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歩み寄る狂気

この作品は「バイオハザード」に影響を受けて制作した作品です。オマージュは多いですが、本家とストーリーの繋がりは一切ございません。

東京郊外の「狢町」で殺人事件が発生した。遺体は目も当てられない状態になっていた。首は明らかに噛みちぎられていた。話題作りが大好きな世間はこの事件に注目していた。


事件の捜査のために、若手刑事「栗田」が狢町へ向かう。凄惨な事件があったからなのか、出かけている住民は一人も居ない。早急に引っ越した者も居るらしい。栗田は路地裏へ向かった。

路地裏に入ると人を見つけた。ホームレスのようだが、明らかに様子がおかしい。よく見るとなんともう一人のホームレスの肉を貪っていた。男がこちらに振り向いた。その顔は尋常ではなかった。男はヨダレを滴しながらこちらに飛び付いてきた。拳銃を向けるも止まらない。栗田は手足を撃つ。しかし男は止まらない。痛みを感じていないのか。やむ終えず心臓を撃った。男は血を流して倒れた。栗田は震えていた。

男の様子は異常としか言いようがなかった。血塗れの口はまるでB級映画の「ゾンビ」であった。そして奇妙なことがあった。血の匂いに混じってペンキのような匂いがしたからである。


この町には他にもゾンビとなったホームレスがたくさん居た。栗田はゾンビ達を掻い潜りながら先へ進む。そして奇妙なオーラを放つ教会を見つけ、中に入った。教会の中には大きな棺があった。近づくと急に棺が動き出した。そして蓋が吹き飛んだ。中から異常な男が這い出てきた。ゾンビのようだが明らかに様子がおかしい。凶暴性が上がり、顔は返り血で真っ赤になっていた。さしずめ「クリムゾンヘッド」といったところか。クリムゾンヘッドがこちらへ飛びかかる。そして栗田は押し倒されてしまう。ゾンビとはパワーもスピードも違う。能力が上がっているのではなく、脳が壊れて制御が聞いていないようだった。栗田は噛みつかれそうになる。栗田は身体をバタつかせる。そうしていると、突如クリムゾンヘッドの身体が宙を舞った。そして頭から地面に直撃、頭が割れたようだ。栗田は警察官として柔道の訓練をしていたため、極限状態の中で無意識に巴投げが出たようだ。しかし、クリムゾンヘッドは頭から血を流しながらぬるりと立ち上がる。栗田は恐怖に陥り拳銃を放つ。すると、1発が怪物の膝に命中する。すると明らかに動きが遅くなった。膝の皿が割れたようだ。こうなると痛覚が飛んでいようが関係ない。栗田は呼吸を整え、頭を撃った。そしてクリムゾンヘッドは死んだ。


栗田は教会を探ろうとした。しかし、上から檻が落ちてきて閉じ込められてしまった。すると、教会の奥から奇妙な男が現れる。スペイン系のその男は「ラモン」と名乗った。ラモンはここまで生き残った栗田を褒めた。しかしその目は完全に見下していた。状況を理解できていない栗田にラモンが語る。

ラモン「あのホームレス達が気になるか?あれはゾンビだよ。質の悪い有機溶剤で頭がイカれたんだよね。そこのクリムゾンヘッドは人肉を食い過ぎたゾンビだ。ヤコブ病でさらに狂ってやがる。」

それだけを説明し、ラモンはどこかへ去ってしまった。栗田は助けを待つしかなくなった。

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