンスだ!』
『レデーーーイ!!』
『ゴォーッ!!』
ピレー!、ピレー!
パンパンパン
空気読男:『えー!?』
『もしかして、これってマイケルジャクソンの【スリラー】のステップ!』
『てゆーか?』
『何で、みんなリハーサルなしで、ダンスが揃ってるのー?!』
『こんなのって、……あり?』
根倉先輩:『よっしゃー!!』
空気読男:『どうしたんですか?……先輩!』
『急に明るくなっちゃつてー!(笑)』
根倉先輩:『あたぼうよー!』
空気読男:『いっから、江戸っ子になったんですか?』
根倉先輩:『これから、ハローウインでひとあばれだぁー!』
『アバレンジャー!』
空気読男:『俺、今、分かった……やっぱゾンビだぁ!』
新人少女A『すみませーん!』
空気読男:『どうしたの?』
新人少女A:『今、来たばかりの新人なんですけど~』
『もしかして……わたし、ゾンビとかですか~?』
空気読男:『ゾンビですが…』
『何か……問題あります?』