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勝者
この作品は「バイオハザード」に影響を受けて制作した作品です。オマージュは多いですが、本家とストーリーの繋がりは一切ございません。
事件の後、岸田がマスコミに教会で見つけた資料をリークし、世間はこの「狢町事件」警察に責任を求めた。しかし、上層部が衣笠から薬物を受け取っていたという事実は相当都合が悪いのだろう。全ての責任を栗田に押し付けた。始めは批判する者も居たが、次第に事なかれ主義な市民達は栗田が全責任を負う形で良いのではと考え出した。栗田はそれに失望し退職した。
一方、岸田は19歳から5年間世話になった星山組というバックを失い、困窮した。暴対法での締め付けもあってまともな職業に着くどころか銀行口座すら作れない。世間は過ちを犯した人間に対して冷たい。
この事件での勝者など居ない。事件に関わった全員が苦悶の日々を過ごすことになった。これが現実である。