晩御飯
「久しぶりー」
手を振り返してくれる彼に目尻が少し熱くなるのを感じながら彼の手元を見ると大きな紙袋が下げられていた。そしてその紙袋はKの方に寄せられ「やる」と渡されていた。内心いいなと感じながら袋の中身を一緒に確認するとボトルのお酒だった。お酒に疎い私は知らない銘柄だった。
「私今お酒飲めないよー」
そうKは今授乳中のためお酒が飲めなかった。妊娠する前は酒飲みでガールズバーに務めていた程だ。それを彼は知っているのだろう。
「ああ、ごめん。家族に飲ましや」
「そうする」
「一旦車に置いてきたら?持ち歩くのしんどくない?」
「俺が持つから大丈夫」
なんだか2人の世界になりそうで少しでも会話に入らないとと何とか間に入っていく。
その後は3人で並んで街の中を歩き、晩御飯を食べる所を探した。20分ほど悩んで歩いて韓国料理のお店にはいった。土曜日でどこも埋まっていた居酒屋とは違い驚くほど空いていた。今日はとことん飲もうと決めていたためメニューを開くが韓国料理なのでもちろん大半のお酒は向こうのもので唯一飲めそうな巨峰の酎ハイにした。Kは3時間空けたら大丈夫と言って私と同じお酒を、Yは車で来ていたためソフトドリンクを頼んだ。お酒が来るとすぐ乾杯をして料理を決めで過ごした。料理が来るまでそれぞれ今の仕事や状況を話していた。
「Yは今花屋をしゆうってKから聞いたけど本当?」
「花屋に近いかな、まあ楽しいよ」
「いいね!私も今の職場楽しいよ、辛いことも沢山あるけどね、、」
「そっちはずっと同じ職場?」
「そうそう、勤続6年目?くらい」
「Kは広島やろ、ほんで旦那さんが自衛隊って言ってたよな」
「そうそう、やき今は海に出てる。今は沖縄に言ってるよ」
「知らない土地でワンオペ育児はしんどいろ」
「そうやね、まあ旦那がおった所で家事せんき一緒よ」
「そうか!」
そんな話をしているとコチュジャンやヤンニョムチキンなどの料理が運ばれて来て私は何となくYのことが目に入る度この場にいるのが気恥ずかしくなりコチュジャンを焼く係りに自らなった。そうして晩御飯を食べ終わるとお酒を飲みながら次に行く場所を決めていた。Kが一番に口を開いた。
「私の前の職場に行かない?店長に会いたいんだ」
Kの前の職場は古いビルにあるガールズバーだった。




